2013年6月29日(土)
電撃文庫で活躍する作家陣のメールインタビューをお届けする“Spot the 電撃文庫”。第81回となる今回は、『花屋敷澄花の聖地巡礼』を執筆した五十嵐雄策先生のインタビューを掲載する。
▲三輪フタバ先生が描く『花屋敷澄花の聖地巡礼』の表紙イラスト。 |
本作は、アニメやマンガなどの部隊を探訪する“聖地巡礼”をテーマにした作品。頼まれごとに弱い主人公・行人がクラスメイトの夏奈からお願いされたのは、花屋敷澄花という女の子のお見舞い。彼女の部屋に入ってみると、そこは東京の街が広がっていて──。
澄花の趣味はアニメやマンガなどの聖地を巡礼すること。ずっと引きこもり中の彼女は、ネットのストリートビューやAR技術を駆使して聖地を訪れた気になっていた。いつか自分の聖地巡礼サイトをいっぱいにするという野望を持ってはいるものの、部屋&こたつからまったく出てこない澄花。そんな彼女の聖地を求め、行人は一肌脱ぐことにするのだが……。
五十嵐先生には、本作のセールスポイントや小説を書く時にこだわっているところなどを語っていただいた。また、電撃文庫 新作紹介ページでは、本作の内容を少しだけ立ち読みできるようになっている。まだ読んでいない人はこちらもあわせてご覧あれ。
――この作品を書いたキッカケを教えてください。
もともと自分自身アニメやマンガ、旅行が好きだったこともあり、その2つを何か作品に生かせないかと思い付いたのがきっかけでした。作中に出て来た聖地は、ほぼ自分でも訪れたことがあります。
――作品の特徴やセールスポイントはどんな部分ですか?
タイトルにもなっている主人公とヒロインとの聖地巡礼シーンです。基本的には地名や作品名、お店の名前などすべて実在するものを使わせていただいたので、本作を読んでいただいた方がそのまま本を片手にガイドブックがわりに作中に出て来た聖地を訪れる……なんてことがあったらなあと思っています。
――作品を書くうえで悩んだところは?
ヒロインが引きこもりという設定だったため、聖地巡礼のために外に出させるのが大変でした。
――執筆にかかった期間はどれくらいですか?
構想を合わせて5カ月ほどです。実際に執筆していたのは2カ月くらいだと思います。
――主人公やヒロインについて、生まれた経緯や思うところをお聞かせください。
聖地巡礼好きなヒロインというところから始まって、それに対極の要素である引きこもりという設定が加わったらおもしろいんじゃないかというところから生まれました。
――小説を書く時に、特にこだわっているところはどこですか?
読者にとって読みやすい文章になるようにテンポや間の取り方は特に気を付けています。
――アイデアを出したり、集中力を高めたりするためにやっていることは?
シャワーに入ることです。なぜかシャワー中に閃くことが多いので……。
――高校生くらいのころに影響を受けた人物・作品は?
冴木忍先生の『卵王子カイルロッド』シリーズです。
――今熱中しているものはなんですか?
釣りにハマっています。海釣りで、何人かの作家仲間と釣り部を作って鋭意活動中です。
――ゲームで熱中しているものがあれば教えてください。
『女神転生』シリーズや『テイルズ オブ』シリーズ、『幻想水滸伝』シリーズなどが昔から好きです。
――それでは最後に、電撃オンライン読者へメッセージをお願いします。
誰もが一度は聞いたことのあるような実在の作品や地名、お店などが聖地として登場します! またイラストも三輪フタバさんの手によってこれ以上ないくらいにカワイく描いていただけているので、聖地巡礼好きな方もそうでない方も、ぜひぜひ手に取っていただけるとうれしいです……!
(C)五十嵐雄策/アスキー・メディアワークス
イラスト:三輪フタバ
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