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2013年5月11日(土)

日本の『ソウルキャリバーV』は板橋に制圧された――オフラインイベント“Playse #1『SCV』Ultimate Tournament”レポート

文:megane

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■プロゲーマーのサービスカットから始まった決勝戦

 いよいよ決勝戦。格ゲープレイヤーの中でも大会補正力がトップクラスと言われるRazerプロゲーマー・板橋ザンギエフ選手と、本作から本格的にプレイし始め、発売数カ月でその実力を認められていた若手プレイヤー・まっけん選手との対戦となった。

 その決勝戦の直前、奢られ君によって板橋ザンギエフ選手にバナナが届けられると、配信台の前でそのまま食べ始め、さらに対戦相手にも勧めていくという立ち回りを見せる。その後、「はやくやりましょう」と言うまっけん選手に対して「その気持ちはわかるよ」と返すなど、決勝にもかかわらずリラックスしていた様子だった。

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▲世界でも稀な、決勝戦前にバナナを食べるプロゲーマー。

 「負ける気はしない」と試合前にコメントしていたまっけん選手。確かにまっけん選手が使用するナツは、板橋ザンギエフ選手が使用するアスタロスに対して、キャラバランスがいいと言われるこのゲームでもトップクラスに相性がいい相手である。

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▲板橋ザンギエフ選手は「ゆっとと君より若くないので大丈夫だと思います」とコメント。

●お互いの得意技がぶつかり合った第1戦

 第1戦、まっけん選手が選んだのはナツステージ。このステージは時間の経過によって壁が迫ってきて狭くなるというステージで、壁コンボが強いナツとアスタロスの双方に有利なステージとなっている。開幕からAコマンド投げをファスト入力でぶっこんでいく板橋ザンギエフ選手。それに対して起き上がりから立ち途中Kをカウンターで当て、お決まりのコンボを刺していくまっけん選手。再び板橋ザンギエフ選手がコマンド投げでダメージを与えるも、1ラウンド目はまっけん選手が先制した。

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 2ラウンド目は常にプレッシャーをかけ続け、相手を攻撃範囲内から逃さなかった板橋ザンギエフ選手が取り返す。続く第3ラウンド、まっけん選手がガードインパクトからの啓龕(ケイガン)による壁コンボで大ダメージを与えるも、リング際に追い詰めた際に逆にガードインパクトによる反撃を食らってしまい、3ラウンド目も板橋ザンギエフ選手が取る。

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 4ラウンド目はまっけん選手が取り返し、最終ラウンド。双方ともに自分が得意とする動きをふんだんに出していき、一歩も引かない展開となったが、後半に板橋ザンギエフ選手の出したタックルのリベンジ部分により、まっけん選手のナツが空高く跳ね上げられる。そこに22Bブレイブエッジという確定コンボが決まり、第1戦は板橋ザンギエフ選手の勝利となった。

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●まっけん選手の9秒パーフェクト勝ちから始まった第2戦

 まっけん選手が次に選んだのはいかだステージ。このステージは正方形のリングで、四方を川に囲まれているためリングアウトが出やすいステージだ。そして始まった第1戦、まっけん選手の怒涛の攻めにより、なんと1ラウンド目は9秒という短時間でパーフェクト勝利。そして3ラウンド目もパーフェクトという展開を見せるも、最終ラウンドを制したのは板橋ザンギエフ選手。これで優勝までリーチとなった。

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●タイムアタック、ドラコン、ハプニングがいっぺんに訪れた第3戦

 第3戦の開幕は、第2戦のパーフェクトをやり返すかのように板橋ザンギエフ選手が4秒という最速タイムでリングアウト勝利を決める。それに対して、まっけん選手はアッパーからのケイガンでリング中央付近からリングアウトまで相手を吹っ飛ばすという、まるでゴルフのドライビングコンテストでもやっているかのような離れ業を見せる。

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 そしてフルカウントで訪れた最終ラウンド。リング際までまっけん選手が板橋ザンギエフ選手を追い詰めるも、板橋ザンギエフ選手はまっけん選手のスライディングを読んで22Bブレイブエッジでまっけん選手を上空に打ち上げる。ここでA投げが成功すれば板橋ザンギエフ選手の勝利が確定という場面で、なんとまっけん選手が誤ってスタートボタンを押してしまう。

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▲リング際で打ち上げられたまっけん選手のナツ。この後はA投げ確定でリングアウトか、28Bの空中投げが入ってKOかという状況だったので、負けはほぼ確定していた。

 負けがほぼ確定していた場面だったが、これによりまっけん選手の敗北が確定。蓋を開けてみれば板橋ザンギエフ選手のストレート勝ちにより、Playse#1 『ソウルキャリバーV』Ultimate Tournamentの優勝となった。

 この試合の動画はこちら

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▲優勝した板橋ザンギエフ選手には、キャラクターデザインを手がけた川野氏サイン入りのリトグラフと、クイーンズゲイトの『ピュラ』フィギュア、レッドブル1ケースなどが贈られた。

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■次回の“Playse”は2タイトルで開催する意義に期待したい

 『DEAD OR ALIVE 5』と『ソウルキャリバーV』、2タイトルでのオフラインイベントとして開催された“Playse”。両タイトルともに大会としては盛り上がり、Team NINJAによる『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate』の制作発表が行われるなどのサプライズもあったが、会場が分かれてしまっていたこともあり、それぞれのタイトルのイベントが行われていた、という見え方が強くなってしまったように思われる。

 ただ、プレイヤーの一部ではDOA勢の中で『ソウルキャリバーV』をプレイし始めていたり、逆にキャリバー勢の中で『DOA5』をプレイし始めているという動きも見える。また、『ソウルキャリバーV』で運営している段位戦のノウハウを『DOA5』のプレイヤーにも提供し、『DOA5』でも段位戦が開始する予定もあるようだ(機種は未定)。

 これを機にお互いに初心者講座や交流戦などを開催して、より発展していければと思う。また、餅A代表によると次回のPlayseの開催は今年11月を予定しているようだ。筆者は今回、『DOA5』と『ソウルキャリバーV』の当日予選のどちらにも参加して、ともに即負けていたが、次回はもっと両タイトルのプレイヤーの交流が進んだ大会になればと思う。

(C)NBGI

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