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2013年6月14日(金)

『ヴァンガード』の弟分!? ブシロードが新TCG『フューチャーカード バディファイト』をおもちゃショーで発表

文:カネキング

 ブシロードは、東京ビッグサイトで6月16日まで開催されている“東京おもちゃショー2013”で、新TCG『フューチャーカード バディファイト(以下、バディファイト)』の発表会を行った。

 『バディファイト』は、“バディ”と呼ばれるモンスターと契約し、タッグを組んで戦っていくTCG。アニメとの連動を第一に考えた、高い演出性が特徴となっている。昨日お届けしたブースレポートもあわせてご覧いただきたい。

『フューチャーカード バディファイト』 『フューチャーカード バディファイト』

 発表会当日、ブースには巨大なバルーンが登場しており、関係者の注目を集めていた。発表会が始まると、同社の代表取締役社長・木谷高明氏が登壇。期待が高まる中、バルーンが割れ、『バディファイト』のモンスター“ドラム”が登場した。続いて本作のPVがモニターにて上映され、空中を飛び回りながらファイトする、迫力の映像が公開された。

『フューチャーカード バディファイト』

 その後、木谷社長から『バディファイト』の概要が説明された。まず本作は、小学生をメインターゲットにしたTCGだという。キッズ向けのカードゲームというと、同社が展開する『カードファイト!! ヴァンガード(以下、ヴァンガード)』が思い浮かぶが、これについて木谷社長は、「『ヴァンガード』はキッズ向けTCGと言いつつも、最初から全年齢を視野に入れたカードゲームでした。特に中高生ですね」と違いを説明。一方の『バディファイト』は、小学生を中心にしたカードゲームになり、全国大会なども小学生がメインになる可能性があるとのことだ。

『フューチャーカード バディファイト』

 続いて木谷社長は、世界同時発売になる点について言及。これには、“小学生のカードゲームユーザーが減っている”ことが背景にあるという。小学生のカードゲームユーザーは、国内でも減っているが、世界的にはもっと減少傾向にあるとのことだ。これを木谷社長は、「カードゲーム業界の危機だと思っているんです」と指摘。小学生のころに慣れ親しんでいるからこそ、大人になった時にもカードゲームへの理解を持て、結果的に業界の幅が広がると説明した。この小学生層にクサビを打ち込むために、『バディファイト』を世界同時発売し、展開していくのだという。

 また、世界同時展開するために、開発にもこれまでにない工夫が成されているという。本作は、開発レベルのテキストは日本語で行われるが、そこから正式なカードテキストを作る際には、日本語ではなくまず英語で制作し、それを日本語に翻訳する形にするのだそうだ。こうすることで、英語での作業を優先できるメリットが生まれ、また英語をベースにすることで、他の言語への翻訳もやりやすくなるとのことだった。

 ゲームシステムについては、「恐らく、今までのカードゲームの中で一番試合時間が少ないものになる」とのこと。カードゲームに触れたことがある子どもなら、講習会などに参加しなくてもルールを覚えられるような簡単さを目指しているという。とはいえゲームそのものは単純なものにはならず、ルールは簡単だが思考性は『ヴァンガード』より少し強いものになるとのことだった。木谷社長は、「これまでの当社のカードゲームよりはアクション性の強い、少し違う路線のゲームになっています」とまとめた。

 ここで、アニメ制作を手掛けるオー・エル・エムの代表取締役・奥野敏聡氏、マンガを手掛ける小学館のコロコロコミック編集部編集長・村上孝雄氏が登壇した。アニメについて奥野氏は、数年前にブシロードから話を持ちかけられたものの、当初は会社の規模があまり大きくなく、オファーを断ったことがあるというエピソードを披露。もうブシロードと仕事をすることはないかもしれないと思っていたところ、再び『バディファイト』の依頼があったのだそうだ。

『フューチャーカード バディファイト』

 アニメの制作状況は、現在シナリオが7~8話まで進んでいて、1話がコンテ作業に取り掛かっているところ。オンエアは2014年の年始になる。「クオリティもさることながら、1~2年、誰もついてこられないような、知恵を使った作品にしていきたい」と意気込みを語っていた。

 村上編集長は、コロコロコミックのキャラクターである“ムラ神さま”に扮して登場。木谷社長からは以前から仕事の話をもらっていたものの、『コロコロコミック』にはTCG『デュエル・マスターズ』があるため断っていたという事情があったそうだ。だが今回の『バディファイト』は、木谷社長と奥野社長という業界の大先輩だと思っている2人が組むという話がキッカケになり、一生懸命取り組む決意をしたとのことだった。コミックは、2013年冬から連載がスタートする。

 続いては、ブシロードのTCG開発プロデューサー・平良俊一さんと、原作を務めるスタジオ池っち代表取締役社長・池田芳正さんが登壇。“池っち店長”の名で知られる池田氏だが、小売店を経営しつつカードゲームの原作を務めるのは難しいということで、9月1日をもってカードキングダムグループの代表を辞任し、スタジオ池っちの社長として、『バディファイト』の原作に尽力すると話していた。

『フューチャーカード バディファイト』

→より詳しいゲーム内容が明らかに!(2ページ目へ)

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