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2014年2月5日(水)

『超ヒロイン戦記』をレビュー! 雛見沢村の謎にアリアが挑戦するなどクロスオーバーするストーリーが熱い!!

文:カネキング

 バンダイナムコゲームスから、2月6日に発売されるPS3/PS Vita用シミュレーションRPG『超ヒロイン戦記(スーパーヒロインクロニクル)』。かわいい女の子たちがてんこ盛りの本作を、担当編集のカネキングがレビューします!

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』

 『超ヒロイン戦記』は、最新のアニメタイトルから少し懐かしい旧作まで、10作品のヒロインが入り乱れる“スーパーヒロイン混載シミュレーションRPG”。制作は、PSP用ソフト『クイーンズブレイド スパイラルカオス』&『クイーンズゲイト スパイラルカオス』シリーズを手掛けたチームが担当しています。

 参戦作品や細かいシステムなどは、先日掲載した総まとめ記事をご覧いただくとして、この記事では紹介し切れなかった部分について、プレイの感想を交えながらネタバレになりすぎない範囲でお届けしたいと思います。

■雛見沢村にアリアが潜入! 原作の設定を生かしたストーリーが熱い!

 『超ヒロイン戦記』の最大の見どころは、さまざまなヒロインたちによるクロスオーバーストーリーにあると言えるでしょう。『クイーンズゲイト スパイラルカオス』でも、さまざまな作品に登場した美少女たちが作品の垣根を越えて戦いを繰り広げましたが、今作はもう少し踏み込む形になっています。

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
▲ヒロインたちがさまざまな世界を転々としながら進むため、各ステージのバリエーションはさまざま。作品の枠を越えた熱いストーリーが展開します。

 たとえば、第1話ではオリジナルの主人公2人が、ノイズ・モドキと戦っているところで『戦姫絶唱シンフォギア』の翼と遭遇し、そこへ『IS<インフィニット・ストラトス>』のラウラが援軍を引き連れて敵として現れるといった流れになります。

 ノイズは『戦姫絶唱シンフォギア』で登場する敵キャラクターですし、ラウラも『IS<インフィニット・ストラトス>』の序盤では主人公たちに対立する存在として登場します。このように、きちんと原作の背景を踏まえたうえでストーリーが展開するところは、『クイーンズゲイト スパイラルカオス』よりぐっとパワーアップしていると言えるでしょう。

 ストーリーの中でもおもしろかったのは、『ひぐらしのなく頃に』のステージである雛見沢村。ここでは『緋弾のアリア』の主人公で探偵のアリアが、レナたちが隠している秘密を暴くために調査を開始するという展開になります。両作品の特徴をうまく絡めたステージですね。『ひぐらし』の名ゼリフである「嘘だッ!」もちゃんと出てきますし、そんなレナにアリアがどんな反応を見せるのか。クロスオーバーならではの楽しみがあります。

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
▲原作を踏襲したストーリーが展開するのはうれしい限り。この作品とこの作品をくっつけるのかー! という味付けが秀逸です。

 原作を意識したイベントの他に、細かいパロディが用意されているのも『超ヒロイン戦記』の魅力です。オッサンホイホイなものも多いですが、「私の美技に酔いな!」のようなわかりやすいパロもあるので、少し意識してプレイするといろいろと発見があるはずです。ぜひ探してみてください。

 また、要所では登場キャラクターによるアニメも挿入されます。3分ぐらいの尺があるので、短編アニメとしても楽しめるでしょう。作品を越えて、キャラクターたちが1つの画面に収まっているのは奇跡の映像だと思うので、これは一見の価値アリですよ!

 あと、敵キャラクターについても少しお話しします。『超ヒロイン戦記』の敵キャラクターには、オリジナルのキャラクター以外に、参戦作品のキャラクターの闇の分身のような存在が用意されています。彼女たちが暗躍しつつ、たまに乱入してくるラウラや理子のようなキャラクターが物語を引っ掻きまわしていくという構図ですね。

 ダークキャラクターは、見た目はダークな雰囲気ですが戦闘アニメはオリジナルのキャラクターと同じです。なので、たとえば後半に参戦するキャラクターでも、先にアニメーションだけ確認できるというメリットもあります。

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
▲彼女たちが一体どういう存在なのかは、物語が進むにつれて明らかになるでしょう。

 ストーリーはかなりのボリュームがあるので、長い時間遊べるでしょう。ルート分岐もあるので、すべて回収しようとすると周回プレイが必要になってきます。

■フルボイスのフリートークがすばらしい!

 『超ヒロイン戦記』は、オリジナルの女性キャラクター2人が主人公となり物語を引っ張っていきますが、プレイヤーは男主人公であるクロード(名前変更可)に感情移入する形で、ヒロインたちと仲よくなることができます。

 『クイーンズブレイド スパイラルカオス』からのお約束ですが、このゲームでは基本的に男は非力キャラで、いわゆる回復要員なんです。よほど変なプレイをしない限り、男が前線に立つことはありません。

『超ヒロイン戦記』
▲男主人公のクロード。貴重な回復要員なので、活躍の場がないことはないのですが……。

 戦闘では空気のような主人公(プレイヤー)ですが、彼がいることで実現しているシステムが存在します。それが各話の間のインターミッションで楽しめる“フリートーク”です。これは文字通り、好きなキャラクターとトークを楽しめるシステム。ただし、1インターミッションにつき1キャラクターとしか会話できません。基本的に今作の主人公は特に理由なくモテるという、ハーレムアニメのお約束のような存在なので、フリートークで正解の選択肢を選んでいけば、お目当てのキャラクターとどんどんいい関係になっていきます(笑)。

 おもしろいのは、『戦姫絶唱シンフォギア』のように、原作で男性キャラクターとの恋愛要素がなかった作品ですね。たとえばあの翼さんが、気になる男性の前でどんな反応を取るのか。ぜひゲームでチェックしてみてください。フリートークは、すべて新録のボイス付きで展開するので、ファンも納得のデキですよ!

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
▲フルボイスで進行するフリートークには、ヒロインたちの魅力が満載! 原作では聞けなかったセリフを楽しめるキャラクターもいます。

 フリートークの話題からは外れますが、新規描き下ろしのCGが挿入されるところもファンにはうれしいポイントでしょう。アニメが終了してしばらく経つ作品もあるので、ヒロインたちの新しいイラストを再び拝めるのは、感慨深いものがあります。

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
▲描き下ろしCGはかなりの数が用意されています。全部回収するには、何周かする必要があるので頑張りましょう!

■戦闘シーンは見ごたえバツグン!

 『クイーンズブレイド スパイラルカオス』や『クイーンズゲイト スパイラルカオス』に引き続き、『超ヒロイン戦記』も戦闘シーンはカッコいいアニメでぐりぐりキャラクターが動きます。すべてが他のシミュレーションRPGで言うところの必殺技クラスのクオリティになっているので、ぜひすべての技の戦闘シーンをチェックしてほしいですね。また、一部のキャラクターには、一定条件を満たすことで発動できる超必殺技も搭載されています。ただ、個人的には全キャラに超必殺技があったらもっとうれしかったです。

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
▲原作でも印象的な技の数々が登場。『戦姫絶唱シンフォギア』などはセリフも再現されているので激アツですね。このゲームをやっていると、またアニメを見直したくなります(笑)。

 原作に登場した技はもちろん、シチュエーションなどにもこだわって作り込まれていて、原作を知っている人であれば名シーンが頭の中に蘇るはず。原作で戦うシーンのないキャラクターも、おもしろいアイデアが詰め込まれているので必見です。すーぱーそに子などは、生配信中の視聴者のコメントが敵に当たってダメージを与えるなど、奇想天外な技が用意されていて笑ってしまいました。

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
▲生配信を始めるそに子。突然敵キャラが背景にフレームインしてくるのですが、これがボスキャラだったりするとシュールすぎて笑えます(笑)。

■能力を破壊して連続攻撃を狙うバトルシステムが爽快

 『超ヒロイン戦記』に登場する各キャラクターには、HPの他に“ATK(攻撃力)”、“HIT(命中率)”、“SPD(回避率)”の3つの能力が設定されています。

 各能力には耐久力があり、技を当てることでHPに加えて能力にもダメージを与えられる仕組み。一度耐久力が0になって破壊されると、その能力が大きくダウンします。なお、一度破壊された能力は、そのステージ中は修復できません。

 技ごとにどの能力にダメージを多く与えるかが決まっているので、どこにダメージを与えるのか考えて攻撃していきましょう。能力を破壊することでそれに対応した能力値をダウンさせられますが、それ以外にも追加攻撃が発生します。この追加攻撃によるコンボがとにかく爽快! どの能力にダメージを与えられるかを考えながら、どんどん追加攻撃を発生させ、相手にまったく行動させずに勝利できるテンポのいいバトルシステムが『超ヒロイン戦記』の魅力ですね。

 ちなみに、すべての能力を破壊すると、HPが残っていても“オーバーキル”となり、無条件にKOできます。HPが高い敵と戦う時は、能力破壊を優先するのも手でしょう。

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
▲能力破壊に成功すると、画面が割れるような演出が入ります。

 また、この“オーバーキル”を決めることで、“Wインパクト”という特殊演出を拝むことができます。“Wインパクト”が発動すると、キャラクターが異空間に転移して、追加攻撃を繰り出せるように。追加攻撃を出すたびに、ここでしか見られない描き下ろしイラストを使ったカットインを楽しめるのです! 特別なアイテムも入手できるので、積極的に狙っていくといいでしょう。

『超ヒロイン戦記』 『超ヒロイン戦記』
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▲描き下ろしイラストは、Wインパクトの追加効果に成功すればするほど、どんどん素晴らしいものになっていきます。

■参戦作品を知っているなら絶対楽しい!

 ざっくりと見どころをお話しましたが、参戦作品の中に好きなアニメ作品があるなら、迷わず買っていいタイトルだと思います。シミュレーションRPGとしても、戦闘アニメの早送りやスキップなど基本的な要素はひと通り入っていますし、テンポがいいのでサクサク進められるでしょう。

 ゲームそのものもやり応えのある内容なので、シミュレーションRPGファンにも十分オススメできるものですが、やはり参戦作品を知っていたほうが楽しめるのは間違いありません。ゲームをプレイしていて気になるタイトルがあったら、これを機に各参戦作品に触れてみるのもいいかもしれませんね!

『超ヒロイン戦記』戦うヒロイン超集結!動画・第2弾

※画面は開発中のもの。
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データ

▼『超ヒロイン戦記(スーパーヒロインクロニクル)』(ダウンロード版)
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PS3
■ジャンル:S・RPG
■配信日:2014年2月6日
■価格:8,480円(税込)
▼『超ヒロイン戦記(スーパーヒロインクロニクル)』(ダウンロード版)
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PS Vita
■ジャンル:S・RPG
■配信日:2014年2月6日
■価格:7,480円(税込)

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