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2014年1月23日(木)

『戦場のウエディング』開発者インタビュー! 子作りで自軍を強化する“結婚システム”はどんな経緯で誕生したのか?

文:リプトン熊田

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■おもしろさを追い求め、あえて茨の道へ!?

――さて、ここからは結婚システムについてお聞きしていきたいと思います。最初にこのアイデアを出した時、スタッフさんの反応はいかがでしたか?

中西:次はもっと尖った作品を作ると言ってあったんですが、結婚よりも子どもができるということ……便宜上“子作り”と言ってしまいますが、そちらへの反応が強かったですね。

砂賀:最初の打ち合わせ段階でも、結婚までだったらそんなに難しくないって話をしていましたよね。

中西:そうそう、夫婦を一緒に戦わせると強くなりますとか、その程度だったら簡単なんですよ。ただ夫婦間に子どもができて、それがバトルに参加するとなると、これは厄介なプロジェクトになりますねと。企画にゴーサインが出てからは、とにかく結婚システムをおもしろくすることだけを考えて、スタッフ一同突っ走ってきました。

――結婚システムを実現するにあたり、やはり難しかったのはバランス面でしょうか?

中西:そうですね。数値をどれくらいにするのかという落としどころがなかなか決まらなくて……そのあたりはオープンベータテストでいただいたユーザーさんの声も参考にしつつ、最後の最後まで調整を行いました。

『戦場のウエディング 『戦場のウエディング
▲スキルが引き継がれるのが結婚のおもしろさ。そしてそれゆえに、バランス調整はシビアに……。

――ベータテストと言えば、初めてプレイした時、子どもと一緒に戻ってきた親キャラが見た目的に歳を取っていなくてホッとした覚えがあります(笑)。

砂賀:その辺も、開発途中で話が出たんですよ。でもキャラが歳を取っていく過程とか、最後は死んじゃうようなところまで表現するのって、少なくとも今のモバイル系ゲームでは受け入れられないでしょうからね。

中西:苦労してゲットした愛着あるキャラが老衰で死んじゃうとか、悲しいですから……。ゲームバランスという観点だと、実は親になったキャラは消してしまったほうがやりやすくはあるんですが。

砂賀:世界設定的にもその方がつじつまが合いますけど、そこはまぁゆるくいきましょうと。

――子どもにスキルが受け継がれた親はそのスキルがなくなってしまうので、消えなくてよかったと思う反面、その使いどころもまた悩ましいですよね。

中西:子どもの育成素材として使うと経験値がガッツリ入るので、血肉になってもらうのがいちばん合理的ではあるんですが……もう1つ何かうまい使い方はないかといろいろと考え中です。

『戦場のウエディング 『戦場のウエディング
▲最初よく使っていて、スキルがなくなってからも置いてあるキリコさん。デッキに組み込むのは厳しいんだけど、素材にするのもなぁ……。

――そして結婚システムのもう1つの特徴が“プロポーズボイス”だと思うのですが、ここにもかなり注力されていますよね?

中西:そうですね。結婚という人生の転機を派手に見せてあげたいという思いがあったので、全キャラボイス付きでセリフを用意しようというのは、かなり初期の段階から決めていました。

砂賀:キャラ同士の結婚なので、もちろんセリフはお互いに向けて言っているわけなんですが、なんだったらユーザーに対して言っているようにも聞こえるので、そこも楽しんでいただけるとうれしいですね。ぜひ好きな声優さんのキャラをゲットして、プロポーズを聞いていただきたいなと。

『戦場のウエディング 『戦場のウエディング
▲スタッフのこだわりが詰まったプロポーズシーン。キャラごとに特徴がよく出ているので、見ていてすごく楽しいんです。

――特に気に入っているプロポーズボイスはありますか?

中西:超かっこいいカクタスさんでしょうか。OPムービーにも使っちゃいましたし。あと、カクタスさんにはスペシャルな子どもも用意していますのでご期待ください。

――どれだけお気に入りなんですか!(笑)

■ユーザーさんと一緒に作り上げていく『戦場のウエディング』

――昨年末にオープンベータテストを行っていましたが、ユーザーさんからのフィードバックはかなり多かったのでは?

中西:そうですね、やはりバランス面のご意見が多かったです。それを受けて、本サービス開始時は全体的に緩和する方向で修正させていただきました。結婚もしやすくなったと思います。

『戦場のウエディング

砂賀:テスト当初は不具合も多く、ユーザーの皆様にはご迷惑をおかけしてしまいました。でもありがたいことに、それでもモチベーション高くプレイしてくださって、バグ報告も頻繁にしていただいたので、こちらもなるべく細かく修正内容をご報告するようにしたり。

――ゲーム内の“お知らせ”を見ていると本当に細かく対応していて、今後も積極的に改善を重ねていくんだという姿勢が見えますね。

砂賀:ユーザーさんとコミュニケーションを取りながらゲームを作るっていう姿勢は、大事にしたいと思っています。他にも新機能の実装やイベントをやる時にはツイッターで告知しつつ、不定期ですがツイートにレスを返したりとか、なるべく一方通行にならないようにっていうのが方針ではありますね。

『戦場のウエディング

――グランドオープンはしましたが、今後もユーザーさんと一緒に作り上げていくという姿勢は変わらないということですね。ちなみに、これから実装される新機能やブラッシュアップされる部分について教えていただけますか?

中西:まず、バトルがもっと気軽にできるようにルールを整備します。具体的には、バトルを行うと“戦力”を消費するのですが、それをたくさん消費することで強い一撃を出せるようになります。現状のルールだと先にプレイしている人にはなかなか勝てないので、バトル回数を減らすことで、その1戦だけは後続の人も対等に戦えるわけです。

――ギルドバトルをする際、新規のユーザーさんも貢献しやすくなりますね。

中西:あとは曜日別のダンジョンを作って、そこでしか手に入らないキャラを用意します。月曜ダンジョンだと月属性のキャラが強くなるとか、そういう仕組みもおもしろそうですよね。

――遊びの幅がどんどん広がっていくわけですね。

中西:アプリゲームは変わり続けることが宿命だと思いますので、今後も積極的に変化を重ねていきたいと思います。

――それでは最後に、読者さんへメッセージをお願いします。

砂賀:本作は基本的には1人プレイもできるんですが、ユーザーさん同士でワイワイ遊ぶのも楽しいと思います。ぜひギルドを作ったり入っていただいて、1人の時とは違った楽しさを味わってほしいですね。

中西:ぜひお気に入りのキャラを見つけて、結婚して、そこでしか得られないおもしろみを見出していただけたらうれしいです。いっぱい子作りしてください!(笑)

『戦場のウエディング

(C)D2C,Inc.

データ

▼『戦場のウエディング』
■メーカー:D2C
■対応機種:iOS/Android
■ジャンル:RPG
■配信日:2014年1月10日
■価格:無料(アイテム課金)

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