News

2013年3月25日(月)

流血カーチェイスACT『カーマゲドン・リインカーネーション』は巨額の出資で次世代ゲームハードへも展開!【週刊洋ゲー通信】

文:電撃オンライン

 この“週刊洋ゲー通信”では、1週間の間に海外のゲームメーカーやデベロッパーが明らかにした最新情報の中から、注目のトピックをまとめて紹介していく。

 今回は、3月16日から3月22日までに明らかになった新情報の中から、10個の話題をお届けしよう。この週末にはアメリカのボストンでゲームイベント“PAX EAST”が開催されており、その会場で最新ゲームの展示や、新作タイトルの発表などが行われている。日本でもおなじみの人気シリーズに関する最新情報をはじめ、気になる話題が多数公開されているので、要注目だ!

今週のトピック

■PS3版『ディアブロ3』のゲームプレイ動画が初公開! インターフェースを刷新しオフラインでのシングルプレイも可能に!

■トレーディングカードで対戦! ブリザードが基本無料の完全新作『ハースストーン:ヒーローズ・オブ・ウォークラフト』を発表

■名作RPG『マイト・アンド・マジック』の最新ナンバリングタイトルが11年ぶりに復活! 往年のプレイスタイルを忠実に再現

■バノイ島を脱出した4人に降りかかった災厄とは!? 『デッドアイランド:リップタイド』の最新トレーラーでストーリーが明らかに!

■核戦争後も人類は争いを続ける――派閥抗争を取り上げた『メトロ:ラスト・ライト』の最新動画が公開!

■ザ・ベヒーモスの新作『バトルブロック・シアター』の配信日が決定! Xbox LIVEアーケードにてリリース予定

■掘って作って探索できるクラフト系2D・ACT『テラリア』のコンシューマ版が完成! 海外では3月26日より配信

■サイバーパンクな未来世界に再び侵入せよ! SF・ACT『デウスエクス』のディレクターズカット版がWii Uで登場

■美しい歌声に乗せてヒロインが冒険! 『Bastion』の開発陣によるJRPG風の新作『トランジスタ』が発表に

■流血カーチェイスACTの復活を目指して『カーマゲドン・リインカーネーション』が開発中! 次世代ハードで登場が決定!?

(※参考サイトのリンク先は海外サイトの場合があります)

■PS3版『ディアブロ3』のゲームプレイ動画が初公開! インターフェースを刷新しオフラインでのシングルプレイも可能に!

 2月に開催された“PlayStation Meeting 2013”にて電撃発表された、PS3&PS4版『ディアブロ3』。そのうちのPS3版が、3月22~24日にアメリカ・ボストンで開催されたゲームイベント“PAX EAST”にプレイアブル出展された。これに合わせて、ブリザード・エンターテインメントの公式サイトである“Battle.net”では、PS3版『ディアブロ3』のゲームプレイ動画が初公開されている。

 先にリリースされたPC版では画面中央下部に表示されている各種ステータスが、PS3版では画面左下に表示されており、オフラインで4人協力プレイを行う際には、画面の四隅に各プレイヤーキャラのステータスが表示されることになるようだ。さらに武器や防具などのインベントリー画面は、各カテゴリがリング状に配置された、まったく新しいものになっており、コントローラでのプレイに合わせてインターフェースが徹底的に見直されていることがよくわかる。

 また、常時オンライン接続が必要だったPC版に対し、PS3版ではオフラインでのシングルプレイが可能になるほか、リアルマネーによるオークションシステムは廃止されるという。今回、このようにプレイアブル出展が行われたことにより、PS3版『ディアブロ3』は比較的早い時期での発売が予想されるが……!?

(参考サイト:Battle.net

(参考サイト:The Penny Arcade Report

■トレーディングカードで対戦! ブリザードが基本無料の完全新作『ハースストーン:ヒーローズ・オブ・ウォークラフト』を発表

 『ディアブロ3』の発売元であるブリザード・エンターテインメントは、“PAX EAST”の会場で、基本プレイ無料の新作ゲーム『ハースストーン:ヒーローズ・オブ・ウォークラフト』を発表した。本作はカードをコレクションしてデッキを構築して1vs1の対戦を行うという、かなり本格的なトレーディングカードゲームだ。

 カードの絵柄や特殊能力は、ブリザードを代表するRTS『ウォークラフト』やMMORPG『ワールド・オブ・ウォークラフト』の世界観が題材となっており、プレイヤーはこの世界を代表する9名のヒーローから1人を選択して戦うことになるという。

 新たなカードは有料のブースターパックを購入して入手できるほか、不要になったカードを分解して、そこから新たなカードを合成することも可能となるようだ。本作はPC/Mac版での登場が予定されているが、それらより少し遅れてiPad版もリリースされるとのこと。2013年夏にはオープンベータテストが実施予定となっており、現在参加者を募集中だ。

(参考サイト:Battle.net

(参考サイト:The Penny Arcade Report

■名作RPG『マイト・アンド・マジック』の最新ナンバリングタイトルが11年ぶりに復活! 往年のプレイスタイルを忠実に再現

 1986年に第1作が登場し、『ウィザードリィ』『ウルティマ』と並ぶ海外産の名作RPGシリーズとして日本のゲームファンにもよく知られている『マイト・アンド・マジック』。2002年に発売された『マイト&マジック9』以来、なんと11年ぶりのナンバリングタイトルとなる『マイト・アンド・マジックX:レガシー』が、ユービーアイソフトから発表された。

 『マイト・アンド・マジック』は、メインジャンルとなるRPG以外にも多数の派生作品が制作されているが、本作で描かれる物語は、2011年に発売されたS・RPG『マイト・アンド・マジック・ヒーローズVI』の世界観や時代設定を受け継ぐものになるという。

 公開された動画の中でわずかに登場しているゲームプレイの様子を見ると、屋外も含めた世界全体を3Dのフィールドとして表現する一人称視点のカメラワークや、敵がじわじわと近寄ってくるターン制バトルのシステムなど、往年のプレイ感覚が忠実に再現されており、かつてのファンには懐かしいものとなっている。本作はPC用ソフトとして海外で登場予定だが、発売時期は未定だ。

(参考サイト:『マイト・アンド・マジックX:レガシー』公式サイト

■バノイ島を脱出した4人に降りかかった災厄とは!? 『デッドアイランド:リップタイド』の最新トレーラーでストーリーが明らかに!

 ゾンビが大量発生した南の島でのサバイバルを描いたオープンワールドFPS『デッドアイランド』。その続編となるPS3/Xbox 360/PC用ソフト『デッドアイランド:リップタイド』の最新トレーラーが、このほど公開された。

 この動画では、前作のラストからつながる『デッドアイランド:リップタイド』の導入部分が明らかにされている。前作の主人公である4人の男女は、バノイ島からヘリで脱出し、軍の戦艦に収容された。ところが、戦艦の内部でも感染者が発生し、軍人たちはゾンビと化してしまう。嵐の中で戦艦は座礁し、主人公たちは本作の舞台となるパラナイ島に漂着する――。

 また動画の中では、本作で登場する5人目の主人公、ジョン・モーガンとの出会いも描かれている。格闘戦の達人ながらコックとして戦艦に乗船していたジョンが、本作でどのような活躍を見せてくれるのか、非常に楽しみだ。海外では4月23日に発売予定だが、現在のところ日本でのリリースは未定だ。

(参考サイト:『デッドアイランド:リップタイド』トレーラー(※リンク先はYouTube)

■核戦争後も人類は争いを続ける――派閥抗争を取り上げた『メトロ:ラスト・ライト』の最新動画が公開!

 核戦争で破壊されたモスクワを舞台に、地下のトンネルで生活する人々のサバイバルライフを描いたFPS『メトロ2033』。その続編となるPS3/Xbox 360/PC用ソフト『メトロ:ラスト・ライト』は、前作の発売元であるTHQの解散に伴い、『デッドアイランド』で知られるディープシルバーから発売予定となっている。この『メトロ:ラスト・ライト』の最新トレーラーが公開された。

 “サルベーション(救済)”と題されたこのトレーラーでは、前作にも登場した人類の派閥・勢力の存在にスポットが当てられている。核戦争後の世界では、かつての共産主義を復活させた人々や、“第四帝国”を名乗るファシストたちが、組織化して互いに抗争を繰り広げている。主人公のアルチョムは、地上を支配する奇怪なミュータント生物だけでなく、時にはこうした人類の派閥とも戦わなければならないのだ。

 海外では5月14日に発売される予定の本作だが、現在のところ日本での発売は未定。前作は日本でも好評だっただけに、ぜひとも日本でのリリースを期待したい。

(参考サイト:『メトロ:ラスト・ライト』公式サイト

■ザ・ベヒーモスの新作『バトルブロック・シアター』の配信日が決定! Xbox LIVEアーケードにてリリース予定

 『キャッスルクラッシャーズ』などの作品で日本でも知られている開発会社、ザ・ベヒーモスが4年がかりで開発に取り組んだ新作パズルACT『バトルブロック・シアター』が、ついに完成! Xbox LIVEアーケードにて、4月3日より配信がスタートすることが発表された。価格は1,200MSP(約1,800円)。

 本作『バトルブロック・シアター』は、さまざまな種類のパズルに挑む2D・ACTだ。ネコの看守に捕らえられた囚人たちが、舞台でのパフォーマンスを強要されるというユニークな設定で、2人のプレイヤーが同時に遊ぶ形式になっている。プレイヤー同士が協力することで初めて攻略可能となる仕掛けが用意されている一方、お互いに妨害し合うことも可能で、極めて自由度が高い内容だ。

 ザ・ベヒーモスの特徴でもある、シュールでコミカルなグラフィックで描かれた囚人たちは、なんと数百人にも上るとのこと。ゲームの詳細はまだまだ謎に包まれているが、これから配信開始が近づくにつれて、さらなる新情報が明らかになっていくはずだ。

(参考サイト:ザ・ベヒーモス開発ブログ

■掘って作って探索できるクラフト系2D・ACT『テラリア』のコンシューマ版が完成! 海外では3月26日より配信

 2011年にPCで発表されたインディーズゲーム『テラリア』のコンシューマ版が、ついに完成した。PS3/Xbox 360用ソフトとして、海外のPSNとXbox LIVEアーケードで、3月26日(PS3版 および3月27日(Xbox 360版)から配信が開始される。

 『テラリア』は、自動生成されたファンタジー世界を自由に探索し、モンスターと戦うACT。入手した素材で、装備から壮大な建物まで、何でも作り出すことができるとい、自由度の高い作品だ。同じくPCのインディーズゲームから発信された大ヒット作『マインクラフト』と共通する要素も多いが、『テラリア』は2Dサイドビューのシンプルな画面とアクション度の高さで、冒険をよりアクティブに楽しめるのが特徴となっている。

 コンシューマ版『テラリア』は、画面分割によるマルチプレイや新ボスの追加、ペットの導入など、PC版からさまざまな拡張が行われている。日本ではスパイク・チュンソフトから、PS3用のパッケージ版とダウンロード版が5月23日に発売される予定だ。

(参考サイト:ツィッター『テラリア』公式アカウント

(参考サイト:『テラリア』ゲーム機版新要素トレーラー(※リンク先はYouTube)

■サイバーパンクな未来世界に再び侵入せよ! SF・ACT『デウスエクス』のディレクターズカット版がWii Uで登場

 かつてPCなどで人気を得ていたSF・ACTシリーズを現代にリブートした新生『デウスエクス』は、2011年に発売されて日本でも高い評価を獲得した。この作品に、さらに多くの改良を加えた『デウスエクス ディレクターズカット』が、海外でWii U専用ソフトとしてリリース予定であることが発表された。

 『デウスエクス』では、戦闘を行うか、それとも戦闘を回避して別の方法を選ぶのかを、さまざまな局面でプレイヤー自身が選択できた。ただし、一部のボス戦では銃撃戦を繰り広げることが必須となっていた。今回の『ディレクターズカット』では、こういった場面でも戦闘以外の方法で対抗する新たな選択肢が追加されるという。

 またWii U専用ソフトということで、ハッキングなどの操作をWii Uゲームパッドの画面タッチで実行できるほか、Miiverse(ミーバース)のシステムで開発者によるゲームガイドを見ることもできるとのこと。追加DLC“ミッシングリンク”の内容も収録された豪華なパッケージとなる本作の海外での発売時期、そして日本での発売は、現在のところ未定だ。

(参考サイト:スクウェア・エニックス アメリカ公式サイト

■美しい歌声に乗せてヒロインが冒険! 『Bastion』の開発陣によるJRPG風の新作『トランジスタ』が発表に

 2011年にXbox LIVEアーケードで配信され、美しいグラフィックと奥行きのある物語で高く評価されたアクションRPG『Bastion(バスティオン)』(※ただし日本での配信も英語版であった)。同作を開発したスーパージャイアントゲームズの最新作『トランジスタ』が発表され、開発途中のバージョンが“PAX EAST”の会場にてプレイアブル出展された。

 公開されたトレーラーを見ると、本作は未来世界の大都市が舞台のSFアクションRPGであり、プレイヤーは巨大な剣のような武器を操るヒロイン、レッドを操作することになるようだ。斜め見下ろし視点の2Dグラフィックで表現された画面は非常に美しく、どことなく16ビット時代のJRPGの雰囲気を連想させる。

 また『トランジスタ』では人々の“声”が重要な要素になるようで、トレーラーのバックに流れる美しいボーカル曲は、『Bastion』で吟遊詩人ジアの歌声を担当したアシュリー・バレットによる新たなオリジナル曲だという。本作は2014年初頭に発売予定だが、対応プラットフォームなどは現時点では未定だ。

(参考サイト:スーパージャイアントゲームズ公式サイト

■流血カーチェイスACTの復活を目指して『カーマゲドン・リインカーネーション』が開発中! 次世代ハードで登場が決定!?

 『カーマゲドン』シリーズといえば、改造車で街中を暴走し、通行人をひき殺したら高得点が得られるという過激な内容で、賛否両論を巻き起こしたカーチェイスACTだ。1997年に第1作が発売され、バイオレンスACTの元祖ともいわれているこのシリーズの復活を目指し、ソーシャル資金調達サイト“キックスターター”では2012年から『カーマゲドン・リインカーネーション』への投資が呼びかけられていた。すでに62万ドル(約5900万円)の調達に成功し、PC用ソフトとして開発が始まっている。

 ところがこのほど、かつてピーター・モリニュー氏らとともにブルフロッグ社を設立したこともある実業家のレス・バクスター氏から、なんと350万ドル(約3億3千万円)もの追加出資が持ちかけられた。これにより、本作は今後PCだけでなく、次世代ゲームハードでのリリースを目指して開発が進めるとのこと。

 世界中で経済危機が叫ばれるこの時代に、なんとも景気のいい話だが、最初の募集の時点で出資したファンの気持ちを考えると、なんだか釈然としないような……。いずれにしても、往年のバイオレンス・カーACTが最新ゲームハードにどんなインパクトを与えることになるのか、今後の動向に注目したい。

『週間洋ゲー通信』 『週間洋ゲー通信』

(参考サイト:『カーマゲドン』シリーズ公式サイト