2013年10月28日(月)
アークシステムワークスが11月14日に発売するニンテンドー3DS用3DダンジョンRPG『星霜のアマゾネス』について、エンディングまでプレイしたライターのレビューをお届けします。
『星霜のアマゾネス』は、“美少女×囚人×脱出=!?”というコンセプトで制作された3DダンジョンRPG。主人公は監獄惑星からの脱出をもくろむ囚人で、なんと登場キャラクターはすべて女の子(男性がいないという設定の世界観です)。キャラクターデザインは、みやま零さんと木村樹崇さんが担当しています。
というわけで、アマゾネスと聞くと某マンガの「イエス! アマゾネス!」を思い浮かべてしまう電撃オンラインのそみんです。アークシステムワークスは『ギルティギア』や『ブレイブルー』といった対戦格闘ゲームの印象が強い会社ですが、だからこそ逆に、この『星霜のアマゾネス』がどんなRPGになっているのか気になっていたんですよ。
▲本格的な3DダンジョンRPGをベースに、女の子を見つめる(=画面をタッチする)ことで因子を解放する(=ムフフなリアクションを楽しむ)という特殊な要素が用意されています。 |
自分はそもそも3DダンジョンRPGが好きですし、画面上の女の子にタッチしてリアクションを楽しむという本作ならではの因子解放モード=美少女ゲーム的な要素も大好物です。実際にプレイしたところ、一気に50時間かけてクリアしちゃうほどおもしろいゲームでした! 人を選ぶ部分もあるゲームですが、もろもろ含めてレビューをお届けしていきます!
→東京ゲームショー2013での最速レビューはこちら!
→タッチ要素などを中心にした、美少女ゲーム視点でのレビューはこちら!
さて、まず大前提として、自分は方眼用紙と鉛筆を手にダンジョンをマッピングするのが大好きだったテーブルトークRPG世代です。3DダンジョンRPGも初期の『ウィザードリィ』シリーズからプレイしてきただけあって、難しいゲームをプレイするのは嫌いじゃありません。
そんな自分的に『星霜のアマゾネス』の難易度は、かなり高く感じました。本作は敵味方ともにAP(行動力のようなもの)を使って行動するシステムで、敵も1ターンに複数回行動するのが基本なんですけど、後半のボスが暴れるとマジで青ざめます。3連続くらいで強力な全体攻撃をされた時とか、某ゲームの七英雄にメイルシュトロームを連発された時のような絶望感に襲われました……。
ぶっちゃけ、美少女にタッチするモードがメインで、3DダンジョンRPG部分はおまけなんじゃないかと思っていたんですが、むしろビックリするほど本格的な内容の3DダンジョンRPGです。ボス戦で、ここまでガチで戦術を考えながら戦ったRPGって、ここ数年でも珍しいレベルです。
もちろん、美少女ゲームとしての完成度(女の子のリアクションやシナリオ中のきわどいセリフなど)も高いのですが、自分としては“RPGとしてのおもしろさ”をクローズアップしたいです。
おっと、あらかじめお断りしておきますが、難しいと言っても理不尽で運ゲーに近い難しさではなく、ちゃんと攻略法を考えないと苦戦するという意味での難しさなので、そこは誤解をしないでください。むしろ運の要素をうまく減らした、理詰めで遊べるゲームです。
……まあ、ダンジョン内のイジワルな仕掛け(ワープ系とかパズル的な謎かけとか)もそれなりにあるので、謎で悩んで「ムキー!」となることはあるかもしれませんが、そこは仕方がないかなと(苦笑)。僕自身も、本編はクリアしたものの、いくつかのサブイベントの謎が解けずに放置して先に進んでしまったので……。
もう1点の補足ですが、このゲームで難易度が高いのは一部のボスとのバトルであり、ザコ敵とのバトルは比較的簡単です。また、キャラクターのレベルアップやスキルのランクアップもそれなりにスムーズなので、どうしても勝てないボスと出会った時は、地道に経験値稼ぎさえすれば、ある程度は力押しで戦えるようになっています。
そういう意味では、高めながらも絶妙な難易度のチューニングとも言えるので、RPG好きな人なら、そこまで怖がらなくてもちゃんと楽しめるはずです。
まあ、逆にRPG好きの人は、あまり経験値稼ぎをせず、じっくりと戦術を考えて強敵を倒すカタルシスを味わうのがよいかと。では、その“戦術”とは具体的にはどういったものなのか? それこそが『星霜のアマゾネス』の最大の魅力とも言えるポイントなので、詳しく紹介をしていきますね。
→コアゲーマーもうなる、完成度が高いバトルシステムとは?(2ページ目へ)
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