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2013年12月19日(木)

『メイプルストーリー』の開発者にインタビュー! “REDアップデート -ドーンヴェール エピソード1-”の狙いを聞いてきた!!

文:チョロ松

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■神の子のバックグラウンドストーリーが気になる!

――この10年で、韓国ではユーザーの変化というものはありましたか?

オ・ハンビョル:現在は10代のユーザーがメインです。13~18歳くらいの新規ユーザーが継続的に入ってきているような状況ですが、10年前と現在ではゲームの内容も変化していますので、ユーザーの嗜好も当然変化していると思います。“ビッグバン”アップデートや“レジェンド”アップデートで、比較的ライトなユーザーが増えたように思います。

 韓国の場合は、手軽でストレスのないゲームが流行しているのですが、それをそのまま日本に当てはめても成功するとは限りません。日本向けには難易度の高いコンテンツを投入しているのが現状ですね。

――“REDアップデート -ドーンヴェール エピソード1-”は、韓国ではもう実装されているのでしょうか?

中西:一部は既に実装されていますが、新大陸のドーンヴェールと、新職業のビーストテイマーについては、日本先行となります。

――新職業の神の子 ゼロに対する、韓国のユーザーの反応はいかがですか?

オ・ハンビョル:韓国では夏のアップデートで登場したのですが、評判はかなりよいです。ストーリーを重視したコンテンツになっているのですが、これまではそういった要素が少なかったのですが、JRPGの雰囲気があっておもしろいと評価していただいています。

『メイプルストーリー』

――神の子は、男の子のアルファと、女の子のベータを切り替えてプレイするとのことですが、具体的にどういった使い分けになるのでしょうか?

ミン・ヨンミ:男の子と女の子を切り替えて戦う方式を、タッグ戦闘と詠んでいます。アルファは太刀を使い、ベータは大剣を使います。アルファはフィールド狩りに適した特徴がある一方で、ベータはボス戦に適しています。また“アシスト”という形で、2人が同時に戦うことがあります。さらに“コンビネーションシステム”で、2人が力を合わせて強力なスキルを繰り出すことも可能です。

『メイプルストーリー』

――なぜ、男の子と女の子の2人が存在するのでしょうか? 背景となっている設定などを教えてください。

ミン・ヨンミ:ゼロは、暗黒の魔法使いが“時間の女神ルィンヌ”を封印しようとした時に、その後を継ぐ超越者として誕生したキャラクターです。もともとは1人のキャラクターとして生まれるはずでしたが、暗黒の魔法使いと軍団長の計略によって”鏡の世界”に封印され、2人に分けられてしまったのです。

オ・ハンビョル:その鏡の世界を脱出して本来の自分を取り戻すというのも、神の子 ゼロのストーリーの重要なポイントではありますが、メインは暗黒の魔法使いに対抗する策を探すことになります。

――自由転職システムによって別の職業になれるとのことですが、なぜこのようなシステムが導入されるのでしょうか?

キム・ヒョンソン:冒険者を選ぶと、いずれ戦士や魔法使い、弓使いなどの道を選んで成長していくことになるのですが、他の職業に比べてレベルアップが難しい反面、重複する部分も多かったので、それがプレイヤーの負担になっていました。他の職業も、手軽に体験してもらいたいというのが、この自由転職システムの狙いです。

『メイプルストーリー』

オ・ハンビョル:韓国では、この自由転職システムが大いに歓迎されています。ただし、「初期クエストから遊ぶのが楽しいのに」という声もありますので、選択肢の1つとして利用していただきたいと思います。

――港町のコメルツを含むドーンヴェール大陸は、日本先行での実装となるのですか?

ベク・ドゥサン:これまでは韓国先行のコンテンツが多く、他の国での期待感が盛り上がりにくかったのです。そこで、先に海外で投入しようということになりました。

オ・ハンビョル:日本のプレイヤーからもいろいろと意見をいただくのですが、その中に「次のアップデートの内容が予測できてしまう」というものがありました。これに対して、未知のコンテンツを楽しんでいただきたいという1つの回答になります。

『メイプルストーリー』

――ドーンヴェール大陸では、ストーリーの要素を強く押し出していくそうですね。

ベク・ドゥサン:ストーリーこそが楽しいとおっしゃるプレイヤーも多いのですが、開発側としては、善悪の対決と言うメインストーリー以外の部分も語っていきたいと考えています。いろいろな冒険のエピソードを、さまざまな形でお見せしていこうと思います。

キム・ヒョンソン:“冒険の書”でストーリーを追いつつ100レベルくらいまで進んでいただいて、その後に“マステリア”のクエストを遊んで、それから140レベル以上に適したドーンヴェール大陸で楽しんでいただければ。

『メイプルストーリー』

――ドーンヴェールでは、昼夜が変化するんですね。

キム・ヒョンソン:そうですね。どちらかしか登場しないモンスターもいて、クエストなどで非常に重要な要素となっています。昼は30分、夜は10分くらいにサイクルです。

――交易システムの詳細について教えてください。

キム・ヒョンソン:交易を行うには船が必要です。航海中、船の上で戦闘が発生しますが、キャラクターの強さ以外にも船自体の強さが重要なポイントとなります。船のスキルをアップグレードすることで、砲弾を敵に撃ち込んだり、デバフ(弱体化)の効果を与えることができます。割合で言うと、キャラクターの強さが7、船の強さが3くらいになるでしょうか。

 交易の最中は、断続的に戦闘が起こります。その戦闘をなるべく早く終わらせることで、もらえる報酬が多くなる仕組みです。基本的には1人用のコンテンツなのですが、将来的にはパーティ用の要素も追加したいと思います。

 もらえる報酬はコインで、このコインを集めることで160レベルアクセサリーなどと交換することが可能です。ちなみに、160レベルの武器・防具は交易中の戦闘におけるドロップとなっています。

『メイプルストーリー』

――新職業のビーストテイマーは、年末のニコ生で詳細を発表するとのことですが、そのコンセプトを教えてください。

ベク・ドゥサン:最近追加された職業は、シリアスで重い雰囲気のキャラクターが多かったのですが、『メイプルストーリー』の本来のテーストである明るくて楽しいキャラクターを入れたいということで、このビーストテイマーをデザインしました。転職の方式もちょっと変わっている部分がありますので、新鮮な気持ちで遊んでいただけると思います。イベント会場で「かわいー!」という声が上がったのも、うれしかったですね。

『メイプルストーリー』

――それでは、日本のファンへのメッセージをお願いします。

オ・ハンビョル:日本でも多くの方が愛してくださっている作品なので、責任感をもって開発しています。10年が経過して、うれしいという気持ちもあるのですが、これからも愛され続ける方法を真剣に悩んでいます。これからも、プレイヤーの皆さんが望まれるコンテンツをお届けしていきますので、ご期待ください。

中西:プレイヤーの皆さんが遊んでくれるからこそ、ここまでの10年を乗り越えてこれました。『メイプルストーリー』を離れてしまう方が、なるべくいないよう、多くの方にご意見をいただきながらサービスを行っていきますので、アンケートなどでご要望をいただければと思います。

ミン・ヨンミ:今回のアップデートはその名が示すように、革新的な内容を含んでいますので、楽しみにしていてください。また今回のイベントでは、これまでの不具合を修正してほしいという意見をたくさんいただきましたので、そういった面でも努力していきます。これからも『メイプルストーリー』をぜひ愛してください。お願いいたします。

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データ

▼『メイプルストーリー』
■メーカー:ネクソン
■対応機種:PC(Windows XP(SP3以上))
■ジャンル:A・RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:2003年12月3日
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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