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2013年3月21日(木)

Xbox 360『カラドリウス』は脱衣シューティングなだけではなく『雷電』の血筋である――体験会から感じた本作のプレレビューをお届け

文:megane

 モスより4月25日に発売されるXbox 360用ソフト『カラドリウス』。本作のメディア&ブロガー向け体験会が3月20日にSFバー・神田fluxにて開催された。

『カラドリウス』
▲JR神田駅から徒歩数分の位置にある神田fluxで『カラドリウス』の体験会が開催。

 『カラドリウス』は、『雷電』シリーズの制作に携わるモスによる完全新作STGだ。ゴシックホラーの世界観で綴られるストーリーや演出など、『雷電』シリーズとは異なる方向性のSTGとなっている。

 まずはモスという会社について簡単に説明しておこう。モスは『雷電』シリーズの開発・発売していたセイブ開発のメンバーによって設立されたメーカーである。パブリッシャーとして家庭用機で発売するタイトルは、Xbox 360で2008年10月に発売した『雷電IV』に続く2タイトル目となる。

 硬派にコーティングをかけてさらに硬くしたようなタイトルである『雷電IV』から約4年半。『カラドリウス』では、キャラクターデザインにヤスダスズヒトさんを採用し、さらに“羞恥ブレイク”なんていう脱衣システムを搭載するなど、「モスどうした!?」と言ってみたくなるほど思い切った方向に舵を切ってきたという印象だったが、実際にプレイしてみたら実に『雷電』らしい硬派なシューティングに仕上がっていた。

『カラドリウス』
▲アレックス、ケイ、マリアの3人によるストーリーがそれぞれ展開されていく本作。写真はアレックスのストーリーの序盤のもの。こういったデモシーンを設定でOFFにすることも可能だ。

 それでは、体験会の様子やプレイしてわかった本作のプレレビューをお伝えしていこう。

■声をかけあって和やかな雰囲気で進行した体験会

 体験会は神田FLUXの店内を貸しきって行われた。店内中央に設置されたプロジェクターから画面を表示し、それを皆で見ながらあーだこーだと語り合うという、和やかな雰囲気で進行した。

『カラドリウス』

 実機で動く『カラドリウス』の映像を見るのは、今回の体験会が初めてということもあり、美麗な背景グラフィックに参加者から歓声が上がった。そして、ボスの撃破および自機の被弾によって脱衣グラフィックが表示された際に一際大きい歓声が上がったのは言うまでもない。

『カラドリウス』 『カラドリウス』
▲ステージ中の背景は非常に高精細に書き込まれている。
『カラドリウス』 『カラドリウス』
▲特定の条件を満たすことで“羞恥ブレイク”が発動し、女性キャラクターのグラフィックが変化する。▲自機も被弾後に姿が変わることがある。ステージ終了時のリザルト画面もこの通り。

 しかし、プレイを見ているうちに参加者から上がったのは「これは『雷電』だな」という声だった。そう、見た目としては軟派な印象を受ける本作だが、実際のプレイ感は骨太な縦スクロール2Dシューティングなのである。

■3種類の自機と3種類のエレメントシュートを駆使して生き抜こう

 まずは『カラドリウス』のゲームシステムを紹介しよう。本作の自機はノーマルショットの他に“エレメントシュート”と呼ばれる特殊武器を装備している。

『カラドリウス』 『カラドリウス』 『カラドリウス』
▲デフォルト設定ではAボタンに設定されているノーマルショット。

 エレメントシュートは攻撃力の高い攻撃系、広い範囲に攻撃したり、遠くの場所を攻撃したりできる支援系、自機の周囲に展開して弾を消したり、攻撃したりできる防御・近接系と3種類にわかれている。これらはどの機体を選んでも同じ組み合わせで装備されている。また、緊急回避時に使用する“ボム”と、エレメントシュートのゲージを使用することで強力な攻撃が行える“エレメントバースト”も用意されている。

 用意されている自機は、攻撃力特化型、スピード特化型、エレメントシュート特化型の3種類に分かれており、エレメントシュートの性能もその傾向に沿ったものとなっている。

 ゲーム中は、ノーマルショットに加えてこれらのエレメントシュートを使用して敵機を撃破していくことになる。ノーマルショットは、攻撃範囲はそこそこ広いものの攻撃力に劣るので、ノーマルショットだけで進めていこうとすると敵を撃破しきれないという状況に陥りやすかった。

『カラドリウス』 『カラドリウス』
▲3つのカテゴリーに分かれたエレメントシュートが各機体に装備されている。画面下部にある3つのゲームをそれぞれ消費してエレメントシュートを使用する。
『カラドリウス』
▲3つのゲージすべてを消費して繰り出すエレメントバースト。画面全体を攻撃する強力ば武器だ。

 また、この3つのエレメントシュートの中で、最も重要に思われたのは防御・近接系のエレメントシュート。本作は弾幕シューティングではないがそれなりに弾が多く、そしてばら撒かれた弾に混じって素早く自機に向かって弾が飛んでくることが多い(いかにも『雷電』らしい)。

 自機の当たり判定は見た目よりも小さいものの、弾幕シューティングのようにドット単位で移動して弾を避けるよりも、前もって防御・近接系エレメントシュートで弾を消しておいて、逃げ道を確保しておくほうがいいだろう。

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▲敵からの攻撃は結構熾烈。ちなみに画面にいるのは1面のボスであるイリスが操るヴァイルガンド。

 また、ステージ道中に登場する中型機に対しては、ノーマルショットでチクチクとがんばっていても埒があかないので、攻撃系や支援系のエレメントシュートを活用してさっさと倒しておくほうがいい。エレメントシュートの使い方を理解するのが、本作のクリアに向けた最短ルートであるように思えた。

 しかし、NORMAL難易度でも1ステージ目から弾数は多め。そしてボスは“知っていないと避けにくい”攻撃も多いので、何度も挑戦して徐々に攻撃を認識していくという練習過程が必要となるだろう。また、前述の通り背景グラフィックが綺麗なため、敵弾が背景と同化しかけて見難い場面もあった。この辺りはゲームへの慣れも必要だろう。

 とはいえ、あまりキツキツの難易度でも現代においては挫折してしまう人がほとんどだと思われる。その際は素直に難易度を下げて遊ぶことをオススメする。難易度は難易度をかなり落としてある“VERY EASY”から超絶難易度の“VERY HARD”、そして弾がまったく出てこない“PRACTICE”まで6種類が用意されている。さらに敵弾に当っても死なない“NO DAMEGE”モードが用意されている。

『カラドリウス』 『カラドリウス』
▲VERY HARDでは、敵弾のスピードが早くなっている他、弾数も非常に多くなっている。

 無敵に見える“NO DAMAGE”モードだが、あくまで死なないのは敵弾のみ。ボスの特殊な攻撃(レーザーなど)と敵の体当たりではしっかりと死んでしまう。そしてこのモード中は、敵弾に当っても死んでいないだけで、当たったということ自体はスコア下に“DAMAGE×○○”として表示されている。先に進めないステージおよび難易度を練習するのに最適なモードといえる。なお、このモードでのスコアはLeaderBoardには記録されない。

『カラドリウス』 『カラドリウス』
▲NO DAMAGEモードでは、被弾回数がスコア下に表示される。ちなみに参加者がVERY HARD&NO DAMAGEでプレイし、3面ボス撃破までに被弾した回数は1P側が61回、2P側が51回。

→「ボスを最後まで脱がせたい」その時、参加者の心は1つになった(2ページ目へ)

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