2013年8月14日(水)
――本作のキャラについてお聞きします。パッケージの主人公の横にいる白と黒の女の子・トーリはどういうコンセプトで生まれたんでしょうか?
キャラデザインの大塚真一郎さんと新しくヒロインを作りましょうというところで、中身とかはとりあえず置いといて、まず見た目だけアイデアを出していったんです。僕自身がギャップ信者なので、まずは見た目から入りましょうと。見た目をドンドンあげてもらった時に、大塚さんが変化球を2種類ぐらい出してきたんですが、1つは動物系のように耳がついたキャラで、もう1つがトーリのほぼ原型で白黒のキャラでした。
見覚えがあったので大塚さんに聞いたところ、「『ダンガンロンパ』のモノクマみたいな感じで入れてみました(笑)」という解答があったので、「おもしろいから採用!」みたいな流れでした。これは意外にアリだねと。
――では、齊藤さんをモデルにしたわけではなくて、モノクマがあってのデザインだったんですね。
そうです。っていうか、どんだけ私情を挟んでるんですか(笑)。
――タイトルにちなんで、“俺のキャラを出してくれ”みたいな(笑)。そういえば齊藤さんは、『ダンガンロンパ』以来、ずっとその髪型ですね。
そうですね……なんかもうある程度アイコン化してしまっているので、変えたら変えたで「……あなた誰?」みたいな風になりそうですから。僕の名字ってわりと多くて、電話帳には3~4件入ってる名前です。白黒の齊藤になってくると絞り込みソートができるじゃないですか? そういうためにいまだにそのままです。
――イベントとかでも一目でわかりますよね。「あ、齊藤さんだ」という風に。
そうですね。広い会場でも向こうから見つけてもらえるので、だいたいどこら辺にいるとかしか言わないんですよ(笑)。
――トーリのデザインで、苦労したところはありますか?
白黒ベースなので、どうしてもゴスロリっぽくなっちゃうので、そこをどうしようか話し合いました。戦闘服には、銃につながっている首輪を大塚さんのほうで入れてくれました。白黒という軸の中で試行錯誤しつつも、「この方向はアリだね」というところに落ち着きましたね。後は一番大きいのはキャラボイスのこと。そちらは、インタビューをお読みいただければと思います。
――目が赤いのもモノクマの名残になるのでしょうか?
見た目的には飛び道具キャラなので、瞳の色が普通の色だとちょっと普通かなと。モノクマどうこうというよりは、“不思議ちゃん”というキャラや目力を出すために、赤にしてるってところですね。
――“W愛交ノ儀”が本作に用意されていますが、ダブルというのはどういうことなんですか?
ダブルはダブルってことですよ(笑)。いわずもがなダブル……。“愛交ノ儀”は普通はマンツーマンですよね? 2人の愛を絆で結び合わせるということなんですが、“W愛交ノ儀”はもう1人足してみようということです。もう1人いたら、もっと強くなりそうじゃないですか!?
生まれた経緯は、僕らの遊び心ですね。普通にマンツーマンではなくて、主人公とヒロイン2人の3人がいて、「ヒロインたちは複雑な思いを抱きながら儀式をしてるんだろうな~」みたいなことを邪推しながら設定しました。
――生まれてくる子どものパラメータに影響するんですか?
そうですね。主人公とヒロインを足して割ってという部分を、さらにヒロインが入ってきて足されるので、ヒロインごとに特徴的なパラメータをもう1人のヒロインがそれを補うことが可能です。
――もう1人のキャラの好感度が高くないとダメなんでしょうか?
ダメですね。そういうことを理解できている人じゃないとダメです。これは仕方がないことなんだっていうくらいの思いが必要なんです(笑)。
――ちなみにこれはマトリョーシカは複数必要になるんですか?
いえ、1個で大丈夫です。
――あと、“男交ノ儀”があるのは、齊藤さんの趣味ですか? そういう性癖なんですか?
じつは前作から構想はあったんです。ただ、システムとして、お話として盛り込むには至らなかった。僕の性癖ではないですが、やぶさかというわけでもないのでせっかくだから『II』では出したいなと(笑)。
――今作と前作を合わせたヒロインの中で、齊藤さんが愛交ノ儀をやってみたいとしたら誰ですか?
愛交ノ儀をやってみたいとしたら……前作のアリーですかね。包容力があるというか、僕はグラマラスな人が好きなので。……あの、この話題は、誰が得するんですかね?
――いやいや、重要ですよ。美人タイプが好きなんですか?
いや、どちらかというと、美人タイプよりかわいいほうが好きなんですよ。おっとりしている性格の子が好きなんですよね。
――おっとりしている巨乳で、ツインテール好きだと。
あの、本当に誰が得をする質問なんですか!?(笑)
――今作と前作を合わせて、印象的だった声優さんはいらっしゃいますか?
『ダンガンロンパ』は、僕と寺澤がプロデュースしているタイトルなんですが、大物声優や実力派声優で、「このキャラクターの声をやってる人だ!」というのがしっかりわかる人にやってもらい、インパクトを与えることを重視しているタイトルなんです。
この『コンセプション』に関しては、「この人の声、いいね」や「この人の出している声のキャラクターと恋愛できたらいいね」というところを軸にしています。誰もが知っている声優さんではなくても、この声でこういう芝居をできる人だったらお願いしたいという方を、『コンセプション』でも『コンセプションII』でも何人か入れています。
――具体的にはどなたでしょうか?
『II』で言えば、フウコ役のLynnさんはゲームの収録自体が初めてでした。Lynnさんにはヒロイン役じゃない別のサブキャラクターに声を当ててもらっていたんですが、オーディションでヒロインを誰にお願いするかという時に、この声質だったらフウコの声に合いそうだということをコーディネーターさんからも提案してもらい、オーディション中に演じてもらったら、“身近な友だち感”がすごいハマったんです。
スタンスとしては一番合うというところでキャスティングしているので、『ダンガンロンパ』のキャストとは違う意味で印象に残っていますね。
――他に収録時のエピソードがあれば、お願いします。
愛交ノ儀の一言ボイスは……立ち合いづらいですね。収録前に「『俺の子供を産んでくれ!』というタイトルになっていますが、別にやましいことはしていないんですよ」とか「ストーリーを読んでいただくとわかるんですが、意外と普通のゲームなんですよね、アハハハハハハ」とかみたいなことを説明させていただくんです。でも、台本を見たら一言ボイスで「あっ」だの「んっ」だの、全力で走った後の声みたいなのがたくさん書いてある。
――まあ、たくさん書いてあるでしょうね。
うわぁ……みたいな雰囲気になったところで「そろそろ僕は次の仕事があるんで……失礼します」と言って去っていきます。後はシナリオライターや音響さんにお任せして、みたいな……いや冗談ですよ?
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