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2013年7月30日(火)

入選作はPS Vita用ソフトとして配信! “第2回ゲームキャンパスフェスタ”発表会で学生たちが須田さん・上田さん・外山さんと語り合う

文:megane

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■各ゲームのどこをゲームクリエイターは見たか?

 入選作発表会では、各タイトルの開発を率いたチームリーダーと審査員である須田剛一さん(グラスホッパー・マニファクチュア)、上田文人さん、外山圭一郎さん(SCE)による座談会も行われた。

“第2回ゲームキャンパスフェスタ 第2回ゲームキャンパスフェスタ”
▲審査員の3人。▲各作品のチームリーダーと審査員による座談会。

 座談会は、それぞれのゲームについて、リーダーと審査員による一問一答形式で実施。一次審査でも高評価を得ていた『桜花爛漫(仮)』を制作したリーダーの安彦信一さんは、なによりレスポンスのよさを重視しているとコメント。ジャンプの挙動を前回からガラリと変えたことで、爽快感のあるゲームに仕上がっていると発表した。しかし、これによりレベルデザインを全体的に見直す必要もあったという。

 『ライジングスター(仮)』を手がけた田中悠也さんは、ゲームデザインをシンプルにすることに注力した。当初は画面全体でタッチして動作するようにも調整していたが、自分の指で自機が見えなくなり、色々と検証した結果、画面下部でのタッチにとどめることにしたという。これについて、審査員からはさまざまな方向から検証していることに評価の声が上がっていた。

 『LINK(仮)』の制作を行ったプランナーの工藤淳平さんは、本作についてゆずれないポイントとして、「自機がつながってラインで戦うこと」とコメント。また、当初はタッチで操作を行っていたが、一次審査後に両スティックによる操作に変更。同じく2つのスティックを使って遊ぶ『リブルラブル』を参考に調整したという。

 本作について外山さんから「ユーザーをもてなす気持ちでゲームをデザインしてほしい」とコメント。「“こうやって敵を倒すもの”ということをゲーム画面からわかるようにしてほしい」とアドバイスを送っていた。

 『SOCIUS(仮)』は、当初から2人プレイで遊ぶことを想定していたというリーダーの池田虎敏さん。ただ、制作上で奥行きがわかりにくく、弾が向かってくる距離感が掴みにくいタイトルになってしまっていたと語った。

 『忍足(仮)』を制作したのは、栗原弥里さん率いる日本電子専門学校のチーム。このチームが変わっているのは、前半をすでに卒業してしまったメンバーが、後半を現在のメンバーが担当しているというところ。つまり、コンセプトなどを引き継いで今に至るというわけだ。

 本作のテーマは“家庭崩壊”。しかし、前半チームから引き継いだコンセプトも、現チームでかなり修正しているという。上田さんは「テーマという柱があるのは大事なこと」とコメント。外山さんは「PS1時代の匂いが非常にするタイトルで、逆に新鮮」と語っていた。

■完成までを学生のうちに体験できたのは大きい(須田さん)

 須田さんは今回のゲームキャンパスフェスタを振り返って、「ゲームを完成させるというサイクルを、ゲーム会社に入る前に体験できたのは非常に大きい」とコメント。また、こういう場で各人がしっかりと説明しているのを見て、「ちゃんと発表できるのはすごい」と語っていた。

“第2回ゲームキャンパスフェスタ”
▲須田剛一さん

 上田さんは座談会にて、各チームリーダーに必ず“ゆずれないポイント”について聞いていた。その上田さんからは「全体的に手堅い」というコメント。「こういうものが作りたい!」という情熱や気持ちがもう少し見たかったと語っていた。

“第2回ゲームキャンパスフェスタ”
▲上田文人さん

 外山さんは、「一次審査で各作品を見た時にちゃんと完成できるのかが心配だった」とコメント。数々のゲームを制作した経験から、制作の最後の詰めが一番つらいということがわかっているので、きちんと完成させたことを評価していた。

“第2回ゲームキャンパスフェスタ”
▲外山圭一郎さん
“第2回ゲームキャンパスフェスタ”

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※タイトル名はゲームキャンパスフェスタ参加のため学生がつけたもので、ただいま商標確認中のため仮称とさせていただきます。

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