2013年8月2日(金)
舞台設定の説明が終わったところで、アプリそのものについてお話ししたいと思います。本作は物語を読み進めていくタイプのテキストアドベンチャーで、画面をタップすることで文章が進みます。下にスワイプすればテキストウインドウを書くし、上にスワイプすればバックログが読めるというサポート機能もあります。
ゲーム中には時折、選択肢が現れます。選択を誤るとデッドエンドになりますが、選択肢はさほど多くはなく、セーブも全部で30個保存できるので、選択直前にセーブしておけば問題ありません。物語は一本道なので、ゲームと言うよりは読み物に近い感触です。
▲システムは必要なものがシンプルにまとめられています。セーブポイントが多いのも安心の設計。 |
主人公は、2年生の竹井和馬。非常にガラの悪い見た目で、周囲からは恐れられている存在ですが、実際には友だち思いで正義感の強い少年です。プレイヤーは和馬の視点で、他の面々をまとめ上げながら、脱出の方法を探ります。
閉鎖空間に放り込まれた和馬たち一行は、そこに置かれていたタブレット端末でプリズナーゲームのルールを示されます。非常識極まりない殺人ゲームが本当に行われるとは、誰もが信じられません。
しかしそのタブレット端末に、ただ1人だけ別室に運ばれていた教師・並坂千鶴の映像が映し出されます。彼女は電気椅子に縛りつけられており、処刑される様子が端末に流れます。その後、それまでビクともしなかった部屋のドアが開くようになり、和馬たちは隣の部屋で焼け焦げた千鶴の遺体を発見します。慕っていた教師の死を目の当たりにして、和馬たちはこの殺人ゲームが本気なんだと認識します。
▲和馬たちのすぐ近くで、千鶴が電気椅子によって処刑されてしまいます。 |
残された10人は、5人の“看守”と5人の“囚人”に分けられます。これを決めるのは、各々が手にしていたキーホルダーに書かれた“Jailer(看守)”と“Prisoner(囚人)”の文字。そして“囚人”のキーホルダーには、折りたたまれた部分に“殺人鬼”などの罪種とその内容が書かれています。千鶴の死体の傍らには“囚人”のキーホルダーがあり、その罪種は“死刑囚”。すなわち死ぬことが最初から決定している罪でした。
和馬には悲しむ間もなく、次のルールが発動します。夜間の決められた時間は、別室に移動しなければなりません。そこは個室のように見えて、実は“看守”と“囚人”の部屋を真ん中で仕切ったもの。仕切りを手で壊したりはできないので、実質的にはやはり個室に見えるのですが、ここに仕掛けがあります。
▲持っているキーホルダーによって役割が分けられた10人。夜間には個室に移動するというルールもあります。 |
“殺人鬼”は、夜に“看守”を殺害できるのです。和馬は初日の夜、“殺人鬼”と隣り合わせの部屋になり、いつの間にか部屋に注入されたガスで体の自由を奪われます。そして部屋の仕切りが上がり、“殺人鬼”が姿を現します。そこにいたのは、同級生で学園のアイドル、雪村みこと。ナイフを手にした彼女は、身動きが取れなくなった和馬に近寄りますが、しかし彼を殺すことなく“囚人”の部屋へと戻っていきます。
初日にして、“殺人鬼”の正体を知ってしまった和馬。“看守”として、“殺人鬼”であるみことを処刑すれば、それでゲームは終了です。しかし当然ながら、和馬はみことを殺すという選択ができません。
こうして“殺人鬼”を探すというプリズナーゲームの終着点は早々に判明した状態で、プレイヤーである和馬は、逆に「みことが“殺人鬼”である」という事実を隠しながら、みんなが助かる方法を模索することになります。
▲体の自由が効かなくなった和馬を、“殺人鬼”のみことは殺すことなく戻っていきます。もちろん和馬は、みことを処刑したりはしません。 |
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