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2013年9月12日(木)

『龍が如く 維新!』プロデューサーの横山昌義氏に独占インタビュー! キャラクターの魅力を最大限に引き出した新たな方向性とは!?

文:チョロ松

■オールスター総出演の魅力に注目!

――今作には“オールスター総出演”という意味が込められていると伺っています。キャストも、徳川慶喜役の徳重聡さん、沖田総司役の宇垣秀成さん、永倉新八役の小山力也さんなど、これまで通りのメンバーです。公式サイトでは、各人物のモデルとなったキャラクターが記されていますが、おなじみのキャラがその人物を“演じている”というイメージなのでしょうか? 

 彼らは役者ではないので、“演じる”というと語弊がありますが、演技や声色、キャラ性などはそのまま踏襲しています。『龍が如く』の人気キャラクターをキャスティングしたという感覚です。

 だからと言って、既存のキャラクターを無理やり史実の人物に当てはめたという感じはありませんし、このキャラクターだからこういう脚本に変えたということもありません。これはちょっと、奇跡的に上手くいったのかなとも思っています。実際、モーションキャプチャーなどを担当する役者や、声優さんたち、さらにはシーン担当のスタッフまで、どうしてこうも自然に真島や冴島を演じて、それがそのまま沖田や永倉として成立するのか不思議がっていましたし(笑)。

――沖田総司などは従来のイメージとはまったく違っているので、非常に驚きましたが。

 従来のイメージって、大体が何かしらの小説やドラマのイメージだと思うんです。正直な話をすれば、あまり意識する必要もないのかなとは思っていますが、龍馬だったらこう、沖田ならこう、というような“型”はありますからね。本作ではその“型”をいい意味で踏襲し、いい意味で裏切ってると思います。そこも楽しんでほしいポイントの1つですね。

――『龍が如く』のキャラクターをいろいろな人物に当てはめていく中で、総選挙の結果というのはどれくらい反映されているのでしょうか。

 結構反映していますよ。ですが、ウソをついても仕方がないのであえて言いますが、制作自体は選挙前から始めてます。総選挙はキャスティングに対しての“答え合わせ”と“ファンサービス”、そして今作の核でもあるキャラクターをあらためて注目していただきたいという趣旨で実施しました。

 私たちが上位に来るだろうと予想していたキャラクターと、実際の人気がどのくらい合致しているのか。それをちゃんとした形で認識したかったというのが“答え合わせ”の真意です。でも、結果的には驚くほど合致しましたね。上位10傑の中で今作に登場しないのは “谷村”だけということになります。

――人気上位キャラでキャスティングされなかったキャラがいる理由は?

 ただ単にキャスティングしても仕方がないので、ちゃんと配役から考えてのことです。作品のクオリティを落とすようなキャスティングをするつもりはありませんでしたので。ただ、民意というかファンの声ですから、でき得る限り反映させていきます。

 また谷村の場合は、配役上の理由もあるのですが、他の理由もあります。彼は『龍が如く4 伝説を継ぐもの』で主人公の1人だったのですが、顔の肖像(フェイスCG)込みの出演となってます。

 肖像込みのキャラクターの場合、オリジナルキャラとは異なり、“現実の役者さんとの整合性”が問われます。谷村というキャラクターは完成されていながら、やはり演じられている成宮さんご本人の“2013年現在”を表現する必要があります。実際、今作の企画初期段階で谷村をキャスティングするか否かは当然検討したのですが、今現在の成宮さんが、ご出演時から“3年半”という時を経て、また谷村正義を演じるのがベストなのかと考えた時、それは今作でやるべきことではないと考えました。

 現実、成宮さんは『龍が如く 4』ご出演時の時より、役者さんとしても男性としても歳を重ね、魅力的になってます。その“成長や老い”といったものの過程を描かず、いきなりスピンオフシリーズで復活させるのは、“谷村正義”というキャラクター自体をブレさせてしまうことになるのではないかと。

 もし谷村を再登場させるなら、きちんと谷村の成長やその過程を描き、ナンバリング本編で登場させた方が正しい選択のではないかと判断したというわけです。ファンの方には申し訳ないのですが。

――ところで、龍馬が追う謎の男は、私たちが名前を聞いて「あ、あの人!」とわかるような、史実で知られている人物なのでしょうか?

 うーん(笑)。でも犯人は、龍馬が京で出会う人間の中にいるはずです。それだけは言っておきましょう。

 劇中、龍馬は吉田東洋を殺した男と闘います。そこで男の殺気とか間合いとか、剣術の型とか、そういう言葉で説明しづらい自分にしか分からないもの手がかりに、犯人を追います。その感覚だけを頼りにして、龍馬は当時最強の剣士たちが集まると言われていた新選組に入ったと。

 でも入ったら入ったで、どうやって容疑者たちと闘えばいいのかという問題にぶち当たります。素性を隠しながら、それでいて目的は復讐ですからね。スリリングな展開になっていくと思いますよ。

『龍が如く 維新!』

――非常にヒリヒリしたストーリーが楽しめそうです(笑)。

 物語が進むにつれて、消去法的にで容疑者が消えていくわけです。誰が何のため吉田東洋を殺したのか? その裏でうごめく真の謎とは? そういうミステリー的な要素も楽しんでほしいですね。

→PS4版とPS3版の違いは? コラボ展開の話題も!(6ページ目へ)

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