2014年1月25日(土)
電撃文庫で活躍する作家陣のメールインタビューをお届けする“Spot the 電撃文庫”。第103回となる今回は、『妖怪青春白書 -雪雄くんと薫子さん-』を執筆した沖田雅先生のインタビューを掲載する。
▲ぬこマス先生が描く『妖怪青春白書 -雪雄くんと薫子さん-』の表紙イラスト。 |
本作は、モフモフな雪男・雪雄くんと、ビッチ可愛い蛇女・薫子さんの微笑ましい下ネタな日常をつづる、純で不純な妖怪同棲ラブコメ。
本作の舞台は、人間が妖怪化するようになってしまった世界。元は完全無欠なイケメン男子。でも、今やモフモフな雪男になってしまった雪雄くんの悩みは、その容姿から、どれだけかっこいい言動をしてもコミカルになってしまうこと。そして、品行方正な清純派美少女から下ネタ大好きなビッチ可愛い蛇女になってしまった薫子さんは、雪雄くんのことが大好きで、雪雄くんをいじるのが生き甲斐。精神的にも、モフる的にも、そして性的な意味でも……。“朝ちゅん”から始まる2人のいちゃラブな日常をご覧あれ。
沖田先生には、本作のセールスポイントや小説を書く時にこだわっているところなどを語っていただいた。また、電撃文庫 新作紹介ページでは、本作の内容を少しだけ立ち読みできるようになっている。まだ読んでいない人はこちらもあわせてご覧あれ。
――この作品を書いたキッカケを教えてください。
趣味です。蛇女とか好きなので。あとは、普通の人たちの普通じゃない青春はたくさん書いたので、その逆を書こうと思いました。普通じゃない人たちの普通の青春です。普通じゃない人たちの普通の青春は、読者の皆さんから見たら、普通じゃなくておもしろいのではと思うわけです。
――作品の特徴やセールスポイントはどんな部分ですか?
特に何も事件が起こらない、ただバカップルがいちゃついてるだけの、ゆる~い話なことです。なので、あんまり気張らず、頭空っぽにして、読んでいただければと思います。
あと、ヒロインが蛇女で、主人公が雪男なことでしょうか。この組み合わせは他にはないのではないかなと。(※ポンキッ○を除く、あれは片方怪獣の子どもですが)
――作品を書くうえで悩んだところは?
普通の青春って、逆に難しいですよねと。大きな事件を起こしたら、それはもう普通の青春じゃないですし。なので、何も起こさずにおもしろくしようとがんばったんですが、すごく難しかったです。なんでもない普通のことを、おもしろく書く。これができる作家さんを、私は心から尊敬します。
それと、この話は、よく言えばゆったり、悪く言えばだらだらした話なので、どうしたらだらけず、そして読みやすくなるかなと考えた結果、話を細かく区切りました。ぶっちゃけ、4コマ漫画を意識しました。
――執筆にかかった期間はどれくらいですか?
正確な期間は覚えていませんが、かなりかかりました。実際に執筆した時間は、そこまで長くなかったですが。いえ、筆ならぬキーボードをぶん投げている期間が長かったので……すいません。
――主人公やヒロインについて、生まれた経緯や思うところをお聞かせください。
“金髪ツインテ褐色眼鏡の蛇女シモネタを添えて”みたいなヒロインになりましたが、個人的にはストライクというか、もうホームランです。自分で言うのもなんですが、かなりカワイく書けたと思います。我ながら何というキャラを産みだしてしまったのか……と、恐れおののくレベルです。まあ、ニッチな方向に行きすぎた気がしないでもないですが………気に入ってくださる方が、必ずいると信じてます!!
――小説を書く時に、特にこだわっているところはどこですか?
ヒロインをカワイく!! 主人公をかっこよく!! これにはこだわっています。主人公やヒロインがイマイチだと読む人が、話に入り込めないと思いますし。
――高校生くらいのころに影響を受けた人物・作品は?
『スレイヤーズ!』、『フォーチュンクエスト』、『ロードス島戦記』これらの作品の影響はモロに受けてます。
――それでは最後に、電撃オンライン読者へメッセージをお願いします。
糖分、いちゃいちゃ分、バカップル分、幼なじみ分、蛇女分、ゆるキャラ分、シモネタ分、そのあたりが足りてない方がいましたら、どうぞ読んでみてください。どろっどろに甘ったるく仕上がってますし、それなりにご満足いただけるのではないかと!!
(C)沖田雅/KADOKAWA CORPORATION 2014
イラスト:ぬこマス
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