2013年11月18日(月)
――お2人がオススメのシーンについて教えてください。
田中:鳥山からあったオーダーの1つに、今回のライトニングは“燃え”と“萌え”の両方を見せてほしい、という内容があったんです。ライトニングがユスナーンでの潜入捜査時に、舞台に上がることを恥ずかしがる場面があるんですが、これは“萌え”ですね。
あと、個人的にものすごく気に入っているのがチョコボの回復を待つシーン。これはライトニングが何気なく柵に寄りかかる場面なのですが、これまでのライトニングは走ったり飛んだりと、何かしらアクションをしていることが多かったと思うんです。だから、こういう何気ない仕草はあまりなかった部分なので、個人的には気に入っています。こういったかわいらしい仕草がところどころに散りばめられているので、ぜひ見てほしいですね。
――ホープやファングは、これまで通りのイメージでしょうか?
田中:そうですね。ホープの演技はそこまで変えてないです。若返ってしまっても、なんとなく記憶は残っているという設定なので。
三宅:ファングに関しても『FFXIII』のころとあまり変わりません。『FFXIII』でも秘密を持ったキャラだったので、演技的にはそこまで変わっていませんね。
――ノエルはよりダークな雰囲気をまとっての登場になるようですね。
三宅:前作の展開を考えると、あまり明るくはできませんでした。ちなみに、ライトニングと同じくらいアクションシーンが多いキャラでもあります。それと、ノエルの女性人気の高さは認識しているので、ライティングはしっかりやっています(笑)。
――重みと言えば、スノウやサッズもそうですね。
田中:動きはゆっくりにしています。
三宅:スノウのシーンはすごくお気に入りです。いい感じに仕上がっていると思います。セラを失った世界でスノウとライトニングがどういったやり取りをするのかに注目していただけたらなと。サッズのシーンも僕は大好きなイベントです。家族のつながりがすごくよく表現されています。
――どのキャラのシーンも気になりますね。
田中:ただ今回、すべてのイベントを見るのはすごく難しいんです。
三宅:今回は一定の条件を満たせばボスに進むことができる作りになっています。遊び方によって、見逃してしまうイベントは結構ありますね。
――イベント担当のお2人としては、見逃しがあると寂しいのでは?
田中:そんなに気にしていませんよ。「そんなイベントがあったんだ。じゃあもう1回やってみよう」みたいなプレイの仕方が正解だと思うんです。そうなるくらいのイベントシーンであってほしいですね。
三宅:もともとワールドドリブンという企画の段階で、そういうコンセプトだというのは聞いていたので、そこに関しての抵抗はあまりなかったです。
田中:自分がテストプレイをしていても、見られないイベントシーンもありますから。「あのイベントはどうやって見るの?」とか、同僚に聞いたりもしました(笑)。
――ちなみに、このイベントは見てほしいというものはありますか?
田中:先ほども話した、チョコボの回復を見守るライトニングが柵にもたれかかるシーンですね。あのポーズは本当に地味なんですが、これまでずっとモーションをつけてきた自分からすると、素のライトニングが出ているシーンで、気に入っています。普段のライトニングはこんな女性なんだよというか、オフの姿というか。
三宅:私はこれまでの積み重ねがあった結果、お互いに戦うことになってしまったライトニングとスノウのシーンです。『FFXIII』で見られたようなライトニングの強さや弱さを表現したイベントになっています。
あとはスノウに限らず、キャラごとの結末を迎えるシーンは、どれもすごくいいものに仕上がっています。サッズが息子のためにオモチャで遊ぶシーンがあるんですけど、家族愛が感じられてすごくオススメです。
ちなみに、本作では自分のお気に入りのキャラのところから攻略してもらったほうがいいかもしれません。日数の経過によって難易度が大きく変わるので、結末を知りたいところから優先的に進めてもらえればと。
田中:1つの街でクエストをたくさんこなして、時間も結構経過してしまった後にスノウとの戦いに行くと、かなり強いんです。強すぎて面食らうかもしれませんね。
三宅:本作にはカイアスも登場しますし、彼にも結末が用意されています。最初からとても強いので彼のイベントを見たい方は、十分強くなってから挑んだほうがいいかもしれません。
田中:本作はイベントシーンの総尺でいうと決して長くはないんですが、1つ1つのイベントは長いです。結末のシーンなど、中には5~6分なんてものもあります。
三宅:どこも見せ場になっています。ラストということで、スタッフの気合の入り方が違うんです。見せ場が多い分、大変ではありましたけど。個人的にはシリアスなシーンをふざけた装備で見るのはやめてほしいですけど、それも本作ならではの楽しみ方だと思うので、試してみてください(笑)。
田中:今回はSNSの投稿機能については制限をつけていないので、ちょっと場違いな衣装でのイベントシーンを撮影して投稿するなどして、いろいろ遊んでみてほしいですね。ネタバレにもなってしまいますが、それで興味を持ってもらうのもありなのかなと。
――では最後に『ライトニング リターンズ FFXIII』の発売を心待ちにしている皆さんにメッセージをお願いします。
三宅:これまでの『FFXIII』シリーズの積み重ねにより、厚みのある作品に仕上がりました。じっくりとキャラクターの厚みを楽しんでください。現在制作中のCMもいい出来に仕上がっているので、そちらにも楽しみにしていてください。
田中:これまでにないライトニングの動きにぜひ注目していただきたいです。イベントシーンに限らず、あらゆる場面で新しい一面を発見できると思います。ライトニングと白チョコボとのからみなど、坂本真綾さんのセリフがじわっとくるので、そういった部分を楽しんでいただきたいですね。
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