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2013年9月19日(木)

PS4とPS Vita TVによるPS4リモートプレイも披露された“TGSフォーラム2013”基調講演第1部レポート【TGS2013】

文:イトヤン

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■スマートフォンやPS Vita TVと、PS4が連動する機能を世界初公開! 

東京ゲームショウ2013
▲吉田修平氏

 先に伊藤氏が紹介したように、PS4では高水準のゲーム体験を、スマートフォンやタブレットと連動することで、気軽に屋外へと持ち出すことができる。そのために必要となるのが“PlayStation App”と呼ばれるソフトだ。基調講演の後半では、SCEワールドワイド・スタジオ プレジデントの吉田修平氏によって、このPS Appの世界初となるデモンストレーションが行われた。

iOSやAndroidのマシン上でPS Appを起動することで、このソフトを通じてスマートフォン也タブレットを、PS4と連動したデバイスと使用できるようになる。今回のデモでは、この9月に発表されたばかりの最新スマートフォン“Xperia Z1”が使用されていたが、吉田氏によると「PS Appは最新機種ではなくても十分に動作する」とのこと。

まず吉田氏は、PS Appの“What’s New”の項目を紹介した。この項目では、他のフレンドがPS4でどんな活動を行っているかということが、一覧で表示される。フレンドがゲームのプレイ動画をブロードキャスト(生中継)している場合は、“What’s New”の項目から直接、Ustreamやニコニコ生放送のアプリを起動して観に行くこともできる。さらにこの“What’s New”からTwitterやFacebookなどのSNSへ、リンクを投稿することもできるという。

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▲PS Appの“What’s New”では、フレンドがどんなゲームをプレイしているかを確認できる。さらに、フレンドがゲーム画面やプレイ動画をシェアした時も、ここに通知が表示されるという。

 また“Connect to PS4”の項目は、PS Appを通じてスマートフォンやタブレットを、PS4のゲームのいわゆるセカンドスクリーンとして利用できるようになる機能だ。吉田氏によると、ソフトによっては専用のアプリを使用して、より高度な連携を採ることも可能だが、このPS Appを利用すればすぐに連携でき、ユーザーは特別なアプリをインストールする必要がなくなるという。

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 ここで吉田氏は、PS Cameraを利用したAR(拡張現実)の遊びを楽しめるソフト『プレイルーム』を使って、PS Appを使った連動機能を実演した。吉田氏はまず、PS App上に用意されたお絵かきツールを使って、PS4ソフト『KNACK』の主人公ナックの顔を描いてみせた。そしてこのイラストをスマートフォンの外へと押し出すようにスライドさせると、なんと吉田氏の描いたナックがスマートフォンの外に飛び出して、ARで表示されたキャラの元へと送り出されたのだ! 

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▲『プレイルーム』は、PS Cameraで取り込んだ現実の光景に、バーチャルキャラクターの“ARボット”を出現させることのできるユニークなソフトだ。▲PS Appを使って、スマートフォンと『プレイルーム』を連動。お絵かきソフトを使ってイラストを描くと……。▲そのキャラが立体となって、ARボットの元に送り届けられる! それに対してARボットたちも、さまざまなリアクションを見せてくれる。

 もちろんこれは、PS Cameraが捉えた映像の中で表現されるAR機能によるものだが、ユーザーのスマートフォンがPS4による高水準なゲーム体験の一部となって機能することが、実によくわかるデモンストレーションとなっていた。

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 他にもPS Appでは、PS Storeでコンテンツを購入したり、自分のトロフィーを確認したり、フレンドとメッセージを交換したりといった、基本的な機能も使用できるとのこと。吉田氏によると、このPS Appは、PS4の発売後に、iTunes App StoreやGoogle Playでダウンロードできるようになるそうだ。

 吉田氏はPS Appに加えてもう1つ、新たな技術デモを公開した。それはPS Vita TVを使ったPS4のリモートプレイ機能だ。

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 PS4のコンテンツを屋外などの離れた位置から楽しむことができる“リモートプレイ”は、すでにPS Vitaで可能となることが発表されている。それに加えて今回新たに、PS Vita TVを使ってPS4が接続されているものとは違うTVの画面でリモートプレイできることが、実際のデモンストレーションによって紹介された。

 まず吉田氏は、PS4とデュアルショック4を使って、『KNACK』のプレイを開始。その途中で「私の奥さんが“観たいTV番組があるから代われ”と言ってます(笑)」ということで、いったんポーズしてゲームを中断した。

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 次に吉田氏は「自分の部屋のTVに移ります」と、今度はデュアルショック3を手にしてPS Vita TVを起動。PS Vitaと同様のメニュー画面から“PS4リンク”の項目を呼び出した。ここで“リモートプレイ”を選ぶと、さきほどのポーズ画面が映し出されてて、『KNACK』のプレイを再開した。

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 吉田氏によると、インターネットを通じたリモートプレイではバンド幅やネット環境に影響された遅延が発生することもあるが、家庭内のネットワークであれば実際にゲームをプレイする上での影響はほとんどないとのこと。また今回のデモではデュアルショック3を使用したが、PS Vita TVでのリモートプレイが正式に可能となる段階では、デュアルショック4を使ったプレイにも対応させる予定だという。

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 今回の基調講演は、1時間弱という短い時間ではあったが、さまざなデバイスとPS4が連動することで生まれる新たなライフスタイルを、具体的なデモンスとレーションで実感させてくれた、非常に密度の濃いものだった。

■東京ゲームショウ2013 開催概要
【開催期間】
 ビジネスデイ……2013年9月19日~20日 各日10:00~17:00
 一般公開日……2013年9月21日~22日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

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