2013年8月27日(火)
■『ファンタシースター感謝祭2013』を振り返る(7月23日時点)
──今回の『ファンタシースター感謝祭2013』はいかがでしたか?
酒井智史氏(以下敬称略):まず、来場者数が想定外でした。
木村裕也氏(以下敬称略):リトルウィンググランプリやインフィニティグランプリよりも多くなるとは見積もっていましたが、それをはるかに超える人数で、対応が追いつかなくなってしまい、申し訳ないと思っています。
酒井:どこの会場でも想定の3~4倍という人数でした。大阪会場や札幌会場は、同じ施設内に大きな会場が空いていたので急遽変更するなどの対応をしましたが、ほかの会場は時期的に無理でした。もし、来年も開催するとしたら今回のことを踏まえて考えます。
──アークスグランプリの感想はいかがでしたか?
酒井:参加者のレベルが高すぎてついていけないです。
木村:我々のテストプレイでは、PC版でもがんばって4分台。でも、ユーザーさんは3分台を出してくるんだろうとは思っていました。優勝チームでも2分台が出るかどうかで、まさか1分台が出るとは! プレイの実況をしていても、早すぎて追いつけないんですよ。
酒井:高度なプレイ、戦法もいろいろ出てきましたね。
木村:一番驚いたのは、ほかのチームに研究されたくないという理由で、メインモニターに映すプレイヤーの画面を視点の調整で隠してきたチームです。
中村圭介氏(以下敬称略):とくにPC版は、ストイックに勝ちにきたチームも多いと感じました。
酒井:会場によって応募人数に差があって、とくに東京大会は抽選で落ちてしまったチームも多かったんですよ。そういったチームのなかには、地方大会の参加枠に余裕があったので、そこに応募してきた人もいましたね。
木村:逆に、PS Vita版の参加チームは楽しんでプレイしている印象です。本来なら、4人1組のPC版のほうがクラスの組み合わせがバラバラになるはずなのですが、2パターンくらいに固定されていまし。PS Vita版はバラバラで、2人だからこその工夫も見られましたね。
──大阪大会では、PC版で3人のチームが勝ちあがってくるという展開もありましたね。
木村:レギュレーションを作る段階で、当日なんらかのアクシデントで4人そろわないことも想定はしていました。その場合、参加するかどうかはプレイヤーさんたちに判断してもらうことにしたんですけど、単純に1人ぶんの火力がなくなるのですから記念参加になるだろうと。まさか勝ち抜くとは思ってもみなかったです(※)。
※3人で勝ち上がったチームがPC部門大阪会場を2位で通過したラヴフェニックスで、決勝大会では4人そろい、見事に優勝の栄冠を勝ち取った。
──感謝祭では物販もすごい人気でしたね。どの商品が一番の売れ筋だったのでしょうか?
酒井:商品の数が違うので一概には言えませんが、売れている数で言えばTシャツやトートバッグ、P-SPECが人気でした。売り切れるスピードで言えば、ドゥドゥTシャツがトップ。
木村:委託商品なので、我々では数のコントロールができないんですよ。多くても数十枚という単位なので、まさに一瞬で完売しちゃいました。インフィニティグランプリのときは、同じ枚数でも売れ残ったんですけど。
──ユーザー層が違うということなのでしょうか?
酒井:もちろん、これまでシリーズを楽しんでいただいた方もたくさんいるんですが、それとは違う層がドカッと上乗せされた感じです。『ファンタシースターポータブル』シリーズの頃は、10代のユーザーさんが多かったんですけど、今回はお金に余裕がある大人のPCゲーマーさんも多くて、数万単位でグッズを買う人もいました。
中村:『PSO』から12年、ポータブルシリーズでも3~4年経っているので、当時は学生だった人が社会人になったというのもあるのでしょう。
──お金の話が続いてしまいますが、ACスクラッチの売り上げはいかがですか?
酒井:そうですね、ユーザーさんが増えたおかげで売り上げはここ数カ月間、過去最高を更新し続けています。
木村:アクティブユーザーの増加に比例して、売り上げも上がっていますね。なんだかんだ言っても、収益の柱の1つですから力を入れています。スクラッチに絡む話で言うと、新フィールドの海岸。これまでもコスチュームは季節感を大事にしてきたのですが、今回はフィールドまで夏に合わせることができました。もしも、エピソード2の配信が秋や冬だったら、別のフィールドになっていたでしょうね。
中村:これまでも水着はあったけど、背景がマッチせず、森林の水辺とかで撮影していましたね(笑)。海岸と言えば、チームルームの海岸拠点と新しい水着が入りますよ。
木村:『ファンタシースターポータブル2インフィニティ』のイベントシーンで、エミリアとルミアが着ていた水着です。配信は8月21日になりますが、ギリギリまで夏を楽しんでほしいですね。
──1周年記念では、アイテムデザインコンテストもありましたが、どれくらいの応募があったのでしょうか?
木村:おかげさまで、2,000通以上の応募がありました。これからノミネート作品の選考をして、それをプレイヤーズサイトで公開したのちに入賞作品が決まるという流れになります。応募内容はすべて酒井と2人で見るので時間がかかりますね(笑)。
酒井:真面目なものからネタレベルのものまで、いろいろな作品が送られてきました。おもしろいものもたくさんあって、本当なら全部採用したいんですけどね。
木村:応募作品の傾向を見ると、羽をあしらったものやラッピー、リリーパ系のものが多いですね。女性用はチャイナドレス系も応募が多かったデザインです。
酒井:男性用コスチュームは、圧倒的にふんどしが多かった。『ファンタシースターユニバース』では人気のコスチュームでしたし、感謝祭でも女性の方から配信してほしいと言われましたよ。
▲会場では新情報の発表も多く、見逃せないステージのオンパレードだった『ファンタシースター感謝祭2013』の決勝会場。 | ▲アークスグランプリのファイナリスト&開発陣の記念撮影! |
(C)SEGA
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