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2013年3月27日(水)

『ドラッグ オン ドラグーン2』が描く愛と狂気の終着点――紅と黒が交錯する『DOD2』の存在意義(レゾンデートル)を見つめ直す

文:タダツグ

◆──<CHARACTER>──◆
“封印”をめぐり、2つの勢力に分かれて戦う登場人物たち

 ここからは、物語の主要人物の人となりを解説していこう。例外なく、心になんらかの傷を抱えながら戦う彼らが巻き起こす悲劇は、忘れがたい痛みをともなってプレイヤーの心を締め付ける。


●ノウェ(CV:勝地涼)

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』 『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』

―マナとともに“封印解放”の戦いに身を投じる主人公―

 封印騎士団に所属する、本作の主人公。幼少期の記憶がなく、両親も不在であるため、幼いころから黒き竜・レグナに育てられた。そのため、レグナのことを父のように慕っている。そんな彼を“竜の子”と呼び、畏怖・嫌悪の目を向ける騎士団員も少なくない。

 とある任務中、マナと出会ったことをきっかけに、同時に封印騎士団が敷く圧政と横暴が民衆を苦しめていることを知り、騎士団のあり方に疑問を覚える。ある事件をきっかけに騎士団を脱退したノウェは、以降はマナと行動をともにし、封印騎士団と剣を交えることを決意する。使用する武器は剣。

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』
▲感受性が高く、自分なりの正義感を持つが、若さゆえにその想いが暴走してしまうことも。その身には多くの謎が隠されており、彼のルーツも物語のカギを握ることに。

●レグナ(CV:原田芳雄)

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』

―人間であるノウェを育てた黒き竜―

 ノウェと行動をともにする黒き竜。ドラゴン族ならではの深い知識と圧倒的な力を誇り、普段は理性的なものの、乱暴で粗野な一面も持つ。

 自らを父のように慕ってくるノウェにはやや口うるさく接することもあるが、彼以外の人間に心を開くことはなく、人間を傍観している節がある。

 レグナがどのようにして赤子のノウェと出会い、どのような思惑から彼を育てることとなったのかは、物語の終盤で明かされることに。

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』 『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』
▲前作のアンヘルと同様、激化する戦いの中でその身を形態変化させていく。

●マナ(CV:小雪)

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』

―人々から“聖女”と呼び慕われる美しき女性―

 本作のヒロイン。18年前に、世界崩壊の危機を引き起こした張本人。現在は当時の記憶を失っており、封印騎士団の圧政に苦しむ人々を解放するための戦いに身を投じている。民衆からは“聖女”と呼ばれているが、マナ自身は神や奇跡などはいっさい信じていない。

 常に冷静沈着で、民衆を守るためなら自らが傷つくこともいとわないその生き方が、ノウェの心を大きく揺さぶることに。困難に1人でも立ち向かう力と知識を持ち合わせるが、その瞳には今も紅の光が宿っている。使用する武器は杖。

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』
▲ノウェと出会って戦いをともにするうちに、少しずつ彼に心を開いていく。幼なじみのエリスにとって、それはおもしろくないことのようだ。

●エリス(CV:相武紗季)

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』

―ノウェの幼なじみである女性騎士―

 封印の守護に殉ずる女性騎士。本作のもう1人のヒロイン。ある貴族の家系に生まれ、幼少時に封印騎士団に預けられた。以降、生来の才能と負けん気の強さで頭角を現し、女性ながらに、重要ポストに就く最年少記録を次々と更新している。

 幼なじみであるノウェを男性として意識しているが、その一方で、封印騎士団の一員としての自覚が足りない彼にもどかしさも感じている。

 彼女自身もまだ自覚していないが、その身に大きな秘密を宿している。その秘密は物語の終盤で明らかになることに。使用する武器は槍。

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』
▲非常に気が強い性格。マナがノウェをたぶらかしていると断定するなど、思い込みも激しいようだ。

●ユーリック(CV:小山力也)

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』

―死なない肉体を持つ仮面の男―

 3年前、ある事件に巻き込まれた時に死神と契約し、死なない肉体を手に入れた仮面の男。かつては封印騎士団に所属していた。

 偶然出会ったノウェたちと行動をともにし、要領よくトラブルを解決するなど、頼れる兄貴分。いつも言葉の端々に冗談を折り混ぜていることから、軽い男のように思われがちだが、実は誰に対しても一線を引いており、本音を見せることは少ない。心の奥では、何をしても死ねない自分への葛藤を抱えている。使用する武器は斧。

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』
▲ある事件のさなかに死神と契約し、死の恐怖から解放されたユーリック。しかし、心の中ではそれを悔やんでおり、事件の関係者であるカイムを追っている。

●カイム(CV:池畑慎之介)

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』

―かつて世界を救った英雄の1人―

 前作の主人公。かつての封印戦争中、レッドドラゴンのアンヘルと契約を結び、女神フリアエを守るため、血みどろになって戦った。

 アンヘルが封印の礎となった後は、世界を混乱に陥れたマナを連れ、世界中を旅する。18年という歳月が、復讐に焼かれていた彼の心を落ち着かせつつあったが、ある日、アンヘルの“声”でかつての仲間であるヴェルドレの裏切りを知ったことで、再び戦いに身を投じることに。

 左目を失い、隻眼となったその瞳には、18年前の狂気が再び宿っている。

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』
▲安息の日々に身を置いていたカイムだが、己の半身ともいえるアンヘルの“声”を聞き、再び剣を手に取った。なお、現在は左目を失っている。

●アンヘル(CV:ピーター)

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』

―“封印”として世界を支えるレッドドラゴン―

 前作でカイムと契約を交わし、帝国軍と戦ったレッドドラゴン。フリアエが死に、世界が崩壊の危機を迎えた時、封印の礎としてその身を捧げた。

 本来、3カ所の神殿と女神が分割して請け負っていた封印の負荷を、一身に集めており、苦しみに身を焼いている。近年、かつて戦いをともにしたヴェルドレの裏切りでさらなる負荷を課せられており、孤独と闇の中でその身と魂を漆黒の炎で焼かれつつある。

『ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒(DOD2)』
▲強靭な肉体と精神を持つアンヘルだが、封印の負荷は尋常ではなく、少しずつ我を失いつつある。

→神官長や封印騎士団団長など、物語のキーマンを紹介(3ページ目へ)

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Character Design : Kimihiko Fujisaka.

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