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2013年7月31日(水)

ライトニングの門限直前に現れる時報モンスターとは? 『ライトニング リターンズ FFXIII』開発スタッフインタビューのバトル編をお届け

文:Rusty

 スクウェア・エニックスより11月21日に発売予定のPS3/Xbox 360用RPG『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』。本作の開発スタッフへのインタビューをお届けする。

『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』

 本作は、『ファイナルファンタジーXIII』の主人公・ライトニングをプレイアブルキャラクターとして復活させた、ライトニングシリーズの最終章となる作品。よりアクティブでフリーなスタイル実現すべく、バトルシステムや世界観などのあらゆる要素を刷新している。ライトニングを“魅せる”というポイントにおいて、徹底的にこだわって制作中だ。

 今回お話を伺ったのは、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』のバトル部分を統括する松岡信幸氏と井上大輔氏。なお本記事は、7月25日発売の『電撃PlayStation Vol.547』に掲載したインタビューの全文を掲載している(インタビュー中は敬称略)。

『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』
▲バトル全般を統括するバトルデザインディレクターの松岡信幸氏(左)と、モンスター関連の要素を管理するリードプランナーの井上大輔氏。

■バトルのキーワードは“ジャッジ&レスポンス”!

――今作『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』のバトルのコンセプトを教えてください。

松岡:まず、ゲームデザインディレクターの阿部雄仁から、本作のバトルは“ジャッジ&レスポンス”がキーワードだと伝えられました。『FFXIII』と『FFXIII-2』では、戦略的なパーティバトルをやってきましたが、そこの核となる部分だけを抜き出して、ライトニングが1人で戦えるようなバトルに組み直しました。

 遊びの根底にあるものは前2作と同じですが、ライトニング1人のバトルでも楽しく、かつスピーディにバトルができる、ということを目指してやってきました。

――バトルの制作は順調でしたか?

松岡:結構、試行錯誤はありましたね。

井上:ただ、ボタンを押すとダイレクトにライトニングが行動するという部分は、当初からそんなに変わっていないと思います。一番最初の操作感覚よりスピーディになったというくらいでしょうか。

松岡:今作では、操作感をかなり重視しています。前2作では、ボタンを押すことが行動の予約というか、選択した行動をまとめて実行するという感じでしたよね。今回はボタンを押したらライトニングがすぐに動くというように、プレイヤーがライトニングと一体となってバトルをしているような感覚を得られるよう、力を入れて作っています。

――『FFXIII-2』のダウンロードコンテンツ(DLC)に、ライトニングが1人でバトルできるものがありました。あれがあったからこそ、今作のバトルが現在の形になったのでしょうか?

松岡:そういった側面もありますね。ライトニング1人でのバトルをどういう形で成立させるか、そこにどういった状況変化を入れていけば皆さんに楽しんでもらえるのか、ということは試行錯誤しました。その結果、DLCの路線を拡張していけばいけるんじゃないかと、手ごたえは感じていましたね。ある意味、あのDLCが今作のバトルの土台であると言えます。

――バトルを制作するうえで、特に重視した部分、気を付けた部分などがあれは教えてください。

松岡:これまでの『FFXIII』シリーズですと、バトルの1戦が終わるごとにHPなどが全回復するという形でした。バトルを行う都度、全力を出せばいいという感じだったのですが、今作ではバトル終了後のHPが持ち越しだったり、回復アイテムの持てる数に制限があったりと、大きく仕様が変わっています。街を拠点に計画を練って準備をしてから、ダンジョンに潜るという流れですね。「回復アイテムが残り少なくなったから、一度街に帰ろう」とか、どのようにプレイヤーの皆さんに考えながらプレイしてもらうか、といった部分には気を遣いました。

井上:『FFXIII』はパーティ戦を前提にしたモンスターの調整・配置だったのですが、今回は1対1で戦えるようにしなければいけなかったので、その辺はかなり難しかったですね。シリーズとしても、そうした調整は久しぶりだったので、ずいぶん苦心しました。

――タイミングよく攻撃を繰り出すとクリティカルになったり、相手の攻撃にあわせたり、行動後のスキを狙って攻撃をするとノックアウトを狙えたりと、かなりアクション要素の強いバトルになった印象ですね。

松岡:本作ではライトニング1人なので、アクション寄りの遊び方もできるようにしたいと考えていました。敵の行動後にはスキができたり、タメ攻撃をタメている最中に攻撃を当てれば相手の体勢を崩すことができたり、といったネタはたくさん仕込んでいます。この敵のこの攻撃は、攻撃後のスキが大きそうだとか、大振りの攻撃後は反撃のチャンスだとかを考えてプレイしていただけるのではないでしょうか。

『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』 『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』

――モンスターの設定自体が、これまでの『FFXIII』シリーズ以上に細かく練られているんですね。

松岡:そうですね。本作では、敵の特徴やタイミングという部分から、いかに相手をノックアウトさせるかという作りになっています。いわばモンスターの個性を出すという方向性から作っていますので、敵のバリエーションは豊富になっているのではないかと思います。

井上:新規に登場するモンスターはもちろんですが、以前に登場したモンスターにも、新しいモーションを用意するなど、手を加えたりしています。

――ちなみに敵の攻撃をガードする際は、タイミングよくボタンを押す必要がありますか? それとも一度ボタンを押せば、しばらくはガード可能なのでしょうか?

松岡:ボタンを押しっぱなしにしている間は、ずっとガードしていて、その間はATBのゲージが徐々に減っていくという仕様です。あと、“たたかう”などのコマンドも、ボタンの押しっぱなしで連続して攻撃できるので、連打しなくても大丈夫です。ただし、ジャストタイミングでボタンを押すことで、ダメージを多く与えられるといった、よりアクション志向な要素も用意しています。

『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』

――ジャストタイミングでの攻撃は見た目にもわかる感じでしょうか?

松岡:通常時の攻撃とはエフェクトが違いますので、見た目でもわかりますよ。

さらなるバトルの詳細をお2人に聞いた→(2ページ目へ)

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