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2013年7月24日(水)

【ほぼ毎日特集#22】『ギャラクシアン3』や『F/A』の裏話も飛び出すインタビュー!? 「教えて!佐宗先生&細江先生!」前編(ミゲル)

文:ミゲル

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■入社前から実はお互いを知っていた!? 佐宗さんと細江さんの出会いとは。

――サウンド担当は作曲をして、それを基板に流し込むこと行うとようですが、佐宗さんはそういった技術的な部分はナムコに入社される前から知っていたんのすか?

佐宗:もうもう、右も左も本当にわからなかったです。まず、パソコンのOSにもいろいろあるという発想がないので、「パソコンはみんなPC-98」くらいの勢いで(笑)。専門学校のPC-98でカモンミュージック社の『レコンポーザ』というソフトは使ったことがあったので、大丈夫と思って会社のパソコンを立ち上げてみたら、「え、DOSってなに!?」みたいな。DOSの上でソフトが走ってるとかそういうアタマがまるで無かったわけです(笑)。

 関連書籍を2冊くらい与えられて、勉強するようにと言われたんですが、“わらないところがわらない”状態で「うわああああ!!」っとなりましたね(笑)。

――私がそんな状況に置かれたらと思うと……(ガタガタ)。

佐宗:でも、たまたま入りやすかったのが、自分が使っていたシーケンサーとナムコのサウンドツールの“縦軸で時間管理する”って部分が似ていたんです。テキストで音楽を書く形式だったんですが、ここはなんとかわかった。わかったんですが、その他のOSがとかはまったくわからなくて……。

 当時はさらに大きなワークステーションを使うことがあって、UNIXのマシンを使うとなった時に、「ログインとかパスワードを入れるなんて……これ、映画で見たハッカーじゃない!?」みたいな!!(笑)

(一同、爆笑)

佐宗:もう本当にそんなレベルだったんですよ(笑)。専門用語なんか全然わからなくて。

――そんな佐宗さんを、細江さんが指導なさったんですね。

「教えて!佐宗先生&細江先生!」

細江:放置指導です。あはは(穏やかにほほ笑む)。

――酷い!(笑) そんな細江さんへの印象って、最初どのようなものだったんですか?

佐宗:冷たい人だな~って。

(一同、笑い)

佐宗:本当にできる人だというのはわかっていたので。同い年なのにキャリアも全然違いますし、この発しているオーラの違いはなんなのだろうと思いましたね。

――細江さんから見て、新人の佐宗さんはどんな印象でしたか?

細江:実は、(佐宗さんが)入ってくるのは入社前から知っていたんです。会社から履歴書を2枚見せられて、どちらかを選んだら僕は別の部署に行く予定だったんです。

佐宗:私も、ナムコを受ける前に細江さんには1度お会いしているんです。就職活動に悩んでいた当時、アルバイト先のファストフード店の後輩がセッティングしてくれて、当時ナムコでアルバイトをしていた彼の同級生を呼んでくれたんです。「(佐宗さんがナムコのサウンド部に入りたいなら)サウンドの人を呼んであげるから話を聞いてみたら?」と言って呼ばれたのが……。

細江:呼ばれて飛び出て(笑)。

佐宗:曲のサンプルを細江さんに聴いていただいたんですけれど、いきなり最初からダメ出しを食らいまして(笑)。テープには、一番最初にコピー曲を収録していたんですが、「自分の曲をアピールしなきゃいけない場なのに、どうしてこの曲を最初に持って来たの? 並べ方は変えたほうがいいよね」と。

 8月から就職活動を始めて、しかもナムコしか受けていない状況だったので、入社できたのは今思うとすごい強運だなと思いますね。

■“神待ち”? “居合作曲”? お2人の作曲スタイルをひも解く!

――作曲をされる上で、最初のとっかかりとなるものはありますか? たとえば、メロディが先に浮かぶことが多い、とか。

細江:その時その時によって違いますけれど、一番オーソドックスなのはまず最初にリズムを入れて、コード進行を決めてですかね。そうするとちょっとコードに縛られてしまうので、歌モノの場合は先にメロディを決めてしまう方がいいですけどね。

「教えて!佐宗先生&細江先生!」

佐宗:私は、“自分内手癖”がすごく出やすいんです。自分的にはその手癖がすごくイヤで、最近は弾かないんです。昔はよく、(鍵盤を)弾きながらアレコレと作っていたこともあったんですが、最近はモヤ~ンと考えて、何か浮かぶまで音は出さないです。

細江“居合”みたい(笑)。

(一同、笑い)

佐宗:「あっ!」と思って1つ音を出した時に、自分の頭の中にあった音と違うものが出ると、もう(思い描いていた)音を忘れてしまうんです。なので、かなり頭の中で音が固まるまで音は出さないですね。

細江:あるねぇ……。(音を)出しちゃだめなんだよね。

――浮かぶまでずっと鍵盤の前で考え続けるんですか?

佐宗:全然関係のないことをしています。浮かぶまでは、本当に時間がかかりますねぇ……。

細江“神待ち”ですね(笑)。

佐宗:弾いたら弾いたで、いい感じに曲が組み上がることがあるんですけれど、次の瞬間忘れていたりも……。「録音しておけばよかったぁ~……」と思うことが多々ありますね。

 でも、本当に手癖はイヤなほどに出ますね。「この感じ、散々やったじゃん!」ってものが出来上がってしまうことも多いです。

「教えて!佐宗先生&細江先生!」 「教えて!佐宗先生&細江先生!」
▲事務所内の佐宗さんの作業デスク。佐宗さんの大好きな『仮面ライダー 電王』のフィギュアや『STAR WARS』のグッズがたくさん!

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