News

2013年6月13日(木)

『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』インタビュー。最新映像に登場したスノウが持つ氷の斧の意味とは?【E3 2013】

文:電撃オンライン

■スノウやホープはどうなる? かつての仲間との関係について

――最新の映像ではスノウとの対決もありました。過去のキャラクターとのかかわりについて教えてください。

鳥山:スノウはユスナーンという都市型大陸を守護する偉い人として“太守”と呼ばれる役割で登場してきます。ルクセリオが宗教都市ならユスナーンは世界の終わりを遊んで迎えたい人が住んでる享楽の都なんですが、滅び行く世界の中で唯一、生活物資が豊富に生産されている都市なんですね。その物資を狙ってこれまでの歴史で多くの戦いがあったのですが、スノウが平定し、今は彼がいるから平和に暮らせるようになっています。彼の持つルシの力でどうにか支えているところへライトニングが現れ、そして対立していく感じですね。

――スノウがかなり後ろ向きな性格になっているようにみえたのですが?

北瀬:スノウに限らず、メインキャラクターは自分がしてきたことで世界を壊してしまったり、セラを救えなかったりしたことに責任を感じてます。その状態のまま、500年ほど生きているので、世界全体にそんなあきらめムードがあります。ライトニングはそういう人の魂を救おうと行動しているんです。

鳥山:ライトニングが負う、魂を昇天させる解放者としての使命は、死を迎えさせる恐ろしいことじゃないのかみたいな考えの人もいて、ユスナーンは解放者のことを恐れる人が多く暮らしています。

『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』 『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』

――スノウの持っているのは新しい武器ですか?

鳥山:あの武器はオープニングの演出で、ライトニングと素手で立ち回りするのはパワー不足だったので、あの武器を持たせました。普段は相変わらず素手で戦ってると思いますよ(笑)。あの武器は斧なんですが、モンスターから奪ってスノウの力で氷付けにしたものなので、彼の閉ざされた心の象徴とも言えますね。その氷の斧を、ライトニングが溶かすのか、壊すのか。そのへんにも注目していただければと。

――これまでの明るいイメージとは逆の、ダークな印象のスノウになってますね。

鳥山:今まで明るい熱血キャラでスノウを作ってきたんですけど、今回やっとシリアスなスノウをお見せできる事になりました。声優の小野大輔さんも、シリアスなスノウのキャラクターのほうが演じやすそうでしたね。アメリカのユーザーには過去2作のスノウがうけていたので、北米ではどう受け取られるのか気になります。ちょっと思い悩む陰のあるキャラクターは、日本人向けなのかどうか、E3で現地の人たちに印象を聞いてこようと思います。スノウの新しい黒いコートも、心の闇を象徴しているのかもしれないですね。

――映像ではノエルも確認できていますが?

北瀬:ノエルは最初のPVで出てましたが、彼は彼でセラを救えなかったことと、今の世界の崩壊は自分が引き起こしてしまったという思いを抱えていた。だから最初はスノウやホープと世界を救おうと一生懸命行動していました。でもそれもうまくいかず、ひたすら悩み続けている状態はスノウと同じですね。怒りの矛先と、怒りをぶつける理由が違うんですが、そこは物語で明らかになります。ノエルの場合、予言の書が今回別の未来を映していて、それを信じるがゆえに、ライトニングと対立する形になります。

――話に出てきたホープについてはどうでしょう?

鳥山:ホープはライトニングのナビゲート役で、最初から一緒に行動しています。シリーズを遊んだ人は、これまでのキャラクターがどうなったかが気になると思うのですが、全員なんらかの形でライトニングとかかわってくることにはなりますのでご期待ください。

――新キャラクターのルミナについて教えてください。

鳥山:ホープが正しくライトニングを導くナビゲート役だとすると、ルミナはトラブルメーカーとしてかき回す役割です。いろんな場所で出てきて、なぜかライトニングが隠しているような秘密のこともよく知ってる謎の人物という。その素性や目的は、物語の大きなカギになってますね。なぜ見た目がセラに似てるのかも物語が進むと、明らかになっていきます。

――ライトニングの胸にある紋章はなんでしょう?

鳥山:タイトルロゴでもある紋章ですが、あれは解放者を示す印になっています。あの衣装はこの世界でライトニングが目覚めた時に、神から贈られたという設定で、バトルの最後で光るのは、モンスターは倒すと魂が解放されるということを示してます。バトルだけではなくクエストでも、基本的には人々の深い苦悩を解放すると、魂を解放したということで、紋章にパワーが集まっていきます。

『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』 『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』

――それぞれの大陸で特色があるらしいですが、ユスナーンはどんな大陸ですか?

鳥山:ユスナーンは世界で唯一派手な暮らしをできる都市なので、その雰囲気にあわせつつ、豪華絢爛さや終わりに向かっていく世界との対比などが大陸のコンセプトです。クエストに関しては“潜入”をコンセプトにしています。“潜入”というと物陰に隠れて地味に進むイメージがあるかもしれませんが、そういう路線ではなく、街のにぎわいの中、派手に警備を突破したり、催し物のショウにまぎれて事件を起こしたりとか、そんな形の潜入になってます。

――派手なシーンが多いのですか?

北瀬:シリーズのフィナーレを飾るような派手なシーンもあります。

鳥山:ライトニングのカッコいい見せ場というか、これぞライトニングというシーンがいくつもあります。

――飛び降りたりポールを滑ったり、いろんな動きをみせてもらいました。

北瀬:ルクセリオは“捜査”がテーマなんですがけど、尾行中は壁に寄ると自然と様子をうかがうとか、ロケーションやシチュエーションによってアクションも変わってきます。これはルクセリオのみになってますね。

→ボイス量はギネス級!? NPC役の声優だけで100人以上!(4ページ目へ)

(C)2013 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA

データ

関連サイト