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2013年10月22日(火)

【ほぼ毎日特集 ♯56】戦乙女たちを率いて巨大モンスターを討伐するカードゲーム『ヴァルキリーストライク』を制作者とプレイ!(梅津爆発)

文:梅津爆発

 アナログゲームの制作者と、その人が作ったゲームを一緒に遊んで戦略やテクニックを勉強させていただく“ほぼ毎日特集”の企画“制作者は本当にゲームが上手いのか?”。

 今回の題材は『カードファイト!! ヴァンガード』や『ヴァイスシュヴァルツ』など、さまざまなトレーディングカードゲームのシステムデザインを担当している遊宝洞が手がけたデッキ構築型カードゲーム『ヴァルキリーストライク』。お相手してくださったのは、システムデザインを手がけた遊宝洞の広木克哉社長と前川勝さんです。それでは、自分だけの部隊(全員女の子!)を編成していくのが楽しい本作のルールからご覧ください!

『ヴァルキリーストライク』
▲豪華イラストレーター陣によるイラストも本作の魅力。パッケージイラストは末弥純さんです。

■ゲームの概要と目的

 『ヴァルキリーストライク』は“ヴァルキリー”と呼ばれる戦乙女たちを率いる“英雄”となり、巨大モンスターを倒しながら、もっとも活躍した真の英雄になることが目的のデッキ構築型カードゲーム。

 具体的には、モンスターのすべての弱点(レイジデッキ)を破壊するか、2種類あるヴァルキリーのサプライデッキが1回ずつ尽きて全員が同じ数のターンを行った時点でゲーム終了。終了時に集めたヴァルキリーが持つVP(ビクトリーポイント)と、モンスターを攻撃することで得られるVPの合計が一番多いプレイヤーが勝者となります。

■カードの説明

 本作では5種類のカードを使用します。

●ヴァルキリーカード

 ゲームの中心となる戦乙女たちを表すカード。資金でコストを支払うと入手でき、繰り返し使用が可能。

『ヴァルキリーストライク』

【入手コスト】左上の大きな数字。このカードを入手するために必要な資金。
【サプライコード】カード上部に記載。このカードが“Assist”と“Battle”どちらのサプライデッキに含まれるかを表す。
【カード名とテキスト】カード下部に記載。カードの名称と、カード使用時の効果が書かれたテキスト。【】で囲われた文は効果の発生に必要な条件で、満たしていない場合は効果が発生しない(カードの使用は可能)。
【資金/戦力】カード左下にある2つの数字。カード使用時に発生する資金(上の数字)と戦力(下の数字)。
【部隊シンボル】カード右下にあるシンボル。カードの所属する部隊を表し、一部カードの効果条件などに使用する(現時点では全部で5種類存在)。
【VP】カード右下にある数字。ゲーム終了時にこのカードを所持していると得られるVPを表す。

●ファーストヴァルキリーカード

『ヴァルキリーストライク』

 各プレイヤーの初期山札となるヴァルキリーカード。最初に資金+1の“人事部対獣兵器開発課”が8枚、戦力+1の“戦闘部歩兵科”が2枚ずつ配られます。なおこれらのカードには“サプライコード”“部隊シンボル”“テキスト”“VP”がありません。

●モンスターカード

 プレイヤーたちが倒すべきモンスターの姿が描かれた大きめのカード。

『ヴァルキリーストライク』

【カード名】カード中央右側に記載。パッケージ内には2種類存在し、後述のレイジタクティクスが異なる。
【レイジタクティクス】カード下部に記された3つのテキストを指す。モンスターの損傷度に応じて発生する作戦の効果が書かれており、最初はレイジ1が発生。モンスターを攻撃して後述するレイジ1デッキがなくなったらレイジ2が発生し、レイジ1は発生しなくなる。最終的にはレイジ3の効果のみが発生。

●弱点カード

 敵モンスターの弱点部位を表すカード。“耐久値”以上の戦力で攻撃すれば破壊でき、そのカードを獲得できる。獲得することでテキストに書かれた報酬や多くのVPを得られます。なおこのカードは獲得してもデッキには含まれない。

『ヴァルキリーストライク』

【レイジ】カードの枠の色で示されるモンスターの損傷度。最初はレイジ1の緑を破壊し、緑がなくなったらレイジ2の黄を破壊。黄がなくなったらレイジ3の橙が破壊可能になり、すべて破壊したらゲーム終了。
【耐久値】カード右側に記載された大きな数字。このカードの破壊に必要な戦力を表す。
【テキスト】カード下部に記載。カードを破壊し、入手したときに得られる効果。
【VP】カード右下にある数字。ゲーム終了時にこのカードを所持していると得られるVPを表す。

●ビクトリーポイントカード

『ヴァルキリーストライク』

 特定のカード効果やモンスターを攻撃し、弱点を破壊できなかった時に入手できるカード。ゲーム終了時に書かれている数字分だけVPを得る。なおこのカードは獲得してもデッキには含まれない。

■ゲームの準備

(1)ヴァルキリーカードをサプライコードに従って分け、それぞれをシャッフルして“サプライデッキ(Assist)”と“サプライデッキ(Battle)”を作って裏向きで置く。

(2)ゲームで使用するモンスターカードを1枚選ぶ。

(3)弱点カードをフレームの色ごとに分け、それぞれをシャッフルして“レイジ1デッキ(緑)”“レイジ2デッキ(黄)”“レイジ3デッキ(橙)”を作って裏向きで置く。

(4)各プレイヤーに初期山札となるファーストヴァルキリーカードを配る。内訳は“人事部対獣兵器開発課”8枚、“戦闘部歩兵科”2枚。カードはシャッフルして自分専用の裏向きの山札に。

(5)2つのサプライデッキの上から3枚をサプライ置き場に配置。サプライデッキから近い順に“後列”“中列”“前列”と呼ぶ。その後、レイジ1デッキの一番上のカードを表向きに。

(6)各プレイヤーは自分の山札から5枚引き、最初の手札に。最初のプレイヤーを決めたらゲーム開始。

『ヴァルキリーストライク』
▲準備が完了すると写真のような状態に(上がAssistで下がBattleです)。いよいよゲームが始まります。

■ゲームの流れ

 ゲームはスタートプレイヤーから左回りで順番に行います。自分のターンでは以下の手順で行動。

【侵攻フェイズ】

 モンスターの侵攻により、サプライ置き場の前列にある2枚のカードが廃棄される。空いた場所を埋めるようにカードを前へずらし、最後に空いた後列へ各サプライデッキからカードを1枚ずつ補充(最初のプレイヤーの第1ターンのみ、このフェイズは飛ばす)。

【レイジタクティクスフェイズ】

 モンスターが負っているダメージに応じたレイジタクティクス能力を解決。

【プレイングフェイズ】

 以下の行動を好きな順で、好きな回数行うことができる。

<手札のプレイ>手札のカードを好きな順に使用し、資金や戦力を発生させる。

<サプライ置き場のカードを入手>発生させた資金を支払い、サプライ置き場にある6枚の中からコストが支払えるカードを選び入手エリアに置く。資金が足りる限り何枚でも入手可能。サプライ置き場のカードが5枚以下になったら、侵攻フェイズと同じように即座にサプライデッキからカードを補充する。

<モンスターへの攻撃>
 発生させた戦力を用いてモンスターを攻撃(戦力がある限り、何度でも攻撃可能)。表になっている弱点カードの耐久値以上の戦力で攻撃した場合、その弱点カードを入手エリアに置く。置いたカードの効果を解決したら、“レイジデッキ”の次のカードを表向きに。残った戦力が弱点カードの耐久値未満の場合は、戦力1につき1VPをVPカードで受け取る。

【ターン終了フェイズ】

 プレイングフェイズで行うことがなくなったら、ターン終了フェイズに。ターン終了時の効果を好きな順に解決し、その後自分の使用したカードと未使用の手札、入手エリアにあるヴァルキリーカードをすべて捨て札に移す。入手エリアにある弱点カードとVPカードは山札に入れないように、VPエリアに置いておく。最後に山札からカードを5枚引いてターン終了。左隣のプレイヤーにターンが移る。なお5枚引く前に山札がなくなった場合、即座に捨て札をすべてシャッフルして新たな山札を作り、そこから足りない分だけカードを引く。

 これらを各プレイヤーが順番に行い、最終的に一番VPが高かったプレイヤーが勝者になるのです! つまり状況に合わせてカードを入手し、自分のデッキをどんどん強くしていくゲームということですね。より詳細なルールが知りたい方は『ヴァルキリーストライク』公式サイトで御確認ください。

→巨大モンスターと戦乙女たちの戦いがスタート!!(2ページ目へ)

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