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2013年10月22日(火)

PCゲームにはもはや欠かせない“Steam”の動きをまとめて紹介! 『斑鳩』の配信決定やデュアルトラックパッドコントローラの発表など

文:皐月誠

 普段のニュースでは取り上げない情報をたまにまとめて取り上げる、ゲームとガジェットとゲイブ・ニューウェル(Valve設立者)を略してGGGのコーナー! なお、3つ目のGは毎回テキトーです。

 今回フォーカスを当てるのは、米Valve社が提供しているSteamについて。Steamは、コンシューマゲームや国内産ゲームをメインに遊んでいる人にはなじみがないかとは思われますが、約5,000万人のアカウントと3,000本を超えるタイトルを抱え、間違いなくPCゲーム市場トップと言える配信プラットフォームです。

 ただ日本メーカー参入の動きは鈍く、海外産タイトルにはローカライズパブリッシャとの兼ね合いによる配信制限問題(いわゆる“おま国”)もしばしばあるのが実情です。しかし日本語対応タイトルの増加や、マーベラスAQLの『Half Minute Hero: Super Mega Neo Climax Ultimate Boy(『勇者30』の完全版)』配信など、日本を視野に入れたタイトルや国内からの展開も少なくありません。また、カプコン『バイオハザード6』は、Valve『Left 4 Dead』との“ゾンビゲーム”コラボまで果たしました。

“Steam”
▲最近ではトレジャーによる『斑鳩』がSteam Greenlight(ユーザーの反応によって販売の合否が決定されるシステム)をわずか2週間で通過し、正式配信決定となりました。

 さて、そんなSteamについて、先月末にいくつかの重大発表が行われました。今回はそれをまとめて振り返ってみましょう。

■発表その1・Steam OS

“Steam”

 まず、Linuxベースの“Steam OS”というオペレーティングシステムが発表されました。このOSは近日中に無償配布される予定です。

 もともとSteamはWindows/MACの他、Linuxディストリビューションの1つであるUbuntuに向けたクライアントも提供していました。ですがSteam OSは根幹からゲームへの最適化を行っているらしく、すでに「グラフィックス処理において、目を見張るようなパフォーマンスの向上を達成」していると語られています。さらにオーディオ性能やレイテンシ(遅延)の軽減を目指して開発中で、対応ソフトはすでに数百タイトルの動作が確認されているそうです。

●その前にLinuxって何なのさ?

 “Linux”とは狭義においてLinuxカーネルを指し、広義にはLinuxカーネルを用いたUnixライクなOSを指す……だか何だかという話ですが、ややこしいので「いろいろ組み替えて、いろいろな用途に使える、いろいろなバリエーションがあるOS」ぐらいに思っておきましょう。「こまけぇこたぁいいんだよ」ってやつですよ!

 ゲーム関係で言えば、バンダイナムコゲームス『機動戦士ガンダム 戦場の絆』他に使われた“System N2”や“SYSTEM ES1”、セガ『バーチャファイター5』他に使われた“LINDBERGH”などにもLinuxが利用されていました。国外では、米『LeapFrog Didj』や韓『GP2X』などの携帯ゲーム機に組み込み系のLinuxが用いられています。その他、発売当初のPS3ではLinuxをブートできることが話題になりました。

 携帯端末用に普及したAndroidもLinuxカーネルを用いているので、(広義的に捉えれば)Linuxと呼べるでしょう。家電のデジタル化にともない、ゲーム機を接続するテレビにもLinuxがよく使用されています。なじみがないように思えて、最近はかなり身近にLinuxが浸透しています。

“Steam” “Steam” “Steam”
“Steam” “Steam” “Steam”
▲あれもこれも(ある意味)Linuxハード。

●Steamクライアント自体のマルチメディア化

 Steamクライアントは今後、映画、音楽、TV番組など各種メディアの配信にも対応していくとのこと。日本国内に向けたサービスが行われるかはなかなか疑問ですが、プラットフォームとしてのSteamの広がりには期待が持てます。

“Steam”
▲ゲームだけでなく、ソフトウェアも配信しているSteam。今後はさらに各種メディアが加わることに。

■発表その2・“Steam Machines”の発表

“Steam”

 Valveはかねてより“Steam Box”と銘打ったSteam用PCの開発を表明していましたが、それがいよいよ姿を表すようです。“Steam Machines”と名前が改められたそれは、性能や価格帯の異なる多彩なモデルが、Valve自身や複数のメーカーから2014年初頭に発売されると発表されました。

 発売に先立って、300名のSteamユーザーを対象としたベータテストが実施されます。日本のユーザーも抽選の対称となるので、興味のある人は以下の“クエスト”を満たして抽選権を手に入れましょう。詳細は公式サイトをご参照ください。締め切りはすでに目前、10月25日なのでお早めに!

●ハードウェアベータ参加適正チェッククエスト:
1. Steam ユニバースコミュニティグループに参加する
2. Steam ハードウェアベータに関する同意書に同意する
3. Steam フレンドを10人作る(まだ10人いない場合)
4. Steam コミュニティに公開プロフィールを作成する(未作成の場合)
5. Big Pictureモードで、ゲームパッドを使用してゲームをプレイする

 さて、このベータテストマシンの構成についても、概要がSteam Comunityにて発表されました。その内容は以下のとおり。

・公開されたベータテストマシン仕様
【CPU】Intel Core i7-4770/i5-4570/i3
【GPU】GeForce GTX TITAN/780/760/660
【RAM】16GB DDR3-1600(CPU) 3GB GDDR5(GPU)
【ストレージ】1TB/8GB ハイブリッドSSHD
【電源】80Plus Gold規格 450W
【サイズ】12x12.4x2.9inch = 約304.8x31.5x7.37mm

●でも、お高いんでしょう?

 ざっと見るにそこそこのハイスペックですが、いくらするんでしょうコレ。せっかくだから、ざっくり調べてみようじゃありませんか! 某ネットショップを参考に、極めてざっくりと!

・想定内のハイエンド構成
【CPU】Intel CPU Core i7 4770 3.40GHz……30,000円前後
【GPU】GeForce GTX TITAN……120,000円前後
【RAM】16GB DDR3-1600……15,000円前後
【ストレージ】1TB/8GB ハイブリッドSSHD……10,000円前後
【電源】80Plus Gold規格 450W……10,000円前後

 あとケースとマザーとその他諸々が……まあ、20万円は軽く超えますね! 『PlayStation 4 First Limited Pack with PlayStation Camera』で46,179円(税込)なので、この価格の物を“リビング用エンタテインメントマシン”として購入するには、なかなか勇気のいる判断です。

 もちろんこれはベータテスト用プロトタイプの構成として提示された一例に過ぎないので、もっと廉価な物も発売されるでしょう。しかし、この水準のマシン300台をテスターに配布しようというのですから、Valveの豪気と本気が感じられます。

●あわせて(?)動き出した『Piston』

 “Steam Machine”と言えば、その第1弾として発表されながら、紆余曲折の末に単なる“ゲーミングPC”として位置づけられたXi3の『Piston』があります。Steamの発表にあわせてか、『Piston』も新しい動きを見せました。

 それはブラックフライデーにあわせた11月29日という、発売日の確定。なお、予約者へは2週間早い11月15日に到着する(米国内)ようです。

 お得感の薄いスペックと価格のバランスには渋い声も多いですが、省スペースとハイスペックの両立ぶりはなかなか魅力的。なお、当初はSSDの容量ちがいによる3バージョン(128GB/256GB/512GB)発売が予告されていましたが、128GB版のみの販売となった模様です。

“Steam” “Steam”
▲筐体は小ぶりながら、3画面出力対応をはじめゲーミングに特化した構成の『Piston』。

■発表その3・コントローラ

“Steam”

 “過去・現在・未来にSteam上に存在するすべてのゲームに対応するよう設計”されていると語られたのが、こちらの“Steam Controller”。特徴的なのが、左右に設置されたトラックパッド。これが従来のコントローラにおける、主要なスティックやボタンの代わりとなります。

 タッチパッドメインの入力デバイスは突飛な発想――と思われる方も多いとは思いますが、WiiやDSなどの一見突飛なインターフェイスがゲームの操作性に大きな影響を与えたのもまた事実。どのような操作性なのか、早く触ってみたいところです。

 振動についても、従来の標準技術だった偏心回転によるものではなく、リニア共振アクチュエータを採用……何か小難しい単語が並んでいますが、とりあえず可動子(振動を作るおもり)の繊細なコントロールが可能になるってことですね。

 この技術は“現存する消費者製品のどれよりも高い処理能力を持ったハプティクス情報チャンネル”とのことで、今までにない精度で物理的なリアクションをプレイヤーへ伝えられるようです。さらに、“音波形を再生するスピーカーとして機能する”とも……ある意味、昔のPCゲームがBEEP音でSEを鳴らしていたようなものですかね?

 そして発表から少し時間を開けて、“Steam Controller”を使ったデモンストレーション動画が公開されました。多彩なジャンルのゲームを極めてスムーズにプレイしている様子は、以下からご覧ください。

●動画:Steam Controller Demonstration

■“自由化”に挑戦するValve

 Valveはかねてより、『Portal 2』や『Counter-Strike: Global Offensive』でPS3/Xbox 360/PCクロスプラットフォームに挑戦(最終的に、前者はPS3/PC間のみ、後者は機能未搭載に終わりましたが……)するなど、一種の“自由化”を理想に掲げて行動してきました。各OSに対応したクライアントの配布、フリーでオープンソースなOSの開発、さまざまなゲームへマルチに対応するコントローラからは、それが如実に感じられます。

 各ハードメーカーやソフトメーカーは、それぞれブランドを発展させるべく、個性的なマシンやタイトル、サービスなどを開発しています。しかしValveの試みは、言うなればそれらを“自由化”させて、自社プラットフォームの一環としてしまおうというもの。この壮大な野望は成功するのか、これからも要注目です。

“Steam”

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