2013年9月11日(水)
アナログゲームの制作者と、その人が作ったゲームを一緒に遊んで戦略やテクニックを勉強させていただく“ほぼ毎日特集”の企画“制作者は本当にゲームが上手いのか?”。
3回目の題材は、竜騎士07さん率いる07th Expansionが制作したカードゲームです。その名も『互いを男の娘メイドに調教し合うゲーム』! 手作りのため現在までにわずか100セット程度しか販売されていない(もちろん即完売)幻のゲームを、竜騎士07さんと一緒に遊ばせていただきました!!(※リプレイ中は敬称略)
竜騎士07:『ひぐらしのなく頃に』や『うみねこのなく頃に』でおなじみのゲームクリエイター。本作ではゲームデザインとカードイラストを担当した。
餡豆:ディレクターとしてスタッフをまとめるかたわら、キャラクター彩色や07th Expansion partyの企画運営などもこなす、07thのエース。今回は人数オーバーのため観戦に回っていただいた。
B優:デバッガーなどを経て、『ローズガンズデイズ シーズン3』からスクリプターを務める期待の新人。
カナイセイジ:本企画の初回に登場していただいたアナログゲームデザイナー。竜騎士07さんが初参加したゲームマーケットで隣のブースになったご縁から、今回参加していただくことに。
梅津爆発:アナログゲームが好きすぎて、4人用のゲームでも1人4役で遊んでしまうフリーの編集者。心の師は福本伸行先生。このリプレイは梅津爆発の視点で書かれています。
竜騎士:このゲームの主人公たち4人は大きな弱みを握られて逆らえなくなった状況で、黒幕のX氏に「互いを男の娘メイドに調教し合え」と命令されてしまいました。そして一番調教されて男の娘メイドになってしまった1人だけが、生涯X氏に仕えなければならないという、敗者1人だけを決めるゲームです。プレイヤーは調教のカードを互いに出し合い、ジャンケンのルールに従って勝ったほうが出した調教を相手に施すことができます。負ければ負けるほどさまざまな調教を受けてしまい、身も心も男の娘メイドに近づいていくという、とてもヒドイゲームです(笑)。
▲カードも説明書も手作り。カードの角を丸く加工するのに手間がかかったとのこと。 |
爆発:ヒドイ設定ですね(笑)。
竜騎士:自分がどれだけ男の娘メイドに近づいているのかを示す“調教ポイント”はジャンケンマークの下に書いてあります。数値が大きいカードほど、ヒドイ目にあって完全屈服に近づいたと思っていただければ問題ありません。
カナイ:ウィッグをつけるくらいならまだ心は大丈夫だけれど、靴にご奉仕なんてしていたら……。
竜騎士:心がだいぶ末期になっているでしょうね(笑)。そして4人用の場合は4シーズン遊ぶことになっています。1シーズンは、誰か1人の手札がなくなった時点で終了。そのシーズン中に受けた調教ポイントを集計するのですが、X氏には「調教は焦ってはならない」という美学があります。
全員:(笑)。
竜騎士:ですからそのシーズン中で一番調教ポイントが多かった人は数値が半減するという救済があります。それを4シーズン繰り返して最後に調教ポイントの合計を出すのですが、この時も最後の逆転が発生します。引いたカードによって一番調教されている人のポイントが半減したり、逆に一番調教されていない人のポイントが倍増したり。だから最後まで勝負がどうなるかはわかりません。1位や最下位ではなく、中間にいたほうが安全でしょうね。
カナイ:目立たないように潜んでおくわけですね。
竜騎士:そしてこのゲームならではの特殊なルールとしては、調教カードを出した本人ではなく、調教されたほうが使用できる“被虐スキル”というものがあります。負ければ負けるほど被虐スキルを使えるようになるので逆転の可能性が出てくるということですね。「調教されてしまったけど、被虐スキルが使えるからいいか」という倒錯の感覚を楽しんでいただけたらいいなというコンセプトになっています。
爆発:調教を嫌がりつつも、心のどこかでは楽しみにしてしまうキャラたちとシンクロしますね。
竜騎士:はい(笑)。戦略的な話としては、全員グーチョキパーを各3枚ずつ持った同じ状況からスタートするので、相手が何を何枚残しているかを数えておくと有利に戦えるかもしれません。ただ2人で遊ぶならともかく4人で遊ぶ場合は覚えるのが大変ですし、意外と通用しないことも多いですね。
カナイ:相手も手札を覚えられている前提でカードを出してくるでしょうからね。
竜騎士:それと調教ポイントは、パーがもっとも高い30でチョキが20、グーが10となっています。ですからパーで1回でも勝つことができれば、グーで3回勝つのと同じ分だけ相手を調教できるということです。そういう意味では、いかにしてパーで勝ち、いかにしてパーに負けないかを考えるゲームとも言えますね。
餡豆:だから最初はパーに勝てるチョキを出して様子見する人も多いですよね。
竜騎士:そうなんですよ。だから普通のジャンケンとは比べ物にならないくらいあいこ率が高いです。みんな考えることは同じなんでしょうね(笑)。ブラフやハッタリはもちろんOKですので、ワイワイと楽しんでいただければと思います。
爆発:1度遊ぶだけでルールは覚えられそうですね。
竜騎士:はい。本気で楽しみたい上級者の方々は、メイド服やウィッグを用意してキャラになりきって遊んでください。
全員:(爆笑)。
▲【グー:胸パッド強要】あなたがチョキなら、このカードを相手に渡す。 | ▲【グー:ウィッグ強要】相手は手札をランダムに1枚選び、公開する。 | ▲【グー:女言葉を強要】捨て札から、好きな1枚を手札に戻す。 |
▲【チョキ:お化粧の強要】勝利時、自分と相手の食らっている調教カードを1枚選び、交換する。 | ▲【チョキ:辱しめの撮影】勝利時、相手に与えるカードは横置きで渡す。 | ▲【チョキ:女性下着強要】勝利時、食らっている中から、もっともポイントの低い調教カードを相手に渡す。 |
▲【パー:素直になる薬】貴方が相子なら、勝者になる。 | ▲【パー:躾とお仕置き】相手がグーなら、勝者になる。 | ▲【パー:お靴にご奉仕】貴方が敗者なら、勝者になる。 |
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