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2013年11月13日(水)

『星霜のアマゾネス』の開発陣にインタビュー! オメガ役の小笠原早紀さんが戦略性あふれるバトル攻略の秘密に迫る!!

文:デルチ

 アークシステムワークスから明日11月14日に発売される3DS用ソフト『星霜のアマゾネス』。今回は、いろいろな話題を振りまいている本作のクリエイター陣の中から、ディレクターの福田尚己さん、アシスタントディレクターの岩田巳義さん、シナリオライターの世俵まことさんへのインタビューをお届けします。

 今回、インタビュアーとして抜擢したのは、ボスキャラクターの1人として登場する“オメガ”のボイスを演じた声優の小笠原早紀さん! ディープなゲームファンとしても知られる小笠原さんだけに、そこらのライターにはできない切れ味鋭い質問で、本作の魅力を丸ハダカにしてくれます。

『星霜のアマゾネス』
▲左から、世俵まことさん、小笠原早紀さん、福田尚己さん、岩田巳義さん。

【小笠原早紀さんの演じた“オメガ”】

『星霜のアマゾネス』

「わたしが演じさせていただいたオメガちゃんは、究極の生命体の小さな女の子です。楽しいか不快かのどちらかで行動を決める、とっても強いキャラクターです。オメガちゃんは、生まれた時から自分だけが特別だと思っているピュアな子供なので、純粋さと残酷さ、そして狂気をどう表現するか悩みました。」

 長時間におよんだインタビューの中から、今回はゲームシステム部分をピックアップしてお届け。企画立ち上げの経緯や、個性的なシステムの誕生秘話など、ここでしか聞けないエピソードの数々をお楽しみください。

■“アマゾネス”という言葉から企画が動き始めた!?

――いよいよ発売直前となった期待の新作『星霜のアマゾネス』について、ディレクターの福田尚己さん、アシスタントディレクターの岩田巳義さん、シナリオライターの世俵まことさんにお話を伺っていきたいと思います。インタビュアーは、オメガ役の小笠原早紀さん! では、早速お願いします。

【インタビュー参加者のプロフィール】

●小笠原早紀
 賢プロダクション所属。第1回声優アワード新人発掘オーディションでその才能を見出され、さまざまな作品に出演。代表作は、TVアニメ『げんしけん 二代目』(重田三奈役)、ゲーム『THE IDOLM@STER MILLION LIVE!』(野々原茜役)など。

●福田尚己
 株式会社インテンスの取締役。本作ではディレクターとして、企画の立案や全体の方向性の決定など、ゲームの根幹にかかわる部分に携わっている。

●岩田巳義
 株式会社インテンスのクリエイター。本作ではアシスタントディレクターとして、制作現場での指揮や調整など、作品全体の制作を統括している。

●世俵まこと
 ゲームシナリオライター集団QUALIAのシナリオライター。本作のシナリオ制作や、キャラクターの性格設定などを担当。

小笠原:はい! 私も現在、体験版を楽しんでいるところなのですが、そもそもどういった経緯で『星霜のアマゾネス』は生まれたんですか?

福田:実は、まずタイトルありきな部分が強かったんです。以前から“アマゾネス”という音の響きにすごく魅力を感じていて、いつかゲームで使ってみたいと思っていました。そんな折、別のタイトルでアークシステムワークスさんを訪れた時に、木戸岡稔社長から「今までのアークシステムワークスのイメージと違うものを作ってほしい」と言われて、「これだ!」と(笑)。

 アークシステムワークスさんというと、『ギルティギア』シリーズや『ブレイブルー』シリーズで“カッコいい”というイメージが強かったので、女の子の絡むドロドロした企画で楽しませることができればと思ったのがキッカケなんです。

小笠原:ドロドロですか(笑)。

福田:はい(笑)。“アマゾネス”というと、キレイとか幻想的というより、汗をかきながら一生懸命戦ってるというイメージになりませんか? あとは、B級映画なんかのイメージも強くて、企画書の段階だと“女囚アマゾネス軍団”ってタイトルだったんですよ(笑)。

小笠原:ええ~! そうなんですか!? “アマゾネス”の意味はわかりましたけど、“星霜”という言葉も独特ですよね?

福田:さすがに“女囚アマゾネス軍団”ではマズイので、アークシステムワークスさんといろいろなタイトル案を出して、最後に出てきたのが“星霜”って言葉だったんです。その頃には主要キャラクターのデザインも上がってきていて、みやま零さんが描くかわいいキャラクターから影響を受けたというのも、理由の1つですね。

『星霜のアマゾネス』

→美少女ゲーム視点でのレビューはこちら!

小笠原:確かに、かわいいキャラクターと“星霜”というフレーズのキレイなイメージはピッタリだと思います! なるほど、タイトルにはそういう意味があったんですね。次にゲームシステムについてもお聞きしていきたいのですが、どういった理由で3DダンジョンRPGというジャンルを選ばれたのでしょうか?

福田:インテンスはこれまでにも3DダンジョンRPGをいくつか手がけてきているので、そのノウハウが使えるということもあって、ジャンルは最初から決めていました。確かに3DダンジョンRPGは難しそうと、敷居が高く感じるユーザーさんもいるとは思いますが、それを補って余りある楽しさを提供できる自信がありました。

→3DダンジョンRPG視点でのレビューはこちら!

小笠原:体験版を遊ばせてもらっていますが、本当に楽しいです。実は、私もダンジョンRPGは好きなジャンルで、ついつい隅から隅まで探索して、マップを全部埋めたくなるんですよね。でも、開発する中でいろいろご苦労もあったのでは?

福田:これまで培ってきた技術はあるものの、より遊びやすく細かな点をカスタマイズしているので、その調整は大変でしたね。例えば、これまでの作品だとダンジョンの中で3歩先までしか視認できなかったところを、本作では4歩先まで視認できるように作っているんです。

小笠原:そんな細かいところまで! 岩田さんは、苦労された点などありましたか?

岩田:これまで作ってきた作品では戦闘がアクション寄りだったので、コマンド式のバトルはゼロから作ることになってしまったので、そこが大変でした。当初から、ボス戦ではプレイヤーに考えて戦ってもらう分、通常戦は簡単にしようというコンセプトがあったので、それを実現するためにはどんなシステムがいいのかと、頭を悩ませました。

『星霜のアマゾネス』 『星霜のアマゾネス』
▲キャラクターデザインに引っ張られる形で、コミカルな要素も増えていったとのこと。バトルシステムでは、ボス戦と通常戦のメリハリに気をつかってバランスを調整していったそうだ。

小笠原:確かに、通常戦はサクサク進んで快適でした。その分、ボスは強くて結構苦労しました……。ボス戦と通常戦のバランス調整も苦労されたのではないですか?

岩田:システムを生み出す際は苦労しました。ただ、ボス戦はプレイヤーに戦略を考えてもらうというコンセプトが最初からあったので、まずはボスの弱点を考えて、そこにどんな技を使えば有利に戦えるかと、各パラメータを当てはめていきました。そういう意味で、バランス調整という部分での苦労は少なかったと思います。

世俵:でも、初期段階のショチョーはムチャクチャ強かったですよ!

岩田:初期段階では、ショチョーは製品版の5倍くらい強かったですね。すいません(笑)。

→キャラクター愛から生まれた“デンチ”システムの秘密!?(2ページ目へ)

(C) ARC SYSTEM WORKS

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データ

▼『星霜のアマゾネス』(ダウンロード版)
■メーカー:アークシステムワークス
■対応機種:3DS
■ジャンル:RPG
■配信日:2013年11月14日
■価格:5,800円(税込)
▼『アークシステムワークス25周年記念 公式キャラクターコレクション』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2013年10月24日
■定価:3,360円(税込)
※B5判256ページ(フルカラー)
 
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■予約締切日:2013年12月8日
■商品発売日:2014年1月27日
■価格:4,500円(税込)
■素材:起毛ボア
■製造 :日本
■JAN:4942330069127 / 商品コード:T1400920

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