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2013年7月12日(金)

なぜ『ケツイ』をPS3で出すのか? 全一スコアラー鷺岡さんによる特典BD秘話も飛び出した『ケツイ ~絆地獄たち~ EXTRA』インタビュー

文:megane

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■BD収録のスーパープレイは人間賛歌がテーマ?

――今回の『ケツイ』でSTGを始めてみようと思うSTG初心者の方もPS3にはいるとは思いますが、BDで参考になる部分などはありますか?

:今回のプレイを見て、初心者が参考にするというのは難しいかもしれませんね……。リスクを考えずに攻めている動画なので、おそらく同じことをしたらすぐにやられてしまうでしょうね。

 どちらかというと“人間は、やればここまでできるんだ”という見方をするのがいいと思います。

鷺岡:すごく簡単にやっているように見えますが、何千プレイとしているうちの1プレイなので、毎回こんなにスムーズにプレイできるわけではないですね。

:ただ、淡々とパターンにあわせてプレイしているように見えて、最後はプレッシャーに押し潰れてやられてしまっているんですよね。最後にようやく人間らしさが見える、みたいな。

――人間賛歌ですかね。

鷺岡:ある意味、ドラマですね。

――それでは、これから『ケツイ』を始めようとしている初心者に向けて、アドバイスをお願いします。

鷺岡:『ケツイ』って難しいゲームなんですが、「死ぬことを恐れないようにすること」ですね。死んでも気にしないようにやるということです。このゲームは結局のところ攻めていくゲームなので、どうしても画面の上に行って殲滅しないと、敵の攻撃に押し負けてしまうんです。

 最初は死んでしまうことがストレスになってしまうかと思いますが、攻めること自体が楽しくなってくるので、恐れずに前へ出て行くことが大事ですね。

『ケツイ ~絆地獄たち~ EXTRA』 『ケツイ ~絆地獄たち~ EXTRA』

:アーケードに準拠したモードの他に、“X Mode”という初心者向けのモードも用意しています。こちらは最近のSTGのように画面全体にアイテムが出たり、敵の弾に押し込まれても対処できるようなシステムになっているので、アーケードモードが難しすぎると感じた方は、こちらも遊んでもらえればと思います。

鷺岡:ゲームに慣れて余裕ができてきたら、徐々に攻めていって、そしてアーケードに繋げてもらえればと思っています。X Modeは登場する赤い敵を倒すと、敵の弾をアイテムに変えられるのですが、この赤い敵の登場場面がアーケード版の簡単なアドバイスみたいな意味合いにもなっています。そういった意味でもX Modeで慣れてもらった後にアーケードに挑戦してみてください。

:ちなみにX Modeにつきましては、8月より“オンラインキャラバン”というものを開催させていただく予定となっています。ルールなど詳細については追ってお知らせしますが、以前『バレットソウル』にて開催したものと同じような感じになります。

■MAGES.では今後も引き続きSTGをリリースしていく

――MAGES.での今後におけるSTGの展開について、教えてください。

:これまであまり発売されてこなかったSCEハードでのSTGですが、出るのが普通というイメージをまず定着させていきたいと思っています。具体的に次にどうするかというのは言えませんし、今作の結果次第な部分も少なからずありますが、『ケツイ』1本でSTGは打ち止めということはしたくありませんので、ご期待ください。ただ、今は新ハードが出るタイミングでもありますので、情勢は注意深く見ていきたいと思っています。

 わざわざMAGES.が無理してSTGを作らなくてもいいんじゃないの? なんて声をいただいたりもしますが、どんなジャンルにしても一社独占的な状況では広がりがなくて終わってしまうと思っています。例えばその一社がSTGを作らなくなってしまったら、その先はそれで終わりになっちゃいますよね。それにやっぱり、いろいろな会社がいろいろなものを出して、切磋琢磨している状況のほうがおもしろい。

『ケツイ ~絆地獄たち~ EXTRA』

――最後に読者に対してメッセージなどを改めてよろしくお願いします。

鷺岡:先ほどからお話させていただいておりますが、『ケツイ』というタイトルだけでなく、STG業界というかSTGをプレイする人が今後も楽しめるようにしていきたいと思っています。

 STGはこれまで個人がそれぞれ楽しむようなジャンルのゲームでしたが、将来的にはその壁を取っ払って、みんなで広く遊べるようなジャンルにしていきたいですね。

:僕からも先ほどから言っていることと同じになりますが、本来はいろいろなメーカーさんが参入してくれて、いろいろなSTGが発売されるといった感じに広まっていくのがいいと思っています。MAGES.だけでできることは限られてはいますが、少しでもSTGやゲーム業界の活性化に貢献したいと思っているんです。原点としてはそういう思いがありますので、あたたかい目で見つつ、応援をしてもらえるとありがたいですね。

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