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2013年10月11日(金)

ロケテ版『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』で平和島静雄と黒雪姫をプレイ――3人の制作キーマンが語るゲームの方向性と今後の施策

文:ゴロー

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■『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』制作スタッフにインタビュー

 本日、ロケテスト会場(セガ 秋葉原 1号館)にお越ししていた、『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』を制作する3人のキーマンに話をうかがってみた。

○【セガ】野中竜太郎プロデューサー(以下、野中P)
 ゲームの概要づくりや内容の監修など作品全般を担当。

○【セガ】亙重郎プロデューサー(以下、亙P)
 電撃文庫との契約・連携、アーケード展開など。

○【セガ】寺田貴治ディレクター(以下、寺田D)
 ストーリーやゲームシステム、キャラクターの発案など。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
▲左から亙重郎プロデューサー、寺田貴治ディレクター、野中竜太郎プロデューサー。

――『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』はどういった経緯で開発に至ったのでしょうか?

野中P:この度、電撃文庫さんと取り組みをするにあたり、まずは自分でキャラクターが操作できて、かつ電撃文庫さんの魅力的なキャラクターを複数登場させることを考えました。そして、綿密な打ち合わせの末、2D対戦格闘というジャンルに至りました。

寺田D:我々としても、自分でキャラクターを動かしてぶつかり合うというところが一番刺さりました。

野中P:「原作どおりにノベルがいいのでは?」「アドベンチャーゲームはどうか?」といった案もありましたけど、寺田が作った企画書は格闘ゲームだけ厚みが違ったんですよ(笑)。

寺田D:僕たちは最初から格闘ゲーム一点張りでしたからね(笑)。

――なぜアーケードにリリースすることになったのでしょうか?

亙P:セガの特徴として、アーケードは無視できないところだと思います。商品力を試せるチャンスでもありますし、皆さんの評価を得た後でコンシューマに投入したほうがさらに輝きが増すというイメージがありましたので。

――アーケードならではのコンテンツはどういったものをお考えでしょうか?

寺田D:“Aime(アイミー)”カードと連動して、さまざまなプレイデータに反応したコンテンツが開放されるといったような仕組みを考えています。はっきりとした形にはなっていませんが、格闘ゲームの上手い下手や勝ち負けに関係なく、長くプレイするほどいろいろとカスタマイズできるものになるかと。

野中P:キャラクター寄りの作品なので、本作を遊んでくれるであろうユーザーさんのことを踏まえて、負けてもメリットがあるものを目指しています。

――ということは、メインターゲットは電撃文庫の読者になるのでしょうか?

野中P:やっぱり、電撃文庫ファンに来てもらいたいですね。普段から格闘ゲームをやらない人でも気持ちよくプレイできるように工夫をしています。もちろん、格闘ゲームファンが満足できるような攻略性のある作品にも仕上げていくつもりです。

寺田D:重要な技はボタン同時押しで繰り出せるなど、コマンドの簡易化は心掛けています。初めてプレイした人同士が戦っても結構派手めなバトルになると思うので、とにかくいろいろな人に触ってもらいたいですね。

亙P:格闘ゲームとしてのコアの部分は信用していただいて問題ないかと思います。今作は電撃文庫からたくさんのキャラクターをお借りしているので、新しい層を引き入れて活性化していきたいというのも狙いの1つとしてあります。先日の“電撃文庫 秋の祭典2013”に初心者の方々がたくさん来ていて、我々の願いの実現に一歩近づいたと感じました。

――今のところ、プレイアブル6キャラクター、サポート6キャラクターが登場していますが、選ぶうえでのポイントは何かあるのでしょうか?

寺田D:客観的に見れば主役&ヒロインが筋ですし、見え方がいいと思うのですが、それだとユーザーさんのニーズに届かないかと。なので、電撃文庫さんと相談して各作品から一番人気のあるキャラクターをピックアップする形になりました。

亙P:主役や時代にこだわらず、歴代作品で人気のあるキャラクターを大事に、きちんとゲーム化していこうというスタンスです。

野中P:性能的に格闘ゲームとして成立しないキャラクターもいますので、ゲームへの落とし込みやすさも考慮しています。

寺田D:『とある魔術の禁書目録(インデックス)』の上条当麻は、人気はあるのですが、攻撃をはね返す能力だけではプレイアブルキャラクターとしては戦いにくい。そこで、サポートキャラクターとして参戦させたというのが実際の例です。

――イベントや大会など今後に行っていく展開で確定しているものはありますでしょうか?

亙P:まだはっきりとは決まっていませんが、何かやりたいとは考えています。

寺田D:まあ、ロケテの盛り上がり次第ですよ(笑)。

――最後に本作を楽しみにしているユーザーへひとことメッセージをお願いします。

野中P:今回のロケテは“電撃文庫 秋の祭典2013”よりも新しいバージョンになっています。各キャラクターに調整を加えていますので、“電撃文庫 秋の祭典2013”でプレイした方も、格闘ゲームファンの方もぜひ実際にプレイしてみてください。

寺田D:新発表になりますが、本作はエコール/フランスパンさんの2社と共同で開発をしています。キャラクター愛に関しては、どこにも負けない作品になると思いますのでご期待ください。

亙P:『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』は、キャラクターと格闘ゲームの2つの魅力をバランスよく保ってきていると思います。各作品の作家さんたちも情熱をもって参加していただいているので、この情熱が皆さんにも届くよう全力で取り組んでいきます。

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