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2013年8月15日(木)

『英雄伝説 閃の軌跡』出演声優16名へのインタビューを一挙掲載。内山昂輝さんや堀江由衣さんが込めた想いとは?

文:そみん

●立花慎之介さん(ユーシス・アルバレア役)からのコメント

『英雄伝説 閃の軌跡』
▲ユーシス。“四大名門”の1つ、東部クロイツェン州を治めるアルバレア公爵家の次男。貴族らしい傲慢(ごうまん)さを持つが、悪気はない。
『英雄伝説 閃の軌跡』
▲立花慎之介さん。代表作:ケンシロウ(DD北斗の拳)、佐橋皆人(セキレイ)

――収録を終えた感想は?

 ユーシスはゲームではツンケンしているところが多かったんですけれども、ドラマCDでは少し打ち解けている状況でした。学校の楽しさというか、高校時代というか、声優の養成所に行っていたころの仲間うちでの楽しさというのはこういう感じだったな、と思い出しながら演じさせていただきました。

――ドラマCDの聴きどころは?

 一言で言えば“温泉”という話なのかなとは思うんですけど、ホノボノとした部分だけではなく、冒険モノっぽい内容にはなっていたりするので、そういうホノボノ感と『軌跡』シリーズが持つ冒険性、ドラマ性みたいなものが入っている、2度オイシイ内容かなと思います。

――演じたキャラの特徴を教えてください。

 ゲームではちょっとイヤなヤツというか、「なんだコイツ、この上から目線は!?」っていうのが初めのウリではありますので(笑)。そこは好き嫌いは分かれるとは思うんですけど、それもユーシスの1つのおもしろさだったりする部分ですね。

 初めのところでそれに少し慣れていただければ、だんだん仲間と打ち解けていく過程を楽しんでいただけたり、キャラとしての深さが見えてくると思います。とりあえず受け入れていただきたいですね(笑)。

 彼は貴族というのもあって、上から目線だったり、物言いがちょっとキツめだったりする部分はあるんですけれども、とはいえ根が悪いヤツではないので、そのへんは容認していただきたいなと(笑)。

――再度演じてみて、ゲーム収録時と今回とで印象が変わった点はありますか?

 ゲームを進めていくと出てくる部分ではあるのですが、《VII組》の他のメンバーと打ち解けている感があるところですね。最初のツンケンしたところとのギャップがおもしろいと思います。

――ご自身が演じたキャラ以外で気になったキャラは?

 外見的にはアリサが好きなんですよ。基本的にはドストレートなヒロインが好きだったりしますので。あと、怪盗Bが超スキですね。敵なのかよくわからないけれども、なんかコイツすげぇ個性的というキャラもおもしろくて好きです(笑)。

――読者へメッセージをお願いします。

 『軌跡』シリーズはずっと昔からある作品ですし、私自身もユーザーの1人として『ドラゴンスレイヤー』時代から日本ファルコムさんのゲームをプレイしていましたし、『イースⅢ』も好きなゲームでしたので、そういう昔からのファンの方からの期待も『閃の軌跡』は応えられる作品かな、と思っています。ぜひゲームを楽しんで遊んでいただきたいと思いますね。

 また、ドラマCDのほうも、より《VII組》を知るのに必需品なのかな、と思う作品です。ぜひぜひ限定版をゲットしていただいて、ドラマCDも聴いていただけるとうれしいと思います。


●早見沙織さん(エマ・ミルスティン役)からのコメント

『英雄伝説 閃の軌跡』
▲エマ。眼鏡と三つ編みがトレードマークの、帝国の辺境出身の奨学生。身分に関係なくクラス全員から慕われている委員長。
『英雄伝説 閃の軌跡』
▲早見沙織さん。代表作:新垣あやせ(俺の妹がこんなに可愛いわけがない。)、鈴原泉水子(RDGレッドデータガール)

――収録を終えた感想は?

 ドラマCDの内容は『閃の軌跡』のストーリーに沿ったものなんですけど、ちょっと遊び心が入りつつも、ちゃんとシリアスに帰ってくるところは帰ってきて、とてもバランスがよくて飽きない物語だなと思いました。

――ドラマCDの聴きどころは?

 このドラマCDでは、リィンがいっぱいしゃべります(笑)。まだゲームをプレイしていない方は、これを聴いてからプレイすると、「ああココでドラマCDの出来事があったんだな」と思い出すことができると思いますし、逆にゲームを進めてから聴く方は、キャラクター像やウラ話がたっぷり入っていますので、プレイの補足にもなります。どちらにしても、楽しんでいただけるかなと思います。

――演じたキャラの特徴を教えてください。

 エマはイラストから想像した通り、しっかりした女の子で、まさに委員長タイプですね。マジメですし、優等生な雰囲気です。基本的に他のメンバーとしゃべる時はそんな雰囲気なんですが、実はものすごく大きな秘密を抱えながら生活しているんです。

 メンバーとのかかわり方もそうですし、自分自身の問題というか、自分の家族であったり、そことの関係性もなかなか複雑なものがあったりしまして……。ただの優等生タイプかと思いきやという、ウラがあるところが彼女の魅力にもなっていると思います。

――再度演じてみて、ゲーム収録時と今回とで印象が変わった点はありますか?

 ちょっとイジられてますね(笑)。ゲームのほうでもその片鱗が見える部分はあるんですけど、ドラマCDではかなりイジられます。髪の毛で遊ばれたり、いろいろと(笑)。

 エマは普段はわりと物事に動じないタイプなんですが、今回はてんやわんやしているかな、と思います。ギャップ萌えです(笑)。

――印象に残ったセリフやシーンは?

 エマの場合は内側に自分からは言い出せないようなものを抱えていて、物語の中で自分の今後というか、自分自身がすごく揺らぐところがあるんですけれども、そこでメンバーのみんながすごく温かい言葉をかけてくれるシーンがあるんですね。今まで培ってきた絆みたいなものがそこで現されていて印象的でした。

――ご自身が演じたキャラ以外で気になったキャラは?

 リィンです。ミステリアス系男子といいますか(笑)。あまり感情を荒げることなく、秘めている部分もあったりして、女子が魅かれるタイプだと思いますね。私もまんまと魅かれてしまいました(笑)。あと、妹さん(エリゼ)との掛け合い感が新鮮というか、おもしろいな、とも思いました。

――読者へメッセージをお願いします。

 このシリーズを楽しみにいつもプレイしていただいている方にはまた新鮮な要素もあったり、過去の部分と比べたりいろいろと楽しめる要素があるなと思います。各キャラクター同士の掛け合いがすごく魅力的ですし、役を演じているこちらの心も揺さぶられるようなセリフの掛け合いが多かったので、胸を打つさまざまなシーンをゲーム・ドラマCDとも最後まで楽しんでいただければうれしいなと思います。


●金元寿子さん(フィー・クラウゼル役)からのコメント

『英雄伝説 閃の軌跡』
▲フィー。ショートの銀髪をラフに切りそろえた女生徒。いつも眠たそう&面倒くさそうで、猫のようにどこでも寝るクセがある。
『英雄伝説 閃の軌跡』
▲金元寿子さん。代表作:琴浦春香(琴浦さん)、イカ娘(侵略!イカ娘)

――収録を終えた感想は?

 ゲームではけっこうストーリー1本をしっかりやった感じでしたが、今回のお話は遊び心があるというか、温泉に行こうみたいな(笑)。休日を過ごしている仲間たちの素顔が見られる感じだったので、楽しく演じさせていただきました。

 フィーちゃんがすごく寡黙というか、ぶっきらぼうな子なので、そういう輪の中に入った時にどういう立ち位置にいるのかなと思っていたんですけれども、本編を演じていた時よりも私の中ではキャラクターとしてわかりやすかったです。

 ゲームでは最初のころはとある理由でみんなとあまり仲よくなっていなかったんですけど、今回は仲よくなった後のエピソードでしたので、打ち解けられた感が演じていて楽しかったです。

――演じたキャラの特徴を教えてください。

 フィーは最初はすごく壁を持っている女の子で、あんまりみんなと接するのが好きじゃない子なのかなって思いました。

 過去にイロイロあって、みんなに対して壁を持っちゃっているんですけれども、皆さんが優しく接してくださったおかげでフィー自身、心が打ち解けてきてだんだん口数も明るくなっていったり。最初と最後で、変化がすごくあるキャラクターだなと思いました。

 あと戦闘になるとスイッチが入ってカッコイイ感じになっていくので、戦闘シーンはぜひ楽しんでいただければと思います。

――再度演じてみて、ゲーム収録時と今回とで印象が変わった点はありますか?

 フィーがリィン以外にちゃんと言葉をかけたり、突っ込みを入れたりしていたのがほほえましかったです。ちゃんとみんなと仲よくできているのが新鮮でした。

――ご自身が演じたキャラ以外で気になったキャラは?

 リィンは優しいなと思いました。フィーが自分のことをトツトツと語る場面がゲームにあるんですけど、ちゃんと話を聞いてくれて。包容力のある男性だなって思いました。

――学生を演じるうえで注意した点は?

 フィーはいつも寝ているんですが(笑)。あんまり同世代でワイワイすることに慣れていないような感じなのかなと思ったので、逆に学生っぽさというのは意識はせずに、打ち解けすぎずという感じを出すように演じました。

――読者へメッセージをお願いします。

 今回『閃の軌跡』に出演させていただいてすごく楽しかったです。いろんなたくさんのキャラクターがいますけれども、それぞれなんとなくこう何か抱えているものがあったりするのかなって個人的に思ったりしています。それをより掘り下げていくのが楽しみだな、なんて思っていますね。

 フィーちゃんはすごく戦闘シーンがカッコイイ子だと思うので、ぜひ楽しみながらプレイしていただければうれしいです。


●細谷佳正さん(ガイウス・ウォーゼル役)からのコメント

『英雄伝説 閃の軌跡』
▲ガイウス。帝国の北東方面にある“ノルド高原”出身の留学生。とある帝国軍将校の推薦で、仕官学院に入学した。
『英雄伝説 閃の軌跡』
▲細谷佳正さん。代表作:日向順平(黒子のバスケ)、鑢七花(刀語)

――収録を終えた感想は?

 僕はもう、リィンがよかったなあと思うばかりで。学園モノという大枠があって、モンスターと戦ったりもするんですけれど、この“帰郷 ~迷いの果てに~”というタイトルが、僕は思春期の迷える青少年みたいな感じがすごくします。

 多感な時期は自分のことを好きになれなかったりとか、ちょっと大人びた子とかは、みんなと仲よくやっているように見えて、どこか心の距離をとっていたりしますが、そういったものが置きかえられて描かれている物語でして。やっぱりそういう時期って、自分のことについて自分1人で思い悩んでしまうことってすごく多いと思うのですが、今回リィンは、本当の意味でみんなを頼り、本当の意味でみんなといる自分というものを受け入れて成長していく物語だと感じました。

 1人で思い悩むと、1人の感性と、1人の感覚と、1人の考えでしか自分を探すことができないし、自分で自分を探しても、やっぱり人間って、会う人数の印象が、透明な筒にペタペタ張り付いていってその人というものを構成していくものだと思います。だからリィンには仲間が必要だっていう部分がすごくあって、それが最終的に受け入れられてよかったなあと。

――演じたキャラの特徴を教えてください。

 ガイウスはそれほど口数も多くなくて(笑)。ノルド高原という場所で遊牧民的な生活をしてきたところから士官学院に入学してきた人で、やっぱり遊牧民って群れていなければいけないし、生まれた時から人は1人では生きていけないということを知っていると思います。

 たぶん、過酷な環境で生きてきた人で、シティボーイではないんですよね(笑)。すぐ歩けばコンビニがあるような世界でもありませんし、家族とか仲間とかを大事にするのが自然なことで。ですからドラマCDでリィンが体験した道は、たぶん、彼はもう通ってきた道ではないかと思います。

――ドラマCDの聴きどころは?

 ざっくり言うと、リィンが「自分は自分なんだ」と思えるまでの成長過程を描いた物語です。「こうありたい」とか「こうでなければ」とか、100点ばっかり取っている子は、99点を取るとそれだけでへこんじゃうけど、それでもいいじゃないかと思える変化。それを僕はあえて成長と言いたいです。そんなリィンの成長の物語だと思います。

――ご自身が演じたキャラ以外で気になったキャラは?

 僕はやっぱりリィンですね。ドラマCDで彼は、自分の師匠からの手紙を見て、課題というか、自分に託された言葉について温泉で考えるシーンがあります。

 周りの人から言葉をもらって、影響されて、考えて、自分なりの答えを出していくというのがすごく若者らしいというか。キャラクター的に一番変化があって、好ましく思います。

――読者へメッセージをお願いします。

 『軌跡』シリーズの10年目の歴史の中にキャスティングしていただけたのは演者として光栄に思います。演者だから自分のキャラクターというよりも、主人公の成長など、人間ドラマをすごく描いていく作品だと、ドラマCDを演じてあらためて思いました。

 本編をプレイして、時系列をそろえてからドラマCDを聴いていただくと、『閃の軌跡』の世界観というものを密に感じられる作りになっていると思うので、皆さんどうぞお楽しみに!


→豊口めぐみさんをはじめ、《VII組》の生徒以外を演じた声優さんのコメントへ(4ページ目へ)

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