発売直後の『ヴァルハラナイツ3』レビューをお届け！ 快適な監獄ライフとダークファンタジーが君を待つ【春のレビュー祭り】

文：滑川けいと

■この城の掟は“力”にあり！

　プレイヤーの分身となるキャラクターを作成し終え、いざスタート。いきなり監獄城へ連れてこられたところから本編は始まります。監獄というからにはもっと暗くて狭い、独房のようなイメージがあったのですが、この監獄城は監獄という名前からは想像もできないほど広く、囚人たちが街のようなものを形成して生活しているようです。

　ここから冒険が始まるのか……なんて考えていたら、突然先輩囚人による歓迎を受けてしまいました。次々と倒れていく同期の囚人たち。なんとか一命を取り留めた私でしたが、同期の2名の囚人の命が奪われ、1名の囚人がさらわれてしまう結果に。やはり街のような雰囲気はあるものの、ここは監獄、力こそすべての世界だったんです。監獄怖い……。

▲監獄城に潜入したのはプレイヤーのみかと思っていましたが、仲間がいました！　少し安心しますね。

　先輩囚人からの歓迎も終わった後は、“先に潜入している仲間に会え”や“ライバル組織の潜入員を倒せ”など指令（クエスト）がプレイヤーたちに下ります。このクエストに従っていると自動的に操作が身につくので、説明書をすっとばしてゲームを開始してしまう私にとってはありがたかったです。なんと言ってもうれしかったのは、クエストの目的地となる場所には、黄色い旗が地図に記載されること。目印があるおかげでどこに行けばいいか迷うことはなく、スムーズに物語を進めることができました。

▲クエストが発生すると、黄色い旗のアイコンが出現。つねにマップに目的地の方向に表示されているので、進めやすいです。

■7対7の集団バトル！

　監獄城内を走り回ってクエストを進めていると、ついにフィールドに出るようなクエストが発生しました。パーティは潜入仲間のファイター2人とシーフの私1人。支援役がいない気がしますが、「序盤なのでまずやられることはないよね！」と、着の身着のまま無邪気にフィールドデビューです。

　フィールドに出ると、監獄城ではできなかった行動が可能になりました。それがダッシュ攻撃。×ボタンを押すことでキャラクターが走り出し、頭上が光る合図と同時に○ボタンを押すことで「ヤァッ」と勢いよく攻撃してくれるのです。これをフィールドを歩いている敵に当てることで、先制攻撃も可能となるのです。

▲光った時にボタンを押すと成功するダッシュ攻撃。走り出した後は×ボタンから指を放して、○ボタンに指を置いておきましょう。

　フィールドをしばらく進んでいくと、敵を発見。さっそく戦いを挑んでみることに。フィールドを歩いている敵に触れるとシームレスに戦闘画面に移行します。おぉ、すごくスムーズですよ、これは。戦闘が始まると、何やら敵の1人が仲間に指示を出すような仕草をしているのに気付きました。

「コイツは他と違う……！」

　そう感じた私は、オートで戦ってくれている仲間に対し、集中攻撃の号令を出します。号令に従って、他の敵には目もくれず私の指定した敵をボコスカ攻撃する仲間たち。撃破後、画面を見ると“リーダー撃破”の文字が！　そうなんです。敵にはリーダーがおり、リーダーを先に倒すことで敵の戦力を減少させられるんです。戦闘開始時にリーダーをまず見極め、戦術を立てる、というような本格的な戦いを楽しめました。

▲号令には、攻撃の他にも攻撃を控えて防御に専念させるなどあります。

　リーダーを撃破した後は敵の攻撃を凌ぎつつ、何とか初戦を白星で飾った私。周囲を見渡すと、いましがた倒した敵が倒れています。そこに近づくと“まさぐる”の文字が。そう、本作では通常のRPGとは異なり、戦闘が終わったからといって自動で戦利品が獲られるわけではないのです。倒れた敵から持ち物を“奪う”ことで戦闘の報酬が得られます。

　ゲームとはいえ、人の懐をまさぐって金品を得るのは背徳感がすごいですね……。でもこれをやらなくちゃ生きてはいけない。強さこそがすべて、それが監獄城、いや、『ヴァルハラナイツ3』なのです。

　まさぐった相手から、未鑑定のアイテムをゲット！　“鑑定の札”というアイテムがあればすぐに何か判明するのですが、所持していなかったためそのまま所持品の中へ。アイテムショップでもお金を支払えば鑑定してもらえるので、それまでおあずけです。

▲後ろめたい気持ちを持ちつつ、まさぐった相手から入手したのは未鑑定アイテム！　レアな装備品だといいなぁ。

　無事まさぐりも終えたところで、パーティの体力を見てみると、よく勝てたなってくらいの瀕死状態。一度戦っただけなのに……。「序盤だから大丈夫！」といった私の考えは甘かったみたいです。相手のレベルが均衡していて、一度戦っては監獄城に戻って回復という行動を繰り返し少しずつ経験値を稼ぐ私。懐かしい……。なんだか昔のRPGを彷彿とさせます。気を抜いたらいつやられてもおかしくない緊張感、しばらく忘れていました。いやぁ、たまりませんね！

▲多少レベルが上がったので、どのくらいの強さなのか一度確認するために、クエストで指定されていた相手と対峙してみるものの「え？　どこかイベント飛ばしちゃった？」ってくらい歯が立たず、あえなく撃沈。

いや、武器の強化のためです！　歓楽街でのウフフなイベントを3ページ目でお届け

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データ

関連サイト

• 『ヴァルハラナイツ3』公式サイト