『ガルパン』戦車を『World of Tanks』でも使いたい！ 大洗女子学園の戦車はゲームでどんな性能に!? 【めざせ！ 戦車道免許皆伝 第7回】

文：田中尚道

■ドイツ戦車の代名詞（？）【Tiger（P）】（Tier VII）

　“レオポンさんチーム”（自動車部チーム）が華麗なテクニックで自在に操縦した戦車が、ポルシェティーガーこと【Tiger（P）】。戦車に詳しくなくても、ティーガー戦車（タイガー戦車）については聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

　ティーガーは、走攻守のバランスを一義としていたドイツが、その戦車ドクトリンを曲げて作った超重量戦車で、コンセプトは火力と重装甲。8.8cmFlaKを専用に改造した長砲身戦車砲を持ち、装甲厚はなんと前面100mm。側面、背面も80mmと、他に類を見ない分厚さで、傾斜装甲を持たない代わりに、装甲をひたすら分厚くしたわけです。おかげで重量は57tと、Pz.38（t）の約6倍。IV号戦車と比べても2倍強です。この装甲がどれだけ厚かったかというと、ソ連軍のT-34がゼロ距離から射撃して、正面装甲を貫徹できなかったとか。

　攻撃力を見れば、搭載する8.8cm砲は装甲貫徹力に優れ、1,600mの距離から当時のあらゆる戦車の装甲を抜くことができました。機動性こそ劣っていたものの、こんな性能ですから、連合国軍の兵士に鬼神のごとく恐れられ、“タイガー・フォビア”（タイガー恐怖症）という言葉すら生み出しました。ティーガー戦車がいると見るやこぞって逃げ出す、恐慌に陥るなど、それはもう始末に負えなかったそうで。おかげで連合軍は、複数車両でティーガーを囲んで、側面または背面を攻撃する戦法を採ったわけですが、ティーガー1両に対してM4シャーマン5両とか、そんな戦力比でどっこいだったとか。ティーガーを相手にするなら、正面で攻撃を誘う役だけはやりたくないものです。

　さて、ポルシェティーガーになぜ“ポルシェ”という冠が付いているのかと言えば、2種類のティーガーが存在するからです。ティーガーとして制式採用されたのは、ヘンシェル社が開発した車両（『WoT』では【Tiger】として登場）。対するポルシェティーガーは、このヘンシェル社との開発競争に敗れた戦車なのです。開発を指揮したのは、世界的な人気を誇るスポーツカーのポルシェや、ドイツの国民車として愛されたフォルクスワーゲンビートルを世に送り出したフェルディナント・ポルシェ博士です。

　ポルシェティーガーは、制式採用された“ヘンシェルティーガー”よりも砲塔が車体の前部に配置され、車体全体も1mほど長くなっています。これは、あまりの重さに変速機が故障を頻発するので、エンジンで発電するモーター駆動方式を採用したために、発電機の分だけ広いスペースが必要になったから。駆動方式の差があれど、積んでいる砲と装甲は同じなので、ティーガー同様に強力でした。開発コンペには負けたものの、なぜかポルシェ博士の独断で先行量産されていたので、一部が指揮車などとして配備されました。【Pz.38（t）nA】と違って、実戦も経験しています。

▲ティーガーの弱点を端的に表したシーン。とにかく重いので、不整地に弱く、エンジンが過熱してオーバーヒート。そのせいで発火しやすかったんです。

●『WoT』での【Tiger（P）】

　敵の弾を受け止め、強力な攻撃を相手に叩き込むという、重戦車ならではのコンセプトを体現した重戦車の中の重戦車。とにかく、正面装甲の200mmという分厚さから、あらゆる敵の攻撃を跳ね返す安定感！　初心者でも安心です。とはいえ、この戦車が使えるようになっていれば、もう初心者ではありませんね。

▲ポルシェティーガーは砲塔が前方にスイッチしており、『WoT』では砲の自重で垂れる様も忠実に再現されています。戦車ファンにとっては萌えるシチュエーションです。

　もちろん、重戦車同士の撃ち合いの際は注意が必要ですが、それ以外の場合なら、心安らかに敵戦車を撃破していけることと思います。高台に陣取って、砲台のように敵戦車を狙うことも可能です。ただ、他の戦車に比べれば比較にならないほど装甲が厚いものの、側面や背面は注意が必要で、ここは案外簡単に抜かれます。また機動性が低いと言われますが、言われるほど遅くもなく、砲塔の旋回速度も問題ありません。あえて言うなら、砲の口径が大きいため、装填時間が長いことが欠点でしょうか。射撃装置と装填棒は必須アイテムと言えます。

▲とにかく丈夫なポルシェティーガー。直撃弾を食らっても、履帯がちょっとダメージを受けただけでした。

■休戦記念日/英雄の日にちなんだキャンペーンは本日まで！

　11月8日から本日11月15日（14：30～15：00）まで、第一次大戦の休戦記念日（11月11日）と、インドネシアの独立英雄記念日（11月10日）にちなんだキャンペーンが実施中となっています。この企画は、イギリスの開発ツリーにスポットを当てた内容で、イギリス軍の車両価格が引き下げられている他、各種迷彩やガレージスロットも半額に。特に、ガレージスロットは国に由来しないので、イギリス戦車を使っていない人も、この機会にガレージスロットを増やしておくといいでしょう。本日までのキャンペーンなので、チェックはお早めに！　また、ガレージの装飾も平和をイメージしたお花畑仕様となっております。

(C) Wargaming.net
(C) GIRLS und PANZER Projekt

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