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2014年2月28日(金)

はなまるうどんと『龍が如く 維新!』のコラボメニュー『龍うどん』インタビュー! 社長がまさかのゲームユーザー!?

文:kbj

 全国のはなまるうどんで2月3日~3月16日に販売中のコラボメニュー『はなまる特製 龍うどん』。この商品を開発したスタッフにインタビューを行った。

『はなまる特製 龍うどん』

  セガとはなまるは、PS4/PS3用ソフト『龍が如く 維新!』と、讃岐うどんチェーン“はなまるうどん”のコラボレーションを実施。『龍が如く 維新!』のゲーム中にはなまるうどんが登場し、食事を行うことで体力を回復できる。また、全国に存在する店舗ではオリジナルメニュー『はなまる特製 龍うどん』を楽しめる取り組みだ。

 お話をうかがったのは、経営企画室 マーケティング 担当部長の田中安人さんと広報・販促担当の西脇有希子さん。コラボレーションが行われるまでの経緯や、コラボメニュー開発の苦労などを話していただいた。『龍が如く』ファンだけでなく、うどん好きの方もぜひチェックしてほしい。

■うどんのおいしさを表す“のどごし”とは!?

――まず最初に、好きなメニューを教えてください。

『はなまる特製 龍うどん』
▲西脇さん(左)と田中さん(右)。

西脇:私は『塩豚おろしぶっかけ』ですね。もともと好きだったんですが、テレビ番組でほめられてから余計好きになりました(笑)。

田中:僕は『かけ』ですね。『ぶっかけ』も好きなんですが、『かけ』の出汁(だし)がいいんですよ。

――ちなみに、お客さんから人気のメニューはなんでしょう?

西脇:1番人気は『かけ』で、次は『温玉ぶっかけ』です。

田中:頼まれる数だと、3番目くらいに天ぷらの『ちくわ磯辺揚げ』や『唐揚げ』がきます。たぶん『かけ』と『ちくわ磯辺揚げ』や『唐揚げ』を頼まれるんだと思います。

――新入社員は高松に研修に行くということですが、現地で驚いたことはありますか?

田中:高松に行って、コロッケをうどんに入れるのを見て驚きました。おそるおそるやってみたところ、マッチしていたのでまた驚きましたね。

 あとは、麺の違いです。僕の出身の京都はふやけているような麺が好まれるんですが、高松で食べたのは、かなり腰のある麺でした。例えば東北も麺にこだわっていて、地域格差があることがわかりました。

――麺のコシにも地域によって差があるんですね。

田中:うどんにたずさわり始めたころは、“のどごし”の意味がわからなかったんですが、高松に行ってその意味がわかりました。「のどごしってなんですか?」と地元の人に聞くと、“飲める麺”と言うんですね。僕はうどんを飲めるようになるまで3年かかったんですが、飲んでみると小麦のいい香りが、のどのあたりでふわっと広がるんですね。その時に「ああ、これがのどごしか!」と。

 ただし、いい麺でないと飲めません。いろいろ食べてわかったのは、名店でも朝や遅い時間ではなくて、ピーク時で麺が食べられている時間が一番おいしいことがわかりました。

――うどんをかなり食べていますが、まだ飲んだことはないですね。

『はなまる特製 龍うどん』

田中:最初は怖いと思うので、短く切った麺で試してみてください。ちなみに常務の前田良博は長いうどんをどんどん飲むので、『かけ』の小だったら3口くらいで食べます。

西脇:私は事前情報を入れずに行きました。店に入ったら突然「なん玉?」と聞かれて、驚きました。メニューがなかったので、次に何を聞かれるかと思っていたら「温かいの? 冷たいの?」と聞かれました。違う店では、冷蔵庫からだしをお客が出す店もあり、こちらにはない文化だと感じました。

田中:そういう意味では、「ネギを取ってきて」と言われるのも独自のやりとりですね。畑からネギを持ってきて切るのには驚きました。“讃岐うどんはレジャー”と形容される文化なので、継承して守っていかないといけないと感じました。

――はなまるうどんの進出にあわせて、2000年代から讃岐うどんが再度ブームになった印象ですが、いかがですか?

田中:ひと昔前の香川では、“讃岐うどん”と言うと男性のみが立ち食いで食すイメージが強く、女性が入れない雰囲気をかもし出しておりました。コンサルタントからは「讃岐うどんに女性やファミリー層は来ないからやめなさい!」と言われ、チェーン化は難しいと言われていたほどです。

 はなまるでは女性や子どもにも気軽に食べられるブランドにしたいと考え、企業ロゴにカワイらしい“はなまる”を打ち出し、オレンジ色をコーポレートカラーとしたことで女性客やファミリー層に“明るい”“親しみやすい” と支持されました。今では女性やお子様を呼んでくれたということで、地元の人から信頼をいただいています。

――認められたわけですね。

田中:讃岐うどんはブームになりましたが、チェーン展開できているのははなまるうどんと丸亀製麺さんしかないのが実状。水と塩と小麦というシンプルな素材でできるんですが、実に難しいんです。一子相伝なので、そんな簡単にレシピや味を引き継げないことも難しい一因ですね。

■無茶振りから生まれた食物繊維麺

――お2人は普段は、どういった仕事をされているのでしょうか?

田中:私は、マーケティング全般なので広報、宣伝を全体しつつ、商品開発も行っています。「無責任にいろいろなところに顔を突っ込め!」と言われているので、マーケティングという軸で、営業、商品開発、経営企画に横串でかかわり、無責任に顔を突っ込んでいます(笑)。

西脇:私は広報と販売促進をメインにやっています。

『はなまる特製 龍うどん』

――食物繊維麺や『コクうまサラダうどん』など、最近はこれまでにない展開を行っている印象ですが、きっかけはなんだったのですか?

田中:2代目社長で、現在は吉野家ホールディングスの社長をやっている河村泰貴は、長期ビジョンを組むのが得意なんです。讃岐うどんを全国展開して、これから生き残ることを考えた時に、今後の大きなトレンドの1つは“健康だろう”と思ったそうです。5年ほど前に、河村が「食べたら食べるだけ健康になれるうどんを作れ」というミッションを出してきたんですね。

――それはかなり難しい要求ですね。

田中:つまりは車のプリウス……走ったら走るだけ地球をきれいにするプリウスが出たので、それくらい崇高なものを作らないとダメだろうと。当時は無茶振りだと思いましたね(苦笑)。

――田中さんはどう感じていましたか?

田中:正直にマーケティング視点では、日本の伝統文化でソウルフードであるうどんと健康は親和性がないと思いました。

 その無茶振りから2年くらい経った時に、素材開発部ができました。例えば、天ぷら粉に米粉を混ぜてカロリーを下げるとか、カロリーゼロの麺を作るとかです。そこの研究で、麺の中に食物繊維を入れるとカロリーをダウンできることがわかったんです。ただ、出てきたうどんがおいしくなかったんです。

――それは……残念ですね。

田中:その時はダメだったのですが、2年くらいしておいしいうどんができたんです。アンケートをとったところ「おいしくて、これだったらいい」となりました。パラレルで別次元で動いていたものが、結果として1つにまとまってよくなった事項です。最初から最終地点があったわけではなく、全員がいろいろな研究を始めて、結果好評をいただきました。

 その後、食物繊維麺をデビューさせる時に『コクうまサラダうどん』を作りました。でも、うどん屋が健康訴求しても伝わりにくいので、プロモーションとして街頭でレタスを丸々1つ配ることをしたんですね。レタス1個というのは、うどんに入っている食物繊維の量なんです。

――これは話題になりましたね。

『はなまる特製 龍うどん』

田中:あと、健康保険証を提示すると『コクうまサラダうどん』を50円割引にするキャンペーンも展開しました。結果、食べていただいた人からは「新しい『コクうまサラダうどん』はおいしい」と話題になり、すごく売れました。大きなトレンドとして健康がありつつ、ちゃんとおいしいうどんを作れたので売れていると思います。

西脇:食物繊維が最初から入っているのは、女性からするとやっぱりうれしいんです。さらに野菜が乗るメニューだったので『コクうまサラダうどん』は喜ばれました。私も個人的によく食べている、大ヒット商品です。

■社長が一喝! まさかの展開にプロジェクトチームが1つに

――今回のコラボレーションについてお聞きします。最初に話を持ちかけられた時、どういう印象でしたか?

田中:私は、もともとこういうコラボを探していました。キャンペーンを展開する場合、「何千万円を出資しませんか?」というケースが多いんですが、効果があるかわからない。正直、もはや古いと思っていました。するとセガ様から「世の中にあるさまざまなコンテンツが著作権フリーでゲーム中に並んだら、おもしろいじゃないですか?」と提案されて、求めていたものとドンピシャでマッチすると思いました。

――社内の反響は?

『はなまる特製 龍うどん』

田中:社長の成瀬哲也に「こういう企画がきた」と報告したところ、実は彼がゲームユーザーだったんですね。

――それは珍しいですね。

田中:ユーザーだったので、「それ、おもしろいやないか!」と二つ返事でした。ところが、会議でコラボの話をしたら、全員が『龍が如く』を知らなくて「なんのこと?」という感じだったんです。

――コラボのお話を聞く時には、よくある流れですね。

田中:すると社長が「どれだけ影響のあるソフトか、知らないのか? 松屋さんが店頭で展開したコラボはすごかった!」と言ったのです。他社様の展開まで熟知していたので、「四の五の言わずに、協力するべきだ!」という流れになりました。

――はなまるうどんさんで、このようなタイアップをしている印象がなかったんですが……。

田中:初めてです! 以前はお金を出すけど、我々にメリットがあるかわからない企画ばかりでしたね。僕は両方がWin-Win(ウィンウィン)にならない企画はあまり好きではないんです。でもこのセガ様の企画は、両方にメリットしかないじゃないですか? 僕らの資産は何かと言うと、全国にある店舗なんです。それを使わせてほしいというセガ様と、ゲームユーザーに店舗に来ていただける我々。本当に素晴らしいと思いました。

 実はセガ様が来られる1週間前に、とあるプロモーターに「この提案ではダメでしょ。もっとフリーミアムのような形はないのか?」と言っていたんですよ(笑)。なので、セガ様からご提案いただいた時に「まさしく待っていました!」と思ったんです。こういうアイデアは、ゲーム会社さんでないと出ない発想なのかもしれないと思いました。

『はなまる特製 龍うどん』

――はなまるうどんさんの店舗がゲーム内に並び、そこで食事をとれる。ゲーム画面をご覧になられた時、どのような印象を受けましたか?

田中:最初はぼんやりしていて、「ゲーム内に看板を出せるのはうれしいな」というくらいでした。やりとりの中で「いつまでに素材をくれたら、ゲームにメニューを出せます」となったので、商品部長にもすぐに話しました。

 すごいとは思ったんですが……商品開発が間に合うのかという不安がまずありました。本来のスケジュールであれば、間に合わないんですよ。ただ、社長が即決していたので、なんとかなりました。

――通常はどれくらいのペースなのでしょうか?

田中:年間6つの新商品が世に出るんですが、毎週試食会を行い、企画段階で100商品あったものが1個になるくらい、しぼります。それを半年かけてやっているんです。

――セガさんが来たのはいつだったんですか?

セガの渡辺祐介さん:5月です。秋くらいまでに写真や価格などコラボメニューの詳細があれば、メニューをゲーム内に反映させられるというスケジュールでした。

田中:通常は100のアイデアを出して、10くらいまで絞ります。そこからテストを3回やるんですよ。数店舗でお客様に食べていただき、好評なら少し店を増やして、好評なら採用される。ただ、そんなことをやっていたら間に合わない。

 そこで、うちの看板メニューの『かけ』に、人気商品のカレーをかけて、パワーをイメージして肉と卵をトッピングしました。試食を行い、「うちの人気商品を入れているので、まずいわけがない」というある程度の了承を商品部長から得ておいて、写真撮影を先に行ってしまったんです。なので、通常の過程をすべて飛ばしてメニューを開発しました。

――通常ではありえないことをやってのけたんですね。

田中:なんでしょう、そういう“ノリ”でした。社長が、全員に「この『龍が如く』を知らないのか!!」と発破(はっぱ)を掛けてくれたので、うまくいったんだと思います。

■上がってきたロゴデザインに鳥肌が!

『はなまる特製 龍うどん』

――採用された『はなまる特製 龍うどん』以外に、どんなアイデアがありましたか?

西脇:牛肉は『龍が如く』でスタミナを印象付けるので入れたいと思い、さらに海老天を入れるというアイデアがありました。昔、牛肉と海老天をトッピングした『シウバうどん』がコラボメニューにあったんですよ。唯一の“一生無料券”をお持ちである格闘家のヴァンダレイ・シウバさんは、肉うどんに海老天を5本入れるという食べ方をされる。それに近いものをやってみようというアイデアでした。

――なぜボツになったのか、教えていただけますか?

西脇:試食で「海老天が多い」という意見が多数あったんです。

田中:シウバさんは食べられるんですが、普通の人には多すぎたんですよ。この『龍うどん』でも食べるのは大変ですからね。

『はなまる特製 龍うどん』

西脇:最終的には、甘みを感じられる牛肉、人気のカレー、皆が好きな温玉と、バラエティに富んだ形で人気メニューをすべて入れたものになりました。

田中:「試食や工程をちゃんとやらないとダメだ」という意見もあったんですが、社長の即決によって、すべてを飛ばしました。ゲーム会社さんの“いいノリ”をくじいてはダメだと思っていたんですよ。

 セガ様からは「いい商品を出したい」という真摯な情熱を端々に感じました。一番ささったのは、京の街に描かれた“はなまるうどん”の看板のクオリティです。うちのポップなロゴがどうなるのか、不安もあったんですがすごくマッチしていた。最終形を商品部が確認した時に「鳥肌が立った」と言っていました。それくらいに社内のモチベーションが上がったエピソードですね。

――確かに、すごく自然であり、もとのよさもある看板ですね。

田中:さらに店頭用の立て看板を作ることになった時、「龍馬にうどんを持たせましょう!」とご提案いただいたんですね。確認やら工程やらでゴタゴタするのを過去に何度も見てきたので「時期的にも難しいのでは?」と思っていたら、ものすごいスピードで立て看板のやりとりが進んでいきました。世の中にちゃんとしたものを出したいというセガ様の熱意を受けて、僕らも嘘なくしっかりやりたいという気持ちが強くなるのを感じました。

――実際に素材でセガさんとはなまるさんでは、どのようなやりとりをしたのでしょうか?

『はなまる特製 龍うどん』

渡辺:まずはロゴをいただき、うちのデザイナーが素材を作ります。かなりポップなロゴなので、それを生かしつつ浮かないようにすることを意識して制作しました。次に街のどこに店を置くかを検討して、その場所にあった店構えを用意しています。

 外観を確認していただいた後に、メニューについて相談しました。弊社からも、幕末にあって違和感がないメニューを提案させていただきました。かけやぶっかけ、温玉やいなりですね。あとは、ゲーム内の表記が文(もん)になるんですが、値段についても相談しました。

西脇:実は価格を改定する時期とこのやりとりがかぶっていたので、新しい価格をお送りさせていただきました。ゲーム内で商品を出すためのリミットを聞いておいて、そこから逆算しつつ商品開発を行いました。なので、写真を先に撮る必要があったんです。

渡辺:ただ、ゲーム内にコラボメニューを出すしかけが実現できたのは、はなまるさんだけでした。他のタイアップ企業さんも検討はされたのですが、難しかったんですよ。するとクリエイターは間に合わせてくれた企業さんだからこそ、おもしろいストーリーを考えようとしました。最初から食べられるのではなく、常連として通った人が食べられる裏メニューにしたのは、そういう経緯です。

田中:“エンターテインメント”を名乗る企業はたくさんあるんですが、セガ様は言われたことがそれ以上で出てきて、さらに楽しんでくださっている。「はなまるマークのポップなロゴなんて幕末に合うわけがない!」とおっしゃられる人もいると思うんですが、ネタを楽しんでいただき、こちらの想像以上のものを出してくる。

 我々が楽しんでいる様子は、お客様にも伝わると思うんです。いい意味で遊んでいるのが、ちゃんわかるコラボになったと思います。だからこそ、おいしいものを作らないとダメだと思いましたし、変な稟議(りんぎ)を飛ばしてよかったと思っています(笑)。

――具材は、牛肉とカレーと温泉玉子。牛肉とカレーを食べていたのか、微妙な時期だと思うのですが……。

田中:牛は当時貴重だったので、薬のような扱いをされていたということです。食用ではなかったみたいですね。

西脇:カレーは明治5年に入ってきたと言われているので、ゲームの時代には実はまだありません。

渡辺:そこで研究熱心な店主が、南蛮渡来の技法を使って開発したというメニューになっています(笑)。

『はなまる特製 龍うどん』 『はなまる特製 龍うどん』

――どんぶりが大きいと思ったのですが、この理由はなぜですか?

西脇:当社では、400円ラインの商品から大どんぶりになります。

田中:『龍うどん』は具も入れると、小でもほぼ1kgになります。小さいどんぶりではこぼれてしまうので、大どんぶりにしたのです。

――食べた時のボリューム感がすごいですよね。

田中:かなりありますね。“はなまるうどん”は小が1玉、中が2玉、大が3玉という高松流なので、女性で中だと少し多いと思います。大で3玉入れた時の重量を量ったのですが、1kgと200gくらいでした。

『はなまる特製 龍うどん』
▲『龍うどん』を試食する名越監督。

――発表会でシリーズ総合監督・名越稔洋さんが『龍うどん』を試食されていました。名越さんにどのような印象を持ちましたか?

田中:さすがのゲームの総合監督だけあって、大変クレバーな方だと思いました。ゲームの世界に入り込むために、世界観を作られているのは素晴らしいと思いました。口数が多くないと言われている監督に「おいしい」と言っていただけたことは素晴らしいことですので、そのお言葉に恥じないようおいしいうどんを作り続けていきます。

西脇:豪快に食べていただく姿を拝見して、一瞬ゲームの主人公と名越監督が重なりました。おいしいと言っていただき、本当にうれしかったです

■牛とカレーと玉子がうどんと融合した一杯を味わってほしい!

――実際にメニューが発売され、どんな反響がありましたか?

『はなまる特製 龍うどん』

田中:弊社は新商品を出した時、100人が来られた際に何個注文されたかを調べるんですよ。一番頼まれる『かけ(小)』は30個出て、『コクうまサラダうどん』も20個出ます。5個出るとヒット商品なんですが、『龍うどん』は2~3個なのでかなりいいですよ。

西脇:販売数は店舗によってバラつきがあって、新宿や渋谷など若い方が多い場所だともう少し多いみたいです。

――お客さんからはどんな声が届いてますか?

西脇:コラボを認識して来ていただいている人が多いようです。「おいしい!」や「よかった」という意見ばかりですが、「想像よりボリュームがあったので、小サイズにしてもよかった」という意見もありました。

田中:現状になりますが、お客様からの意見やネット上での書き込みで、ネガティブなものや否定的なものは見ていません。写真と感想をTwitterやブログに乗せていただいているようです。

『はなまる特製 龍うどん』 『はなまる特製 龍うどん』
▲左が『龍うどん』の小サイズで、右が大サイズ。比べてみると、量の違いがわかるのでは?

――店舗からはどういう意見がありましたか?

西脇:多くの方に来ていただいていると報告がきています。一方で「『龍(りゅう)うどん』という発音が『牛(ぎゅう)うどん』に似ている」というネーミングについての声もありました。

――自分も間違えられたので、コラボうどんと言うようにしています。店内のスタッフの中には『ドラゴンうどん』と言っている人もいました。

西脇:申し訳ないのですが、メニュー表があるのでそちらも活用していただければと思います。

『はなまる特製 龍うどん』

――店頭にある坂本龍馬の立て看板は、実は貴重なものと聞きました。

田中:すごく貴重です。なので、主要なお店にしか置いていないんです。

西脇:70個くらい存在しています。ぜひこちらを見かけたら写真に撮っていただき、つぶやいてください。

田中:先ほども話しましたが、これもセガ様に素晴らしいものにしていただきました。

渡辺:デザイナーが力を入れて制作しました。ゲームはもちろんなんですが、販促物などのデザインにも一切手を抜かないのが『龍が如く』チームのすごいところだと思っています。

西脇:私は、こういうポップを立たせたいと当初から考えていました。ゲームをやった人がこれを見て入ってくれたり、シリーズを知っている人が看板を見たことで来てくれたりしてほしいと思っています。

田中:学生にも親和性のあるはなまるうどん。これまで来られていないゲームユーザーが、コラボで来ていただけたらうれしいですね。報告では、実際にそういう人がいらしているようです。

――ご自身についてお聞きします。普段、ゲームをされますか?

田中:やりますが、そこまでヘビーではないです。途中で詰まるとあきらめて、最後まで遊べないタイプです。『龍が如く』の物語は好きなので、『龍が如く 維新!』を遊ぼうと思っています。

西脇:昔は遊んでいたのですが、最近はやっていませんね。スマホのゲームはたまにプレイしています。試食会では特別に大きなスクリーンで『龍が如く 維新!』をやらせていただいたのですが、ものすごい迫力があって個人的にもやってみたいと思いました。

田中:実は、うちの経営企画の室長が『龍が如く』の大ファンなんですね。呼ばれてもいないのに発表会に来ていて、名越監督にサインをもらっていました(笑)。ファンは結構いるようなんですが、恐れ多かったのか近寄っていかなかったですね。

西脇:この立て看板も本社に1つしかないので、密かに多くの人が狙っていると思いますね(笑)。

『はなまる特製 龍うどん』

――ゲームとのコラボを振り返って、いかがでしたか?

田中:ゲーム画面で鳥肌が立ったと話題にも関係しているんですが、大切に育ててきた商品をいい形で表現していただけました。こういうコラボは初めてですが、本当にいいものになったと思います。

――現在、御社以外にも多くの讃岐うどん店が展開されていますが、他よりも自信があることはなんですか?

西脇:明るい作りになっていて入りやすい店舗の雰囲気と、『コクうまサラダうどん』『ヘルシーかき揚げ』や食物繊維麺による健康感です。どちらも女性にすごくうれしいことだと思います。

田中:うちは麺にこだわっていて、全国の工場から生麺を配送しています。あとは、高松出身の店なので“いりこだし”は外せません。そのまま飲んでいただくと出汁感(だしかん)を楽しめるように作っています。ただ、いりこにこだわりすぎているので、関東の人は少し薄いと感じるかもしれません。

――今後、取り組んでみたいことや挑戦してみたいことがありましたらお聞かせください。

西脇:女性向けのプロジェクト“レディース会”を行っていて、女性の活やくの場をもっと広げていきたいと思っています。我々が頑張っていいものを生み出して、より多くの女性に来ていただきたいですね。

『はなまる特製 龍うどん』

――イメージですが、『冬のあったかメニュー』からもそういう雰囲気を感じました。

西脇:そうですね。あれは同志社女子大学さんに監修していただき開発しました。健康的なイメージを広げていきたいと思っています。

――田中さんは?

田中:はなまるは高松出身の会社なので、そろそろ高松に恩返しをしたいという意識は漠然とあります。高松はルーツなので、大事にしていきたいです。

 目標ではないのですが、はなまるうどんはリーズナブルでおいしいうどんを提供しています。お財布にもやさしくて、毎日食べても飽きないものを心がけているんです。週に1回や2回、食事のサイクルにうどんを入れていただければうれしいですね。

――最後に『龍うどん』について、読者へのメッセージをお願いします。

『はなまる特製 龍うどん』

西脇:男性の目に留まる確率が高いと思うのですが、女性でも楽しめるメニューです。人気の具材がたくさん入っているので、一度でいろいろな味を楽しめて、これだけでお腹いっぱいになってしまうかもしれませんが、ゲームを知るきっかけ、またははなまるうどんに来るきっかけになればうれしいです。

田中:まずはだまされたと思って、食べてください。だまされたと思わせない味になっています。ただボリュームがあるだけではなく、牛とカレーと玉子がうどんと融合していて見た目より味がせん細なんです。3月16日までやっているので、ぜひ試してみてください!

(C)SEGA

データ

▼『龍が如く 維新!』ダウンロード版
■メーカー:セガ
■対応機種:PS4
■ジャンル:A・AVG
■配信日:2014年2月22日
■価格:8,190円(税抜)
※2014年2月22日~6月30日の期間は、PS3版を持っていると1,000円(税込)で購入可能。
▼『龍が如く 維新!』ダウンロード版
■メーカー:セガ
■対応機種:PS3
■ジャンル:A・AVG
■配信日:2014年2月22日
■価格:8,190円(税抜)
▼『龍が如く 維新! 無料アプリ for PlayStation Vita』
■メーカー:セガ
■対応機種:PS Vita(ダウンロード専用)
■ジャンル:ETC
■配信日:2014年2月13日
■価格:無料

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