2013年11月12日(火)
バンダイナムコゲームスから発売中のPS3用ソフト『聖闘士星矢 ブレイブ・ソルジャーズ』を手がけた、プロデューサーへのインタビューをお届けします。
本タイトルは、さまざまな分野で展開する人気作『聖闘士星矢』を題材にした対戦アクションゲーム。2011年に発売されたPS3『聖闘士星矢戦記』からグラフィックをさらにパワーアップさせ、1対1でのスピード感あふれる“光速バトル”を楽しめるのが特徴です。人気の高い黄金十二宮編に加えてポセイドン編やハーデス編のストーリーも収録され、『聖闘士星矢』ゲームの集大成という作品になっています。
というわけで未来研究所という聖域(サンクチュアリ)にて、私・スコーピオンkbjが開発者インタビューを行ってきたのでその模様を届けします。プロデューサーのカプリコーン三戸さんとアシスタントプロデューサーのジュネ月田さんが、開発中のエピソードや苦労した点などを語ってくれています。熱き血潮の聖闘士(セイント)たちや、ソフトに興味を持っている人はチェックしてください!
――まず最初に、本作を開発された経緯を教えてください。
▲ジュネ月田アシスタントプロデューサー(左)とカプリコーン三戸プロデューサー(右)。 |
カプリコーン三戸(以下、カプリコーン):『聖闘士星矢戦記』は、TVアニメ『聖闘士星矢』の25周年ということで開発させていただいたのですが、国内を含め、南米や欧州などで予想以上の反響があり、多くの方に楽しんでいただいたという実績がありました。また、遊んでいただいた人、特に海外から「原作で多く描かれていたような、1対1で戦うタイプのゲームを遊んでみたい」という意見をいただきました。それを受けて、『聖闘士星矢戦記』で描いた“黄金十二宮編”だけではなく、その後のシナリオを含めた総まとめ的なゲームを作ろうとしたのが発端です。
――“ハーデス編”まで入れるというのは、最初から考えていたのですか?
カプリコーン:対戦ゲームにすることを掲げた時点で、黄金十二宮編だけではなく、これまでにゲーム化されていない“ポセイドン編”や、過去にゲーム化された時にハーデスが出てこなかった“ハーデス編”のキャラを含めたものにしたいと考えて、企画しました。
――改めて『聖闘士星矢戦記』を振り返ってみて、いかがでしたか?
カプリコーン:原作のストーリーをかなり再現していたので、物語を追体験できて懐かしさを味わえる作品として評価されたと思います。ファンの方も遊んでくれて満足していただけたという手ごたえでしたね。
――『聖闘士星矢戦記』では、宣伝担当としてシャイナ宮川さんがいらっしゃいました。本作では、アシスタントプロデューサーとしてジュネ月田さん、宣伝担当として冥王・黒椿さんが登場されています。2人の名前の由来を教えていただけますか?
ジュネ月田(以下、ジュネ):シャイナ宮川の次の担当ということで魔鈴ということも考えたのですが、行き過ぎだと思いました。そこで白銀(シルバー)の下の青銅(ブロンズ)の女性聖闘士であるカメレオン星座のジュネさんから、名前をお借りしました。
――シャイナ宮川さんの方が上で、ジュネ月田さんの方が下だと。
ジュネ:そうです! 師弟関係にあります。
冥王・黒椿:私は、本作で神が多数出てくるので、神にちなんだ名前にしたかったんです。
――なるほど。多数の神の中でハーデスを選んだのは?
カプリコーン:社内で「彼女は腹黒い」という話があり、黒いというところから冥王になりました。それを聞いて彼女も、「ハーデスという名前を使いこなせる!」と思ったようです。
――それはたくましいというか、頼もしいですね。今回のゲームを作るにあたり、何に気をつけましたか?
カプリコーン:なるべく多くのキャラを出したいというのがあったので、そこを中心に考えていきました。選定に関しては、ゲームとして外せないというキャラクターから順にセレクトしていき、集大成と言える作品になったと思っています。
――個人的には、ハーデス編に登場する冥闘士(スペクター)がもう少しいれば、言うことはなかったと思います。具体的にはミュー、カロン、ファラオあたりでしょうか。
カプリコーン:確かに出しきれなかったキャラがいることも事実で、そういう声が出ているのも確認しています。ただ、やはり今回優先したかったのは、海将軍(ジェネラル)を含めたポセイドン編のキャラと、タナトスとヒュプノス、ハーデスを始めとする神々。いろいろな事情もあり、今回のようなキャラ選択となりました。
――そんな中でアテナを入れたのは、やはり聖闘士としての使命でしょうか?
カプリコーン:それもありますが(笑)、驚きが欲しいと思ったんです。アテナは『聖闘士星矢』を語るうえで重要なキャラなので、今回はプレイアブルキャラとして登場させました。
――ポセイドン編の声優陣は25年ぶりに声を当てられた方ばかりだと思うのですが、どのような収録現場でしたか?
ジュネ:「懐かしくて楽しかった」というお声をいただきました。
カプリコーン:ただ、やはり当時の感覚を忘れられている方もいらっしゃったので、収録前に映像を見ていただきました。感覚を取り戻していただいた後、収録していただきました。
――まさか、キートン山田さんが声を担当されているとは思いもしませんでした。お2人が気に入っているキャラは誰ですか?
カプリコーン:その時々によって使うキャラは変化し、青銅聖闘士の時もあれば、冥闘士の時もありますね。ただ、基本的にシャカか一輝が好きなので、その2人が多いです。
ジュネ:私はポセイドンが好きです! というかジュリアン・ソロが一番好き。ポセイドンはキャラクター性能も使いやすいので、私のお気に入りキャラですね。他にはカミュが好きです。
――青髪のイケメンが好きなんですね。
ジュネ:他には、アイザックも好きですね。敵なんですが、すごくカッコいいエピソードなんで。
――顔もエピソードもイケメンなキャラですからね。ジュネさんはイケメン好きと。
ジュネ:そうかもしれません(笑)。
カプリコーン:アハハハハハ。
(C)車田正美/集英社・東映アニメーション (C)2013 NBGI
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