2013年5月27日(月)
──『エスカ&ロジー』の曲をライブで歌われてみての感想をお願いします。
霜月さん:実は収録の時から、ライブでも歌ってほしいって言われていたので覚悟していました(笑)。メロディーがすごく綺麗で大好きなんですけど、音が高い方に飛んだり低い方に飛んだりするので、実は歌うのは結構難しいです。みなさんも、機会があったらぜひ挑戦してみてください!
──ゲームユーザーの前でゲームの曲を歌われていかがでしたか?
霜月さん:ゲーム中で流れる曲というのは、やはりゲームユーザーさんが一番楽しんでくれていると思います。そういう方に直接歌を届けられる場所というのは、アーティストしても貴重でうれしいものなので、喜んでいただけているといいなと思いました。
──我々もいちユーザーとして楽しませていただきましたが、本当に迫力が違いました。
霜月さん:ライブはとても魅力があるので積極的にやっていきたいのですが、ゲームユーザーさんにどうやって届けるかなど本当に悩むところでもあります。今回のようにメーカーさんが主催してくださると、よりゲームユーザーさんに近いところでできるのかなと思いました。
──ガストさんは、とてもゲームユーザーと距離が近いメーカーさんですよね。
霜月さん:そうなんですよ! なのでまた、こういう機会をぜひ作ってください(笑)。
──『黄昏』シリーズではイラストを左さんが描かれていますが、楽曲制作の上でイラストなどの影響は大きいものでしょうか?
霜月さん:左さんの描かれるキャラクターは本当に素敵ですよね! ゲームの資料やイメージボードなどは最初にいただきますが、こういう絵ですとか、こういうカラーの作品ですというものには、こちらのイメージも大きく左右されますね。あとイラストをいただけると、とてもテンションが上がりますね。
──それでは最後に『エスカ&ロジー』に期待するところを教えてください。
霜月さん:今回はダブル主人公というところがとても楽しみです。『黄昏』シリーズは、今までの『アトリエ』よりも冒険要素が強い印象がありますが、そこに男性主人公が加わるとどうなるのか。生粋のRPGファンとしても、とても楽しみです。
──本日のライブを終えての感想を教えてください。
南壽さん:今までゲームファンの方にライブを見てもらう機会がなかったのですが、純粋で熱い心をお持ちだなと感じました。いつも来てくださるお客さんもとても真剣に聴いてくださるのですが、リアクションなどが力強く感じました。
──普段からのライブで心がけていることなどはありますか?
南壽さん:ライブをする時は、気持ちなど全てが毎回違うのでいつも新鮮で楽しいです。なのでその時々のものを表現して、お客さんに届けられたらと思っています。
──今回『アトリエ』シリーズ単独という珍しいライブでしたが、他のアーティストさんと共演されていかがでしたか?
南壽さん:まったく知らなかった世界に飛び込んだ感じで、いろんな音楽のジャンルがあるんだなと勉強になりました。
──ゲーム音楽の収録というのは、普段の収録とは違うものでしょうか。
南壽さん:特別に意識するような違いはありませんでした。でも今日のライブは一音一音、純粋なゲームファンの方に届くようにと、こちらも純粋な気持ちを込めて歌いました。
──『黄昏』シリーズの世界観に対しての印象や想いについて教えてください。
南壽さん:悲しさではなく寂しさだったり、切なさとか、ちょっと胸がきゅんとするような小さな痛みなどは、私もすごく伝えたい音楽のテーマ的一部分で、『黄昏』シリーズ作品からも同じような空気を感じました。同じ空気感を纏うという意味でも、今回参加できてうれしかったです。
──『アトリエ』シリーズ単独という珍しいライブでしたが、ライブを終えた感想をお聞かせください。
野見山さん:そうです、ね……。あまりライブをしたことがないのですが(笑)。コーラスもないし地味になっちゃってどうしようと心配でしたが、みなさんが温かく迎えてくださって良かったです。
──音楽活動自体をあまりされていないということでしたが、今回はやはり『アトリエ』側から話をいただいてのご参加だったのでしょうか。
野見山さん:ライブに苦手意識があったのですが、やってみないと分からないということで、去年自分たちのライブをやりました。今回のお話をいただいた時も、ステージに立つのは苦手だとは思ったのですが、せっかくお誘いいただいたし曲も良い曲なので、頑張ってやってみようと思いました。
──ゲームユーザーの前で実際に歌ってみていかがでしたか?
野見山さん:しっかり聴いてくださっているなと感じられて、とても歌いやすかったです。
──音源の収録で歌うのと、ライブで歌った違いはどうでしたか?
野見山さん:やはりその時に来られているお客様の感じや、今回は演奏も生でやっていただけたので、会場での生音の響きとか、どれぐらい音が浸透していくのかなどの違いもありました。会場に人が入ると、誰もいない時よりも音が吸い込まれる感じがあるので、負けないように頑張りました。
──歌うにあたって開発資料やイラストなどをもらうと思いますが、『黄昏』についての印象をお聞かせください。
野見山さん:やはり退廃的で、色も寂れた感じがあるなと思いました。以前には、作曲者の柳川和樹さんからピアノのコード(和音)をじゃーんと弾いたりせず、打楽器の減衰音(すーっと消えていく音)で儚さを出したいという話は聞いていましたが、ぴったりだと思いました。正直なところ、最初聞かせていただいたときに『世界名作劇場』の主題歌を思い出しました(笑)。
──「またこういうライブがあったらいいな」という声もありますが、次があったらまた来ていただけますか?
野見山さん:私ですか? え、ちょっと……。はい、練習します(笑)。
▲阿部隆大さん(左)、Uyuさん(右) |
──ゲームファンに向けてのライブというのも珍しいと思いますが、ライブを終えての感想をお聞かせください。
阿部さん:蓋を開けてみたら、お客さんもたくさん入っていてすごく盛り上がりました。逆にこちらが楽しませてもらっちゃったなってぐらい楽しくて、本当に良いライブでした。
Uyuさん:歓声や合いの手で応えてくれたり、バラードなどでもしっかり聴いてくれているのが分かって、私が感動して泣きそうでした。楽しかったです!
阿部さん:初めて我々を見たという方も多かったと思うのですが、しっかり聴いてくれて本当にうれしかったです。
──今回のライブで気にされた点や、収録と違っていた点はありますか?
阿部さん:初めてACRYLICSTABを見た方も多かったと思うので、限られた時間の中でどうやって知ってもらい、気に入って帰っていただこうかなというのは、『無限大クロニクル』まで繋げるセットリストなども含めて意識しました。
Uyuさん:ボーカルとしても、ゲームファン向けのイベントではあるけど、きちんとした音楽イベントでもあるんだよというの出したかったですね。なのでCDには入っていないアレンジにも挑戦しましたが、そうしたらお客さんも良い反応を返してくれて、とても良い雰囲気で終われました。
──ユーザーが『無限大クロニクル』をゲーム上で聴くのはこれからですが、聞き所などを教えてください。
阿部さん:アップテンポですごくロックな曲調で、画面の前で一緒に盛り上がってもらえる作りになっています。せひ盛り上がってもらえるとうれしいです。
Uyuさん:ボーカル的な部分だと、コーラスで私の声がたくさん入っています。一回はヘッドホンで聴いて、「あ、こういう声も入ってるんだなぁ」というのも楽しんでもらえたらと思います。全体的にスピーディな曲で、ヘッドホンしながらノリノリでコントローラーのボタンを押していただける仕上がりになっていると思いますので、そこも聴いて欲しいところです!
──今回他のアーティストさんも出演されましたが、刺激になった部分などを教えてください。
阿部さん:野見山さんと共演させていただきましたが、とても良い曲だなぁと思いました。ACRYLICSTABとはテイストが全然違いますけど、こういう形で一同に会すのは面白いと思えましたし、すごく刺激になりました。
Uyuさん:友達にファンがいて、霜月さんたちのCDは自宅でもよく聴かせてもらっていましたので、どんな方達なのかとてもドキドキしていました。ライブではCDとはまた違った、絹のような繊細さが出ていて聞き惚れてしまいました。
──多くのライブを経験されていると思いますが、ゲームファンの印象はいかがでしたか?
阿部さん:知らないバンドや知らない曲も、すごくちゃんと聴いてくれていると感じました。なんとなくというよりは、どんな曲なのかとしっかり聴いてくれている感じで、こちらが出したものに対してのレスポンスも良く、すごく面白かったです。
Uyuさん:手前の方から奥の方のお客さんまで、私と目があった方もとても多くてうれしかったですね。こういう場を真剣に体感してくれていると感じる場面がたくさんありました。
──次にまたこういうライブがあったとして、そこへ向けての意気込みなどをお聞かせください。
阿部さん:次にやるとしたらゲームも発売されていて、みなさんが曲を知っている状態で感じ方も違うと思います。ゲームで聴いた時と生で聴いた時の違いや盛り上がりを感じて、さらに熱くなってもらえればと思います。
Uyuさん:あの激しい曲が、こんなにおどろおどろしい静かなロックになるんだ、というのはACRYLICSTABの他の曲にもあるので、原曲+αの部分も楽しんで欲しいですね。
阿部さん:そういう遊びもできるようになってくると、お互いにもう一歩進んだ、ライブならではの面白いものが作っていけるのではないかと思います。
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