2013年9月22日(日)
9月21日に、東京ゲームショウのスクウェア・エニックスブースで行われた“FINAL FANTASY GO THERE”ステージの模様をお届けする。
ステージは、11月21日に発売するPS3/Xbox 360用RPG『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII(以下、ライトニング リターンズ)』から、プロデューサー・北瀬佳範氏、ゲームデザインディレクター・阿部雄仁氏、リードプランナー・澤田唯氏を迎えてスタートした。
まず『ライトニング リターンズ』についての新要素などが紹介されたが、今回はその中でも注目要素として“カスタマイズ”と“ショップ”が挙げられ、映像を交えて詳細な説明が行われた。
カスタマイズについて、澤田氏によると「とにかくライトニングをカスタマイズしたおしてもらう」ことに主眼をおいているという。その言葉の通り、現時点でもウェア(衣装)が80種類以上、武器と盾がそれぞれ50種類以上と大量の装備が存在することが明らかになった。見た目重視でも性能重視でもよいので、ぜひ自分なりのカスタマイズをして欲しいと語った。
また、本作ではプレイ中に世界の余命が少なくなっていくが、カスタマイズ中に余命が減ることはなく、じっくりとカスタマイズが可能なようだ。さらにこだわった要素として、色をRGBのカラースライダーなどで設定するのではなく、スティックを使ってカラーパレットから直接選択するという、『ファイナルファンタジー』らしく、万人が理解しやすい、簡単な操作にしたことを挙げていた。
なお、特定のポイントですべての装備を買うことはできないようで、世界中のいろんな場所で入手する必要があるようだ。その場所は50カ所以上あるのとのことで、探すだけでもかなりの冒険になると思われる。他にも食事処ではHP回復が、雑貨屋ではおなじみのポーションなどが買え、宿屋では暇をつぶしたりができる。前述の通りゲーム内では時間が流れるので、24時間空いている店もあれば、当然、夜になると閉まる店もあるそうだ。また、マップについても時間によって変化があるようで、特定の時間には侵入可能になったり様子が変わったりするので、時間をチェックしながらのプレイになるのではないかとも語られた。
さらにゲーム本編部分とは異なるが、コミュニケーション機能についても解説が行われた。シナリオの進行と関係はないようだが、本作ではゲーム内でスクリーンショットを撮影して、直接TwitterやFacebookに投稿・共有できる“アウトワールドサービス”が用意される。他にもオンラインと連動したランキングなど、現時点でいくつかの要素を考えているとのことだ。
続いてはステージ名にもなっている“FINAL FANTASY GO THERE”について語られた。“FINAL FANTASY GO THERE”とは、『ファイナルファンタジー XIV: 新生エオルゼア』と『ライトニング リターンズ』を中心に、『ファイナルファンタジーX/X-2 HD リマスター』など『ファイナルファンタジー』シリーズ作品間で行われるコラボレーションの総称である。
今回発表されたキャンペーンは、『ファイナルファンタジーX/X-2 HD リマスター』に登場するユウナの衣装、武器、盾が同タイトルの初回購入特典として付いてくるというもの。この装備は、装着しても召還魔法こそ使えないが、後半にならないと使えない魔法が使えるようになったり、盾に強力なアビリティが付与されているとのこと。精細な画像などは、“FINAL FANTASY GO THERE”第2弾の発表記事を参照されたい。
ここでステージ側から、観客の中に3DS用ソフト『シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール』の間一朗プロデューサーが見えたようで、急遽飛び込みでステージに参加してもらうことになった。ステージでは間氏とともに、『シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール』に新しく搭載される対戦モードで勝負を行う流れに。
この勝負に間氏が負けたら、髪の毛をピンク(いわく“ライトニングヘアー”)にすることになり、北瀬氏が負けた場合は、ワールドツアーでのインタビューなどの際には、各国の言葉で「シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコールは面白い」と宣伝する約束を取りつけられていた。
▲勝負に選ばれた曲は“クリムゾンブリッツ”。 |
勝負は一進一退の攻防を見せ、中盤は間氏が競り勝ち勝利をものにするかと思われたが、終盤で北瀬氏のファインプレーが続き逆転勝利を飾った。
最後のコーナーには引き続き北瀬氏が残り、先日発表されたiOS/Android用アプリ『ファイナルファンタジー アギト(以下、アギト)』の田畑端プロデューサーを加え、映像を交えて本作の紹介が行われた。
PSP用ソフト『ファイナルファンタジー零式(以下、零式)』の流れを汲む本作の実機映像だが、この映像のBGMとして使われていたのが、『零式』のオリジナルサウンドトラックにシークレットトラックとして収録された『カラフルフォーリンラブ』。『零式』を最後までプレイしたユーザーや、本CDを聴きこんだファンには感慨深い曲だが、初めて聴いた時には『零式』のイメージとはかなり違った印象を受ける、ちょっと切ない感じすら覚えるポップチューンだ。
さて、その『アギト』については、0組から開始する『零式』とは打って変わり、プレーヤーは12組からスタートする。成績アップとともに11組、10組と昇格していく仕組みのようだ。『零式』でも登場していた各組のモーグリも存在しており、実時間とゲーム内の時間が連動するライブなシステムを搭載していることも語られた。
また、『零式』との大きな違いとして、戦闘がアクションではなくコマンド式になったことが挙げられた。画面下部に出ているアビリティコンボは、自分で組むことが可能なようだ。一方、『零式』にも存在したキルサイトは引き続き存在しており、赤いマーカーが出た場合にタッチすることで成功となるなど、『零式』のアクション要素の面影も残る。
その他にも電車内などで活躍する倍速モードが紹介された。このモードではゲームの描画速度が早送りのような感じになるので、電車を降りるまでに終わらせたいが、微妙に時間が足りない場合や繰り返し遊ぶシーンなどで活躍しそうなモードであった。
週末に行われる、大型の敵と戦う“討伐戦”は大人数によるマルチプレイになるそうだが、処理は非同期で行われるとのこと。また、基本無料のF2Pで展開する『アギト』だが、多くの人が無料でエンディングを見られるように想定して開発中で、課金要素はさらに深く遊ぶ人のために用意されるようだ。
実機映像でのゲーム紹介が終わると、先日より公式サイトで行われていたアンケート「絆を深めたいキャラクター(クラスゼロ)」について、現時点での結果が発表された。すでに最初1クール目のシナリオはできているようだが、その後のシナリオはまだできていないため、ユーザーの意見を取り入れつつ作っていきたいという狙いもあるようだ。
結果については、5位・キング、4位・デュース、3位・セブン、2位・レムと、女性陣が多くランクインしていた。なお、田畑氏から好きなキャラクターを問われた北瀬氏は、小さな声で「デュース」と回答。ちなみに1位に輝いたのはエースで、投票開始日から圧倒的な得票数だったという。
そして北瀬氏がいるということは、もちろんステージの名称でもある“FINAL FANTASY GO THERE”についても触れられる。田畑氏も『アギト』で何かやってほしいと言われたそうだが、現時点ではまだなにも決まっていないとのこと。しかしこの日は、ネタとしていくつかのミニフリップを用意していた。
出てきたアイディアは、やや冗談も交ぜたようなニュアンスではあったが、「魔導院の候補生としてティーダが登場」「討伐戦にシンが参戦」「魔導院のクラブ活動にブリッツボールを採用」と、どれも見たいと思わせる楽しそうなアイディアばかり。中でもブリッツボールを搭載するというのはかなり反応がよかったのだが、このシステムは北瀬氏がほぼ一人で作ったものだそうで、とても複雑な作りをしており、他のゲームに持っていくのはかなり難しいという裏話も語られた。
またこれだけではなく、田畑氏は逆に『ファイナルファンタジーX/X-2 HD リマスター』に声優(青木まゆこさん)繋がりということで、セブンを登場させてはどうかと提案する一幕もあった。
詳しい情報が盛りだくさんのステージだったが、最後の挨拶で田畑氏は「もう一度、0組のメンバーがみなさんの前で、生き生きと楽しく過ごしていく姿を描きたくて『アギト』をはじめた」とし、今冬の発売とその後の展開についても応援してほしいと述べた。
北瀬氏も「ユーザーの反応がよくてうれしかった」と語り、各タイトルのコラボレーションも楽しみにしてほしいとメッセージを送り、ステージは終了となった。
■東京ゲームショウ2013 開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2013年9月19日~20日 各日10:00~17:00
一般公開日……2013年9月21日~22日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料
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