2013年8月3日（土）
『ロマンシング サ・ガ』“殺してでもうばいとる”のも許される!? フリーシナリオでRPGに革命を起こした名作を振り返る！ 【思い出ゲーム特集】
■すべてが語られることはないバックグラウンドストーリー！
かつてサルーインを封印したというデステニィストーンは、火のルビー、水のアクアマリン、風のオパール、土のトパーズ、光のダイヤモンド、闇のブラックダイア、気のムーンストーン、邪のオブシダン、幻のアメジスト、魔のエメラルドの合計10個。ただし、ゲーム中で入手できるのは7つで、残り3つは入手不可能となっています。
光のダイヤモンド、闇のブラックダイア、魔のエメラルドという3つの入手不可能なデステニィストーンは、ゲーム中では詳細が語られることはありません。その存在すら定かではないのですが、こういった不確定要素が残っていることで逆に想像力をかき立てられ、本作の魅力の1つにつながっていると思います。
ちなみに光のダイヤモンドは、三邪神の1人であるシェラハの力と記憶を封じるため、その薬指にはめられています。闇のブラックダイアは、フロンティア北方の黒海に沈んでいましたが、破壊されて消失してしまったというウワサも。魔のエメラルドは、魔の島に住むウェイ＝クビンという魔道師が持っており、ゲーム中で彼に会うことはできますが、そのまま持ち逃げされてしまいます。
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| ▲シェラハは、記憶を封じられた後はシェリルと名乗り、各地を放浪するかたわらパブで働いています。ゲーム中にこのシェリルらしき人物が登場するのですが、彼女に話しかけようとしてもまったく反応なし。ちょっとさびしいです。 |
■独特の成長システムでキャラクター育成も楽しい！
『サガ』シリーズと言えば、キャラクターに経験値やレベルといった概念がなく、バトル中での行動によって、1つ1つのステータスが独立してアップしていくのが特徴。GB版からのこのシステムは、本作にも継承されています。レベルアップを目的にした経験値稼ぎの必要がなく、1回の戦闘で少しずつ成長していくのが、ちょっとした快感なんですよね。
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| ▲使った武器や術法などによって、上がりやすさに差はあるものの、基本的にはどんな行動を取ってもすべてのステータスが上がる可能性があります。ステータスアップ時には、回し蹴りのようなポーズを決めるのが印象的。何かとネタにされることも多いですね。なぜバトルで愛がアップするのかは、永遠の謎です（笑）。 |
また、武器にはそれぞれ熟練度が設定されており、1つの武器を使い続けるとその武器のレベルが上がって、与えるダメージが増えたり、新しい必殺技が使えるようになったりします。序盤で手に入る攻撃力が低い武器でも、使い続ければ、後半で登場する強力な武器に劣らないほどのダメージを叩き出すこともあります。
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| ▲弱い武器でも、低コストで複数の敵を攻撃できたり、ステータス異常にできたりと、意外と使い勝手がいい必殺技もあります。ちなみに、武器は最大8つまで装備可能ですが、いったん武器を外すとせっかく上げた熟練度はゼロに戻ってしまうので、装備している武器はよほどのことがない限り外さないのが基本です。 |
本作は今から20年近くも前の作品で、システム的には荒削りな部分も多く、ゲームバランス的にも難易度が高くなっています（『サガ』ファンにとってはこれくらいがちょうどいいくらいですが）。今プレイしてみると、若干理不尽に感じる部分はあるかもしれませんが、フリーシナリオや成長システムに関しては、今でもまったく色あせない魅力を持っていると思います。
時間の流れ（正確には戦闘回数）とともに、世界各地でさまざまなイベントが起きており、いろいろなキャラクターがそれぞれの意思で行動している――。その中に身を置いて、自由に冒険を楽しめるということに数多くのプレイヤーが魅了され、『ロマサガ』の虜となった人が続出しました。長く遊べることは間違いないので、フリーシナリオの原点を体験するという意味でもオススメしたい1本です。全キャラクター制覇を目指すなど、本格的にやり込むなら、お盆休みくらいではとても足りませんけどね！
【思い出よみがえりゲーム特集『ロマンシング サ・ガ』アンケート】
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データ
- ▼『ロマンシング サ・ガ』（バーチャルコンソール）
- ■メーカー：スクウェア・エニックス
- ■対応機種：Wii（ダウンロード専用）
- ■ジャンル：RPG
- ■配信日：2009年11月24日
- ■価格：800 Wii ポイント