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2013年9月22日(日)

新型Kinectの性能を体験してきた! 手の細かい動きまで認識させてプレイする『Kinect スポーツ ライバルズ』【TGS2013】

文:ミゲル

 9月19日~22日にかけて、千葉・幕張メッセで開催されているゲームイベント“東京ゲームショウ2013”。この記事では、日本マイクロソフトブースで試遊した、Xbox One用ソフト『Kinect スポーツ ライバルズ』のプレイレポートを新しいKinectの紹介とともにお届けする。

 『Kinect スポーツ ライバルズ』は、2014年に発売を予定している体感スポーツゲーム。プレイヤーはアスリートを操作して……というよりは、自分がゲーム内でアスリートとなってライバルたちに数々の競技で挑むことになる。Xbox 360でも『Kinectスポーツ』、『Kinectスポーツ:シーズン2』の2作が発売されている。

●Xbox One『Kinect スポーツ ライバルズ』トレーラー動画

 今回試遊した私・ミゲルは、何を隠そう極度の体力不足と運動音痴……。“スポーツ”という単語を聞いただけで、「絶対にうまくプレイできずに試遊が終わり、どう書いたらいいか困るに違いない……」と憂鬱になっていたのだが、それは杞憂に終わった。

■小さな動きでも大きな動きでも楽しめるウェイクレース

 試遊に用意されていた競技は、ウェイクレースとクライミングの2種類。ウェイクレースの操作は、手を握るとアクセルで、開くとブレーキになる。自転車のハンドル操作と似た感覚があり、少し手元を動かすだけで簡単に車体を操作できる。その感度の高さに最初は戸惑い、ステージを逆走したり、壁に激突して爆発したりしたが、慣れると車体が自分の体の一部のように動いてくれて、自分がスポーツ万能な超人になったかのような爽快感があった。

 ここで驚いたのが、反応速度の速さ。今までXbox 360のKinectを使ったタイトルを遊んだ時、私が一番気になっていたのは、動いてから反映されるまでのタイムラグ。そのズレを少し計算してプレイする必要があったため、“実演する”というよりは“体を使ってコマンドを入力する”という感覚に近かった。しかし新しいKinectは、私が画面の前で行ったパントマイムを、正確にトレスしてゲーム上に再現してくれる、いわば“ゲームの中に飛び込む”感覚を体験させてくれた。

“東京ゲームショウ2013” “東京ゲームショウ2013”
▲前方に集中しすぎて、思わず猫背に……。▲大きく体を傾けると、ドリフトのように急反転できる! それが爽快で楽しい!!
“東京ゲームショウ2013”
▲ゲージがたまった時に左足を軽く蹴ると、ブーストがかかるギミック。他にも、ジャンプ台で飛んだ時に上体を上げたり下げたりすると車体が空中回転するアクションもある。

■手の動きを認識する精度の高さがわかるクライミング

 クライミングの操作は、まさにパントマイムといった感じ。岩に設置された出っ張りに向かって手を伸ばし、つかみ、引き上げる。それを繰り返すことでどんどん上へと登ることができる。力は関係なく、手を握るだけでキャラクターは岩をつかんでくれるのだが、気持ちが入ってしまって、思わず全身の筋肉をこわばらせてプレイしていた。

“東京ゲームショウ2013”
▲つかむ、離すの手の動きを、Kinectがしっかりと認識しているのには驚き。

 一見地味に見えるのだが、実際のウォールクライミングのようになかなかリアルな構造になっていて、きちんとライン取りをしないとスマートに崖を登ることができない。ぱっと見ただけでは、出っ張りに手が届かなくて先に進めなくなるようなラインがあるのだが、持ち手を変えるといった小技を使うことで実は攻略できることも。

 今回の体験では、第一手目の操作方法に戸惑い、スタートダッシュに失敗。そのためライバルたちはさっさと先に行ってしまって競争要素を楽しめなかったが、途中でちらっと見えた後ろ姿に、「どうにかしてこいつらより上に行ってやりたい……、むしろどうすれば落とせるのか……」という闘争心に火が着いた。こういった攻略、競争、やり込み要素も、本作の魅力の1つと言えるかもしれない。

“東京ゲームショウ2013”
▲あとちょっとなのに届かない!! 体の動きや重心もKinectが判断。

■“チャレンジ”と“攻略”要素で、1人でも楽しめるスポーツゲーム

 スポーツゲームというと、皆で集まってワイワイとプレイするものなイメージがあるが、本作は1人でプレイする楽しさがあるのがいい。

 何より、攻略したい、チャレンジしたいという欲をくすぐるギミックは魅力的だ。ウェイクレースでは、急カーブをどれだけスマートに曲がれるかを魅せたくなるし、ジャンプ台があれば全部飛んでアクションを決めたくなる。クライミングでは、難しいライン取りを選択して、攻略できるか試したくなる。またそのチャレンジが成功すると、観客席から歓声が上がる。歓声くらいで……と思われるかもしれないが、なぜか妙にうれしいもの(笑)。それが、自分の体の動き1つで判断されているというのがポイントなのかもしれない。

“東京ゲームショウ2013” “東京ゲームショウ2013”

■刷新というよりは、“完全新作”といわれる新しいKinectの性能

 「新しいKinectはどこが一番進化しているのか」とその場にいたスタッフに聞いてみたところ、「進化というよりは、ほぼ0から作り直したといっても過言ではない」とのこと。特にこだわっているのが認識精度の高さ。Xbox 360のKinectでも手を開いているか閉じているかくらいの判別はできたが、Xbox OneのKinectは指の動きさえも認識できるほどだった。それだけでなく、開いた手が表か裏かまでのわかるというのだから驚きだ。

 顔のスキャニングでは、表情に加え、メガネやヒゲの再現も可能だという。表情だけでなく、顔からは心拍数もわかるのだとか! 医療用機器ではないので100%の精度は保証されないが、赤外線を利用して、ヘモグロビンの動きを読み取るのだそうだ。

■狭い部屋でも座りながらKinectを操作できるのはうれしい

 写真でもわかっていただけるかと思うが、Kinectとプレイヤーの距離がこれだけ近くても反応してくれる点はうれしい。Xbox 360用Kinectの不満の1つに、日本家屋ならではの狭さによってプレイがしにくいという点があった。また、今までは立ち上がっての操作が基本となっていたが、Xbox One用Kinectでは、座ったままのプレイも可能になっている。

“東京ゲームショウ2013”

 Kinectを楽しむためにゲームをするのか、ゲームを楽しむためにKinectを利用するのかには大きな違いがある。通常コントローラをメインに、Kinectをサブコントローラとして使用するスタイルがもっとメジャー化すれば、ゲームの操作性や創造性はもっと進化するのではないだろうか。

■東京ゲームショウ2013 開催概要
【開催期間】
 ビジネスデイ……2013年9月19日~20日 各日10:00~17:00
 一般公開日……2013年9月21日~22日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

(C)2013 Microsoft. Microsoft, Rare, the Rare logo, Kinect, Xbox, Xbox One, and the Xbox logos are trademarks of the Microsoft group of companies.

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