2013年7月31日（水）
【電撃銃士隊】『ガンスリンガー ストラトス』の生みの親が語る、本作のこれまでとこれから（完全ノーカット版）
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好評稼働中のアーケード用対戦型ガンアクション『ガンスリンガー ストラトス』。電撃銃士隊が贈るコラム記事の第57回となる今回は、『電撃ARCADEゲーム Vol.37』に掲載された門井信樹氏のインタビューのノーカット版をお届けします。
なお、電撃銃士隊の4人はTwitterで『ガンスリンガー ストラトス』や日々の出来事をつぶやいている。あべくん（@ABEKUN_DENGEKI）、シュー（@SHU_DENGEKI）、KYS（@KYS48）、YU（@YU_DENGEKI）のTwitterアカウントで参加しているので、そちらもぜひチェックしてほしい。
■『ガンスリンガー ストラトス』の1周年を改めて振り返る！
| あべくん |
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| ▲19ヴァンガード、始めました。シールドがなくて不安だったけどスッゴク楽しいじゃないか……。 |
こんにちは！ 毎日暑いですねぇ。溶けちゃいそう。溶かされるのは超至近距離でショットガンを食らった時だけにしてほしいものです！
さて、今回のコラムでは6月発売の『電撃ARCADEゲーム Vol.37』に収録した『ガンスリンガー ストラトス』プロデューサー、門井信樹氏のインタビューのノーカット版をお届けします。誌面では紙幅の都合でカットした部分もしっかりと掲載していますので、ぜひ読んでみてくださいね。
さらに毎月恒例の電撃銃士隊戦績も掲載するので、そちらもあわせて読んでいただければと！
それでは、どーぞ!!
● 『ガンスリンガー ストラトス』プロデューサー 門井信樹氏
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スクウェア・エニックス所属のプロデューサーで主にアーケードゲームを担当する。『ガンスリンガー ストラトス』以外に『LORD of VERMILION』シリーズも手がけ、ヒットメーカーとして活躍。
■プレイ料金の改定とアニメPVが、この1年間の2大トピック
――7月12日で『ガンスリンガー ストラトス』の正式稼働より1周年となります。１周年を迎えるにあたって、率直なご感想をお聞かせ願えますか。
正直言って、よくここまで右肩上がりにやってこれたなという気持ちです。初期よりも、稼働筐体数も稼働店舗数も増えていますし、夏の段階でもさらに伸ばすことを予定しています。稼働店舗数自体は稼働時よりも1.5倍ほど増えているのですが、同時にお客さんの数も比例するように増えています。
あと、注目すべき点として、先月5月期の売上が過去最高によかったんです。アーケードのビデオゲームで、1年が経過して売上が最もよくなるゲームってあまりありませんよね。普通は下がっていくところを、1年かけて上げてきたという点では珍しいタイトルだなと。とりあえず、気持ち的には非常に落ち着いてきました（笑）。
――1年間運営してきて、想定と違った部分はありますか。
意外とすべて想定通りで、特には……かな。このゲームは女性ユーザーが不思議と多いと言われるのですが、それももともと女性ユーザーを大切にしていくことを立ち上げの初期から計画していました。
公式キャラクターイベントなど、あまりゲームが得意でない女性ユーザーでも楽しめるイベントを実施していく。そういった部分は、これからも大事にしていきたいですね。
――この1年で特に印象に残っていることは？
2つあるんですが、まず1つ目が第壱次解放戦争（本作における期間限定のオンラインイベント。ユーザーが2つの勢力に分かれて争い、勝利した勢力に応じてプレイアブルキャラが追加される）と同時に実施したプレイ料金の改定でした。
私たちとしては、どこかのタイミングでやると決めていたんですが、店舗さんの売上が下がるのではという懸念が強く……。プレイ料金を下げた訳ではないので、大丈夫じゃ？ と踏んでいたのですが、1戦あたりの料金が下がっているので、それは値下げだという声が強かったですね。
ただ、そうした声を押し切ってプレイ料金改定に踏み切ったことは、今でも正解だったと思っています。また、このタイミングでUI（ユーザーインターフェイス）も大きく変え、ユーザー同士のコミュニケーションを意識した作りにしています。
――プレイ料金の改定時期については予定通りでしたか。
だいたい4カ月程度でビデオゲームの売上は落ちていくとわかっていたので、それくらいを目処に変えたいと考えていました。ちなみに、料金改定からは4人チームが増えました。値段的に友人を誘いやすくなったのかなと思いますね。
――あのあたりからマッチングシステムやブリーフィングも変わりましたね。
単純に価格改定前のシステムのまま3戦やってしまうと、プレイ時間が単純に1.5倍になってしまうので、それは待ち時間などを考えるとよくないと思っていました。そのため、すべてを見直して、ゲームそのものののプレイ時間は変えずに1.2倍くらいの長さで収まるようにしようと。で、どうせなら不満点でもあった武器選択フローなんかも変えてしまえ！と（笑）。これも非常に効果的だったと考えています。
――それでは、もう１つ印象に残っていることは何でしょうか。
3月に開催された“ゲームの電撃感謝祭 2013＆電撃文庫 春の祭典 2013”でアニメPVを上映した時ですね。あれは非常に反響があったみたいです。
少し落ち着いてきたところだったのが、モバイルサイトの会員数などもいい具合に伸びていって、その頃からコアユーザーだけでなくライト層というか、いろいろな方向に広がりを見せた感じはあります。
●『ガンスリンガー ストラトス』スペシャルアニメPV
――ユーザーさんの希望や意見を広く取り入れているという印象を受けますが、ユーザーさんからのリクエストはどういったものが多いのでしょうか。
本作の世界観に関するリクエストが圧倒的に多いです。物語などですね。そのあたりはこちらもまだまだ押し出し切れていない部分ですので、そこらへんはしっかり考えていかなきゃなと思います。
ゲーム部分では追加コスチューム。ウェポンパックよりもコスチュームなのかなと。ただ、「ウェポンパックよりもコスチュームだ」という方と、「いやいやウェポンパックだろ」という方が半々くらいいるので、その辺りのバランスは難しいところですね。できれば要望のあるものは全部追加していきたいところなのですが、あれもこれもはやはり……。
正直、ウェポンパックを増やしていくのも大事なのですが、使用率の高くないウェポンパックをなんとかしなきゃという思いがあります。その辺のバランスもとっていかなければならないですね。
――今回の新コスチューム、オルガのシースルー衣装なんかは1周回ってスゴイ人気が出るのではと、個人的には踏んでいるのですが。
どうなんでしょう。一応、僕は、「コレはさすがにどうなの？」って言っておきました（笑）。ちなみに追加コスチュームのデザインは基本的に内製です。キャラクターデザインをしてくださった方にお願いしている訳ではないと、お伝えしておきます。
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| ▲門井氏に「コレどうなの？」とまで言わしめたオルガの新コスチューム。実際にゲームに実装されての反響は……。う、うん。 |
――バージョンアップも月に2回行われるなど、とても早いペースでした。
最近ですと公式大会が近いということもあり、どうしてもペースは落ちてしまいましたが、今くらいのペースが丁度いいのかもと考えるようになりました。
バランス調整って難しくて、2週間に1回のペースだとついていけないユーザーもいるんです。「テスト期間終わったらプレイ環境も変わってた！」とか、「いつの間にかジョナサンの耐久力がスゲー増えてる！」などですね（笑）。ですので、1カ月に1回くらいのペースがいいんだろうと思います。ちなみに、調整で苦労するのは、圧倒的にウェポンパックの調整ですね。
――その他、バージョンアップで苦労されることは？
やっぱりマッチングシステムですかね。やはり野良というか、ソロプレイがメインのユーザーと店内チームでの戦力差がどうしても出てしまいますので。でも野良は野良だけ、店内チームは店内チームだけというのはなんか違う気がするんです。それだと店内チームがマッチングできる相手が限られてしまいますし。そこらへんは常になんとかしていきたいと考えていますが、現状すべてのプレイヤーが納得できる解決策がなかなか見つからず。でも早めに何らかのアクションは取りたいなと思っています。
――バージョンアップ関連ですと、イベントがあった翌日に実施されるという流れも恒例になりましたね。
バージョンアップの内容発表があって、明日すぐにそれを遊べるとはあまり思わないですよね。どうせ発表から2週間後だろ、みたいな（笑）。
でも、やろうと思えば社内調整できるということがわかりました。ようはやる気かなと。一部の店舗さんからは、「翌日朝早く来ないといけないし、たいへんだからやめて」って冗談交じりで言われます（笑）。そこは考慮しつつも、今のスタイル自体はいいのではないかと。
驚きのまま、そのモチベーションを保ちつつ遊ぶことができるので。今後も何かイベントがあったら、翌日には何かあるな、と思っていただいていいですよ。確定ではありませんが（笑）。
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データ
- ▼『ガンスリンガー ストラトス』
- ■メーカー：スクウェア・エニックス
- ■対応機種：AC
- ■ジャンル：ACT
- ■稼働時期：稼働中