2013年8月12日(月)
8月10日に東京・品川のSCE社内にて開催された『パペッティア』先行体験イベント“『パペッティア』制作スタジオ潜入ツアー”。招待された一般参加者に向けたイベントや体験プレイの様子を間近で見てきたので、その様子をレポートしていこう。
ツアーが開始する前の待合室では、『パペッティア』の開発初期のラフイメージが壁に貼られていたり、グッズや声優陣の台本などが展示されていたりしており、この部屋を見て回るだけでもかなり楽しめた。
▲普通のモニタだけでなく、ヘッドマウントディスプレイでの体験プレイも可能だった。 |
まずは第一幕“制作ルーム潜入ツアー”について紹介。ここでは『パペッティア』が制作されていた魔法工房こと制作ルームにて、開発スタッフが直々に制作過程についてのデモンストレーションを行った。実施されたデモンストレーションは“アニメーション”、“リハーサル”、“イメージボード”、“ライティング”の4項目。
ツアー参加者は、まずAグループとBグループの2つに分けられて移動。途中のエレベーターでは、本作のナレーションを務める声優・藤原啓治さんによるオリジナルの招待メッセージが流れる、というこだわりよう。制作ルームに到着後は、各要素のデモンストレーションを見つつ、フロアを回っていった。
“アニメーション”では、リード・アニメーターの川孝平さんが“キャラクターアニメーションの作り方”について熱弁。主人公のクウタロウのアクションを例に取り、実際のアニメーションを入力していく方法や、そのプロセスなどを説明していた。
“リハーサル”のブースでは、現在PS Storeで配信されている体験版“リハーサル版”のゲームデザインについて説明を行なっていた。ここを担当していたのは、ゲームデザイナーの山部学さん。“スクリプトツールによるゲームデザインの裏側”という題目のもと、区切られたエリアで発生するイベントがどのように処理されているかや、ゲーム内でのモデル配置などを解説。
“イメージボード”について語っていたのは、リード・イメージボード・アーティストの中井俊彦さん。“イメージボードから実際のゲーム画面が出来るまで”を主題に、自身が手がけたイメージボードが、実際のゲーム画面ではどうなっていったのかを説明。イメージボード通りに進むマップとガラッと変更されたマップなどの対比を見せるなど、多方面から『パペッティア』独特のビジュアルを紹介していた。
最後の“ライティング”ブースでは、リード・ライティング・アーティストの小宮進吾さんが“ライティングによる舞台演出表現”についてのデモンストレーションを行った。『パペッティア』専用に作られたというライティングソフトを使い、舞台を意識したライティングの技巧を披露。実際の演劇などでも使われる“GOBO(ゴボー)”という小道具を見せてライティングの仕組みを丁寧に解説していた。 どのブースでも、参加者は開発スタッフの言葉に耳を傾け、時折感心したような言葉が漏れていたのが印象的だった。
元のフロアに戻った後に『パペッティア』の企画が立った際に社内向けのプレゼンテーション用として作ったというプロモーションムービーを視聴。
舞台をモチーフにした画面構成や全体的なイメージは変わらないものの、デザインは和風に統一されていたのが印象的だった。
本作のクリエイティブ・ディレクターを務めるギャビン・ムーアさんによると、和風テイストだったのがギャビンさんが日本文化が大好きなことに由来しているとのこと。しかし、「和風だけでは海外では売れないよ」と言われ、「しぶしぶ世界のさまざまな国のイメージを取り込んだ」というような裏話も聞くことができた。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
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