ゲームアプリ情報誌『電撃ゲームアプリ』で連載中のゲームクリエイター対談企画“スクウェア・エニックス安藤の召喚★アプリ神（GOD）”。『電撃ゲームアプリ Vol.11』に収録された第11回を、Webでもお届けします！

　この連載は、ソーシャルゲームを手掛けるクリエイター（アプリ神）を召喚し、スクウェア・エニックスの安藤武博氏がお話を伺う対談企画です。第11回は、『ダービーインパクト』を手掛けた競馬ゲームのアプリ神に会うために、安藤氏が名古屋のエイチームを訪れました。

▲ナビゲーターは、コンシューマやスマホ向けのタイトルなどを数多く手掛けているスクウェア・エニックスのプロデューサー・安藤武博氏。

　『ダービーインパクト』は、競走馬を育てる楽しさや迫力満点のレースなど、多くの魅力にあふれた競走馬育成SLG。調教で馬のステータスを上げ、レースに勝って賞金を稼ぎ、血統などを考えて“種付け”で新たな馬を誕生させます。他のユーザーとのオンラインレースの実現など、ソーシャルゲームならではの魅力的な要素が満載なゲームです。

■エイチーム 大久保亮介氏

　『ダービーインパクト』のプロデューサー兼ディレクター。エイチームではソーシャルゲーム『ミリオンバーサス 貴様それでも軍人か！』の制作に携わる。『ダービーインパクト』では、プロデュース、ディレクション、企画パートのすべてを担当する。

安藤武博（以下、安藤）：今回も新幹線に乗って出張召喚にやって参りました。ご登場いただくのは、名古屋に本拠を置くエイチームの大久保さんです。

大久保亮介（以下、大久保）：よろしくお願いします。

安藤：大久保さんは『ダービーインパクト（以下、ダビパク）』のほとんどを作られたとのことですが、これまでにどんなゲームを手掛けられたんですか？

大久保：学校を卒業して、新卒で石川県のアイレムという会社に入社しまして、最初に携わったのは『バンピートロット』でした。アイレムでのいろいろな体験が、僕のゲームクリエイターとしての原点ですね。

安藤：『バンピートロット』は、いいゲームでした。『ダビパク』を遊んだ時に、ゲームをちゃんと作れる人が携わっているなと思ったんですよ。インターフェイスの手触りも最適化されていて、細かいところだとヘルプもものすごく丁寧に作られている。

大久保：実は、僕が『バンピートロット』で最初に任されたのがヘルプ機能なんです（笑）。

安藤：そうなんですね。ゲームの部分が“アイレム魂”で作られている一方で、“エイチーム魂”もすごくあって、最新のネットワークサービスとしてのもてなしが整っている状態でスタートしているんですよね、『ダビパク』は。そのレベルの高さが最近のアプリの中では出色のデキで、よくできたゲームとサービスだな、というのが最初に受けた印象でした。ちなみに競馬はお好きなんですか？

大久保：中学生のころに『ダービースタリオン（以下、ダビスタ）』にハマりまして、そこからです。

安藤：『ダビパク』には『ウイニングポスト（以下、ウイポ）』的な雰囲気もありますよね。

大久保：『ウイポ』も大好きです。競馬ゲームも『みどりのマキバオー』も好きですし、『ダビパク』はガチの競馬ファンというよりは、競馬ゲームや競馬モノ好きをターゲットにしています。

安藤：実は僕、真剣に『ダビパク』を遊んで、2週間でかなりお金を使ってしまいました（笑）。前向きに言うと僕はそういうコンテンツが好きで、競馬というテーマも相まって大人の娯楽をやっている感じがあるんですよね。僕は馬を仕上げて仕上げて本番でトップジョッキーを乗せない、っていうプレイスタイルで。厩舎所属の騎手・田宮ジョッキーで勝つ、みたいな。

大久保：田宮が喜びますよー。

安藤：彼は実在するんですか?

大久保：今ゲームに出てくるキャストは全員当社の社員をモデルにしているんです。田宮は今年の初めに『ダビパク』のプロジェクトに入って、名前は変えていますが、元々本物のジョッキーを目指していて調教助手として働いていたんです。彼が来てくれて、イベントのバランスや配合理論に関して相談できる人ができたんです。

安藤：まさに競馬の現場にいた方がチームに加わったわけですね。

大久保：騎手になりたいという夢がゲームの中で叶って、しかも武豊さんよりもはるかに勝利数が多い（笑）。全体で見ると1日に何万勝もしていますしね。

安藤：『ダビパク』のトップジョッキーですよね、田宮康平は。

→安藤式プロデュース！　『ダビパク』が家庭用に進出!?（2ページ目へ）

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データ

関連サイト

• 『ダービーインパクト』公式サイト