2013年10月10日(木)
SCEは、2014年3月に発売するPS Vita用ソフト『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』から、本作の新要素を公開した。
本作は、3月に発売された『ソウル・サクリファイス』の続編タイトル。生贄と救済に加えて中立という要素が加わり、それぞれを教義に掲げる3勢力の争いが展開される。前作のデータをほぼ引き継げる他、本作から参入するプレイヤーでも入り込みやすい設計になるという。
▲赤黒く変色した肉体に鎖を巻きつけている。これで変異を抑えているのだろうか。 |
男は、なかば伝説として語られている存在である。
ガラハッド。
“魔物に最も近い魔法使い”とも呼ばれている。
その異名に相応しい奇怪な姿で、魔物たちに挑み続けている。
何かに取り憑かれたかのように、男は血を求めていた。
もし、本当に“取り憑かれた”のだとしても無理はない。
ガラハッドが今まで生贄にした魔物の数は、千を優に超えると言われる。
生贄にした数と同じだけの“魂”が、男の右腕に宿っている。
その魂たちが、男の意思とは関係なく、暴れだそうとする。
“生贄の代償”は、腕のみならず、ガラハッドの心身を蝕んでいる。
もはや動くだけでも体が痛むらしく、苦痛に顔を歪めている。
それでも、ガラハッドは魔物と相対するのをやめようとしない。
男は何も語らず、ただ頑なに殺し続ける。
“魔物に最も近い”ということは、いつ本物の魔物になるか分からないということ。
男に誰もかかわろうとしないのはそのためだ。
血塗られた道を歩むほどに、男は人間扱いされなくなり、孤独になった。
だから、誰も知りえなかった。
魔物に最も近い男が、まだ失わずにいる微かな“人間らしさ”を――
▲左腕と左足は義肢のようだ。魔法使いとの戦いの中で、手足を失ったのかもしれない。 |
男は、かつてアヴァロンの中でも指折りの魔法使いだった。
名は、モルドレッド――
彼のアヴァロンでの役割は、“魔法使い殺し”。
“掟”を破った魔法使いを葬る刺客である。
モルドレッドの顔を見たら、死を覚悟しなくてはいけない――
アヴァロンの魔法使いの間では、有名な話だった。
“魔法使い殺し”という異名が放つ畏怖。
それが掟を破ることへの抑止力にもなっていた。
その彼が、何故アヴァロンを裏切ったのか?
明確な理由を知る者は、少なくともアヴァロンには存在しない。
白い装束を身に着けている辺り、例の話は本当だったのだろう。
彼は、アヴァロンの敵対組織であるサンクチュアリに加入したらしい。
皮肉にも、現在でもその異名は変わっていない。“魔法使い殺し”のままだ。
サンクチュアリの刺客として、アヴァロンの魔法使いに制裁を与える役目。
昔と変わったのは、昔の仲間に「裏切り者」と罵られるくらいだろう。
サンクチュアリは、本来“生贄”を禁じている。
殺生は必要最低限と決められているという。
救いを説く殺し屋。この男の存在は、矛盾だらけである。
▲ある信念にもとづき拝金主義を掲げるボーマン。リオネスはその妹を自称するが……? |
悪徳魔法使いボーマンの妹……だと、自称している女魔法使い。
ボーマンが営む怪しげな店で、怪しげな商いを行っている。
優しげな口調とは裏腹に、そのがめつさはボーマン譲り。
兄から継承した詐欺まがいのやり口で、金を巻き上げる。
さんざん他人を騙しておきながら、兄に対する思いは純粋そのもの。
むしろ異常なほどの忠誠心で、狂信的なまでに絶対視している。
弱みでも握られているのかと疑う者もいるが、本人は否定する。
「兄様という光が無かったら、私は世界を“直視”できませんわ」
それを聞いて笑う者もいるが、本人はいたって本気のようである。
特殊な“心眼”を備えて(いると本人が言い張って)いて、その力を生かしてボーマンの“右目”になるのだという。
魂の“色”を見抜き、その人物の未来を言い当てるようだ。
過去に2人を結びつける事件があったようだが、それについては頑なに口を閉ざしている。
ボーマンが営む店には、他にも怪しげな人物たちがたむろしている。
彼らも、“ボーマンの家族”だと言われているが……。
本作では、異なる魔法を組み合わせて相乗効果を発動できるようになった。たとえば高速移動が可能になる“隼の羽根”と近接系の武器魔法を組み合わせると、“神速剣”が発動。目にも留まらぬ速さで敵を斬り刻む。
球根系の供物による設置型の攻撃魔法は、設置後に綿毛系の供物による機雷型の魔法を放つと、球根が綿毛を吸い込んでパワーアップする。パワーアップした球根は通常よりも巨大な爆発を起こし、魔物に大ダメージを与える。
また、既存の魔法もパワーアップ。地面から巨大な拳を突き上げる隆起系の供物は、前作では1つしか拳が出なかったが、本作では大量の拳が突き出るようになっている。さらに力を溜めながらの移動も可能となっていて、使い勝手が向上している。
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