2013年6月25日(火)
――話は変わりますが、伊藤さんご自身はブラウザゲームを遊ばれますか?
ガッツリといった感じではないのですが、『戦国IXA(イクサ)』などのスクウェア・エニックスのタイトルを中心に、ひと通りは遊んでいます。
――その中で、特にハマっているタイトルはありますか?
うーん。ブラウザゲームより、『パズル&ドラゴン』などのiPhoneアプリをよくプレイしますね。『パズル&ドラゴン』は、コラボレーション企画で少しイラストを描かせてもらったので、それをきっかけに遊び始めました。やっぱり人気タイトルだけあって、おもしろいです。累計ダウンロード数が1,400万件でしたっけ? 「すごい!」のひと言しか出ないですね。
――ゲーム以外で最近ハマっている趣味は何でしょう?
趣味的なことで言うと、ボクは散歩が好きなんです。時間があれば、会社のまわりや自宅の近所をちょこちょこと歩いています。何か目的があるわけでもないんですけれど、徘徊しています(笑)。自分は“気にしすぎの考えすぎ”みたいなところがあるんですが、散歩の最中に考えごとをしたり、頭の中を整理したりしています。面倒くさい人間なんですよ(笑)。
――体を動かしながらだと、考えがスッキリまとまる感じですか。
見ている風景が変わるので、その刺激を受けていることも大きいかもしれません。それと、いろいろとおもしろい発見があるので。例えば、看板が人間の顔に見えたり。それを覚えておいて、デザインに生かしたりすることもあります。
――ジョブデザインについて“今までの経験をいかして”というお話がありましたが、ご自身がこれまでにプレイしたRPGの中で、印象に残っているタイトルはありますか?
ボクはファミコン世代で、初期のRPGからプレイしているのですが、やはり『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』、『ゼルダの伝説』などはガッツリ遊びましたね。なので、完全に影響を受けまくっていると思います。
それと、もうレトロRPGと言われてしまうのかもしれないのですが、『タクティクスオウガ』ですね。シミュレーションRPGではありますが、ボクがゲーム会社に本気で入りたいと考えたのは、このタイトルがきっかけです。 「松野さんと一緒に仕事をしたい!」という夢が、『ファイナルファンタジーXII』でかなってしまったというラッキーボーイです(笑)。『タクティクスオウガ』に触れて、「こんなすごいモノがあるんだ!」と衝撃を受けたので、すごく影響を受けているはずです。ボクの無意識下に、そのエッセンスが書き込まれているじゃないかな(笑)。
――個人的には、『タクティクスオウガ』はキャラクターやユニットの数がすごく多くて、“群雄感”みたいなものを感じました。
ですね。あの時代になんでこんなゲームができたんだろうという、まさにオーパーツ的な存在で、『ベイグラントストーリー』でもそれを感じました。
――伊藤さんの中でも、やはり別格といった感じですか。
『ベイグラントストーリー』について言えば、グラフィック面でも演出面でも、「あれを抜いているゲームっていまだにないんじゃないか」と考えるくらいです。すごいゲームだと思います。
――伊藤さんが考える“RPGらしさ”って、何でしょう?
これは本当にボクの主観でしかないんですが、RPGってロールプレイをするゲームなので、キャラクターになりきって、そのゲームの世界観に浸れるかどうかが大きいと思います。
――先日の白本さんのインタビューでも、世界観を楽しむという点を大事にしたいというお話がありました。その辺の方向性は一致している感じですね。
そう思います。それを実現するために、多くは語らないけれど、まわりの細かな部分まで、設定においてはちゃんと思想として1つになっている。それをゲームに落とし込んでいれば 言葉にしなくてもユーザーの方たちになんらかの思いが世界観として伝わるんじゃないかと。そういうものがちゃんと出来ているのが、RPGらしさなんじゃないかなとボクは思っています。
――伊藤さん自身が『千年勇者』を遊ぶとしたら、どんなジョブで、どんなプレイスタイルを選びますか?
ボク自身、「一番になろう!」というコトはめったに考えないので、じっくりコツコツ、長~く遊ぶと思います。それで、自分の気に入った装備を見つけたら、それをずっと強化し続ける(笑)。そんなプレイスタイルだと思います。
――村の設計やレイアウトなんかも、ちょっと凝る感じですか?
ボクは現実でも片付けができないので、そこは見ないことにします(笑)。機能と性能だけ気にする感じで。
――最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。
『千年勇者』を1人でも多くの方に遊んでいただきたいと、切に願っています。ぜひプレイしてみてください!
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※画面は開発中のもの
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