2014年2月22日(土)
セガから、本日2月22日に発売されたPS4/PS3用ソフト『龍が如く 維新!』。その発売記念抽選会が、東京都のヨドバシカメラ マルチメディアAkibaにて行われた。
『龍が如く』シリーズは、伝説の極道・桐生一馬を主人公に生々しい人間ドラマを描いてきたアクションアドベンチャーゲーム。その最新作『龍が如く 維新!』では、現代から幕末へ舞台を変え、桐生一馬の内面を持つ“坂本龍馬”が主人公の物語を描いている。桐生の人生になぞらえて親殺しの罪で追われる龍馬が、“斎藤一”と名を偽り、真犯人の手がかりを求めて新選組に潜り込む斬新なストーリー展開もポイントだ。桐生だけでなく、シリーズの人気キャラクターたちも、それぞれ歴史上の人物として作中に登場する。
抽選会はソフトを購入した人を対象に、さまざまなプレゼントが当たるというもの。あわせてサイン会が開催され、『龍が如く』シリーズ総合監督・名越稔洋さんと、横山昌義プロデューサーが登場。集まった多くのファンと交流しつつ、持参されたアイテムやソフトにサインをしていた。
また、簡単なインタビューを行ったので以下に掲載する。なお、コメント中は敬称略。
――ついにソフトの発売日となった率直な感想をお願いします。
▲名越監督(左)と、横山プロデューサー(右)。 |
横山:PS4の発売と重なったこともあり、ゲーム業界が盛り上がっている中で『龍が如く 維新!』というワードを見ると、ローンチに間に合ってよかったという実感があります。
朝からプレイしているのかなと思い、ネットの評判を見ていたのですが、気を使われているのか、いつもよりネタバレしていない感想が多いですね。ゲームを開発している立場としては、中身の反応が気になるので、まだしばらくはチェックしていきたいと思っています。
名越:PS4のカウントダウンイベントにも出させていただき、その盛り上がりの中からついに皆さんが購入できる日が来て、まずはホッとしています。一部量販店ではPS4が売り切れてきたという話も聞きます。PS4の結びつきは話題に多いのですが、PS3版も作っているのでこちらも売れてほしいという気持ちがありますね。
もともとハードメーカーでしたので、ローンチにソフトが出るのにはいろいろな気持ちがあります。過去に任天堂さんのローンチにソフトを提供したことはありますが、ソニーさんのハードにローンチで出すのは初めてなので違う印象を受けました。現状、一番注目されているハードだと思うので、そのハードに一番乗りできたことを誇りに思います。
――これまでに体験会を行われ、今日はすでにサイン会を回られているということですが、ユーザーさんの熱量にはどのような印象をお持ちですか?
名越:ユーザーの方の熱量は毎回同じでありがたいです。本当に寒いので「出ていくのが面倒くさい」と思われてもおかしくないのに、これまで同様の人数に来てもらっているのはうれしいです。
横山:発売日なので、ソフトを買ったら家に引きこもられると思っていたのですが、結構な方が来ているのはうれしいです。「家に帰ってゆっくり温まって楽しんでください」と思う反面、我々も勇気をいただけるのでありがたいです。
▲PS Vita版『龍が如く 維新! 無料アプリ for PlayStation Vita』の画像。 |
――先行でPS Vitaでは『龍が如く 維新! 無料アプリ for PlayStation Vita』が配信されていますが、その反響はいかがですか?
横山:今日も、「PS Vitaアプリを相当やっています!」という声を聞いて、手ごたえをすごく感じています。下準備としてお金や武器をためて、気持ちを高ぶらせてから始められている。PS Vitaを持っている人だけになりますが、いい仕組みを提供できたと思っています。
名越:『龍が如く』にふれてこなかった人にも接触する機会を増やしたいという思いで、大盤振る舞いな内容で出した。多くの人が落とされているようなんですが、何割くらいがソフトを遊ばれるのかはドキドキします。とはいえ触れてもらえれば満足なので、評判がよくて喜んでいます。
――本作『龍が如く 維新!』でもっともチャレンジしたことはなんですか?
横山:『龍が如く 維新!』自体がチャレンジでした。『龍が如く』はこれまでスピンオフを何作もやってきていますが、坂本龍馬が主人公で、幕末が舞台で、『龍が如く』のタイトルを背負って作ることが勇気のいること。そんな中でもゲームシステムとしておもしろいものを提供できた自信はあるので、1年前に下した決断がチャレンジだったと思います。
名越:やはりPS4でローンチにするということです。僕らは1年に1本作るというペースがあります。いつの段階でソニーさんからオファーが来て、いつセガが受けることを決めたのか……そんなに余裕のあるスケジュールだったわけではないんです。ちなみに、開発が始まった時点ではPS4版はなくて、ある日にPS4を入れるという決断をした。その決断が分岐点でした。さらに無料アプリも行ったので、デバックの時間はもっと長かったです。本当にしんどかったので、スタッフをほめたいですね。
――ナンバリングでは出てこられないキャラがいますが、収録時のエピソードで思い出深いことは?
横山:出演者は総じて喜ばれていました。例えば、柏木修は『龍が如く 維新!』では井上源三郎という役になっています。演じられている咲野俊介さんは、周囲の人からも「(以前に)出ていましたね」と言われるけど、もうチャンスがないと思っていたようなんです。今回登場して、さらにシーンが多かったので、テンションは高かったです。
同様に、キャラクターがいなくなったけど再出演された人のテンションはすごく高かった。そういうタイトルになったのは、こちらとしてもうれしかったです。キャストの人とも一緒に作っている感覚はすごくありました。
名越:中村獅童君とは飲みに行ったりして仲がいい。彼は歌舞伎役者ですが、ドラマに出たり舞台をやったり、新しいことをやるのが大好き。ゲームの仕事をするのは楽しかったし、反響もすごくあったため、「あの仕事ってすごかったし、またやりたい」と思っていた、そういう人にオファーを出せてよかったです。
▲完成披露記者会見当日の模様。 |
あとは完成披露記者会見の日に、高橋ジョージさんは「本編では殺されちまったから、スピンオフしか出られないんだよな」って恨みごとのように言っていました。本当に名残惜しくて言ってくれているんですよ。復活させたいという気持ちがこちらにも生まれるので、いい関係なのかなと思います。
――開発を振り返っていかがですか?
横山:年をとると時間が流れるのが早くなると思うんですが、今年の1年は長かったです。1年前に出した『5』が、3~4年前のことと思うくらいに。それは1日1日が濃かったからだと思うんですね。去年の8月18日にタイトル披露をした時のことも、遠い昔のようで、1年前には到底戻りたくないです(笑)。でも、素晴らしく濃い1年を過ごせたと思います。
――では、読者にメッセージをお願いします。
横山:寒いですし、家にこもって思いっきりプレイしてほしいです。我々は家庭用のゲームを作っているので、家でたくさんやってほしい。そう思って作っているし、そういうシステムになっています。外は寒いですが、家の中では熱くプレイしてもらえればと思います。
名越:狙っているわけではないのですが、寒い時期に出るのが多い『龍が如く』。ゲーム内にも寒そうな格好の人がいるし、遊ぶ環境や世の中の状況を考えながら作っているんです。今作の熱さは、現代劇にはない熱さになっていて、最後までやっていただければ「『龍が如く』の魅力が1つ増えた」と感じていただけると思います。そういう新しい魅力を含め、見どころ満載なので、すみからすみまで楽しんでください。
(C)SEGA
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