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2013年8月28日(水)

パワフルなハード性能によりPS4の開発環境はより自由になった――2000人に増加したフレンド、シェア機能、配信機能も改めて紹介【CEDEC 2013】

文:電撃オンライン

パシフィコ横浜・会議センターで、8月21日~23日にかけて開催されたゲーム技術者向けカンファレンス“CEDEC 2013”。ここでは、SCEの秋山賢成さんが語るPS4に関するセッション“新時代到来:諸兄、ゲームつくろうぜ!~PlayStation4のビジョン、気持ちよく作れる制作環境~”についてお伝えする。

 スペックの高さはもちろん、開発環境の良化という、ゲーム開発者にとって非常にありがたい仕様になったことでも注目を集める新ハード・PS4。では、実際にどういった面がすごいのか? また、開発しやすくなった理由とは何か? これらの疑問に応えてくれるのが本セッションだ。

■ハイスペックなハードと進化した周辺機器が新しいゲーム体験を生む

 まず秋山さんは、PS4の性能について説明。マシンスペックの高さや豊富なメモリによって、ストレスなく開発を進められる理想的な環境を作ってくれるアーキテクチャーであることを、改めて示唆した。

PlayStation4のビジョン、気持ちよく作れる制作環境 PlayStation4のビジョン、気持ちよく作れる制作環境
▲DUAL SHOCK4やPlayStation Cameraの機能をじっくり説明。DUAL SHOCK4は、PS4がスタンバイ状態でも充電が行えるなど、細かな機能も追加された。

 次に取り上げたのが、新型コントローラであるDUAL SHOCK4。これは、PS3のDUAL SHOCK3の機能をすべて搭載したうえで、さまざまな改良が施されたものだという。具体例をあげると、1つめはトリガーボタンのデザインの変更。ユーザーの指によりフィットする形状になり、誤動作を起こしにくいようになっている。

 2つめは新たなデバイスの実装。直感操作ができるタッチパネルや、押すだけで新規のSHARE機能にアクセスできるSHAREボタンが搭載され、よりフレキシブルな操作が可能になっている。他にも、ボイスチャットや音声認識に利用できるヘッドセットやマイクロフォンソケットを標準で装備する。光の色でユーザーを認識できる背面のライトバーなど、プレイスタイルを広げる機能が満載だ。

 また秋山さんは、PlayStation Cameraについても言及した。従来のものより高解像度化が可能で、視野角も拡張。さらに4つのアレイマイクやチルドセンサーまで搭載している。これらの機能を利用することで、ゲーム内のキャラクターにユーザーの位置や音声を知らせることが容易になるという。

 カメラがユーザーを認識するとハードが起動する、といったような使い方もでき、秋山さんはこれらの周辺機器を利用することで、これまでにない新しいゲーム体験ができることを強調した。

■常に最新のユーザー情報を表示する新UI

 秋山さんが次に紹介したのは、新しいユーザーインターフェース(UI)であるPlayStation Dynamic Menu。これは、PS3のクロスメディアバーに代わるもので、さまざまな情報をリアルタイムで更新して、ユーザーに見せてくれる。

 例えば、選択したタイトルの基本情報はもちろん、最も見られているムービーや利用されているダウンロードコンテンツから最新 のものを表示。フレンドのコメントやトロフィーもリアルタイムで見られる。“自分に関係のある最新の情報が集まる場所」、それがPlayStation Dynamic Menuだと秋山さんは語る。

PlayStation4のビジョン、気持ちよく作れる制作環境 PlayStation4のビジョン、気持ちよく作れる制作環境
▲UIで自分にまつわる最新の情報を確認でき、ゲームをより深く楽しめるように。

■より快適なプレイを実現する多彩なソフトウェア機能

 次に紹介されたのは、PS4のソフトウェア機能。大きなところでは“フレンドシステム”、“シェア機能”、“ゲーム観戦”の3つが注目された。

 まず“フレンドシステム”については、登録数が100人から2000人に拡張され、より多くのフレンドを作れるようになっている。ユーザー間の合意があれば、実名やプロフィール写真などもアカウントに表示でき、より親密な関係を築けるようになった。

 “シェア機能”は、PS4のエンコーダーが自動で録画している自分のゲームプレイ映像にアクセスできるというもの。アクセスにはSHAREボタンが使われ、ユーザーは録画の操作やスクリーンショットの撮影などが行える。録画映像やスクリーンショットは、FacebookやTwitterなどへ投稿することも可能だ。

 “ゲーム観戦”は、自分のプレイ動画を配信したり、ほかのユーザーのプレイを視聴したりできる機能。もちろん生中継の配信& 視聴もできる。ただ見るだけでなく、配信側が用意した選択肢に投票したり、対戦プレイで一方のチームにアイテムを送ったりと、視聴者がゲームに介入する楽しみ方もできるようだ。

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▲ゲームプレイを録画や配信、視聴することによって、ほかのユーザーと楽しさを共有。ゲームの楽しみ方の幅はさらに広がる。

 ソフトウェア機能については、ほかにもさまざまなものが紹介された。以下ではその概要をまとめておくので、興味のある方はぜひチェックしてほしい。

●“リモートプレイ”

 PS3に保存されている映像や音楽などをPS Vitaで閲覧できるリモートプレイは、PS4でも健在。ゲームのリソースは必要とせず、遅延もこれまでよりも抑えた状態で楽しめる。

●“マルチユーザサポート”

ゲームプレイ中、複数のユーザーの同時ログインが可能に。

●“Companion App”

 PlayStation AppというアプリをAndroid/iOS向けにリリース。このアプリを利用すれば、フレンドの情報や、最新のゲームプレイ動画をチェックできる。また、Android/iOS向けのアプリがPSN内でもプレイ可能に。

●“Play As You Download”

 PS Storeで購入したゲームを、最小限のデータのダウンロード&インストールするだけですぐに遊べるようになる機能。残りのデータはバックグラウンドでダウンロードとインストールが自動的に行われる。

■デベロッパーの夢が実現! なんでも試せる開発環境

 PS4の機能の説明を終えたあと、いよいよ秋山さんは開発環境について言及。まず、PSプラットフォームでゲーム開発を行うための仕組みである“PhyreEngine”について紹介した。

 “PhyreEngine”は、PSのライセンスデベロッパーには無償で提供される上、ゲーム作りのテンプレートとなる素材も利用可能な開発環境。対応するミドルウェアは豊富で、さらには後継のシステムである“PhyreEngine:2.5D 2D/3D MIX”も現在開発中だという。

 これらにPS4のスペックが加わることで、「現世代で実現できなかったことが簡単にできる」と秋山さんは強調した。その例として、イベント用に用意した開発デモを公開。開発デモでは、3Dのキャラクターに重いエフェクト処理をかけてても、リソースが豊富なおかげで処理落ちなどなしにスムーズに動き、表情も多様に変化するキャラクターの姿が確認できた。

PlayStation4のビジョン、気持ちよく作れる制作環境 PlayStation4のビジョン、気持ちよく作れる制作環境
▲どんな処理を施しても、開発デモのキャラクターにはさしたる影響はなかった。これがハイスペックのなせる業だろう。

 秋山さんは「ハイスペックだからこそチャレンジできるので、まずは開発に挑み、いろいろ試してもらいたい。その際はSCEのノウハウも共有していきたい」と語った。

■開発を志すすべての人々を万全の体制でサポート!

 最後に秋山さんは、PS4でのソフト開発を志すデベロッパーを支援するSCEの取り組みについて紹介。ゲーム制作の専門学校や海外のアカデミーなどを、ビジネス面と技術面の両面からサポートし、実際に成果をあげている例を示した。

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▲ゲーム専門学校を支援するゲームキャンパスフェスタなど、SCEの取り組みはさまざま。インディーへの支援も期待が持てる。

 インディーのデベロッパーに対しても、開発ツールのリースや利用の際のサポートで対応するとのこと。万全のサポート体制を来場者たちに伝え、講演を終えた。

 ゲームメーカーだけでなく、個人レベルでもゲーム開発が可能な環境が整ったPS4。この環境からどんなゲームが生まれ、世のユーザーを魅了するのか。その成果を期待したい。

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