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2014年3月3日(月)

『ソウル・サクリファイス デルタ』の新作を作りたい!? 開発陣による今後の野望も飛び出した発売直前イベント“ソウル・サクリFES”レポ

文:megane

 SCEは、3月6日に発売するPS Vita用ソフト『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』のイベント“ソウル・サクリFES”を、東京・ニコファーレにて3月1日に開催した。

『ソウル・サクリファイス デルタ』

 イベントでは、数々のステージイベントの他、実機による試遊台や展示コーナーが用意されていた。熱心なファンが多い『ソウル・サクリファイス』シリーズのオフラインイベントということで、遠い地方からも会場へと足を運んだ人がおり、会場内は多くの来場者で埋め尽くされていた。

 ここではイベント中に行われたステージの模様についてお届けする。

『ソウル・サクリファイス デルタ』 『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲会場内には本作の試遊台も設置されており、来場者が列を作って順番待ちをしていた。
『ソウル・サクリファイス デルタ』
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『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲本作の美麗な数々のイラストが展示されていたアートギャラリー。
『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲魔物・赤ずきんの立体像が来場者をお出迎え。
『ソウル・サクリファイス デルタ』 『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲ニコファーレの360度モニターを使用した派手な演出でイベントがスタート。MCを務めるのは本作の広報を務めるSCE北尾さんと松嶋初音さん。
『ソウル・サクリファイス デルタ』 『ソウル・サクリファイス デルタ』
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▲まずは本作に関する概要の説明が行われた。
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▲本作を象徴するキャラクターに扮したコンパニオンさん。ニミュエ(左)、エレイン(中)、レッドフード(右)。無愛想で、というのは主催側からの要望のようだ(笑)。
『ソウル・サクリファイス デルタ』 『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲予約特典で付属する特典を見て、興奮を隠せない松島さん。
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▲岸田メルさんが描くイラストもお披露目。

■王様は露出狂!? 裸の王様と戦うエキシビジョンマッチ

 ステージイベントでは、開発陣とゲストによるエキシビジョンマッチが3回行われたが、まずは最初のエキシビジョンマッチについてお届けする。本作のディレクターを務めたComceptの下川輝宏さん、マーベラスAQLの平田靖典さん、ゲストのガッチマンさん、ドグマ風見さんの4人と、裸の王様との戦いが披露された。

『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲左から下川さん、平田さん、ガッチマンさん、ドグマ風見さん。
『ソウル・サクリファイス デルタ』 『ソウル・サクリファイス デルタ』
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『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲珍しく(?)活躍を見せたと言われていたドグマ風見さん。

■開発陣に聞く本作の見どころとは

 続いて、本作の開発に携わった5人の開発者をむかえたトークセッションが行われた。登場したのはSCEからプロデューサーの本村健太郎さん、アソシエイトプロデューサーの鳥山晃之さん、マーベラスAQLからディベロップメントマネージャーの岡村光さん、そしてエキシビジョンマッチにも参加していた下川輝宏さんと平田靖典さん。

『ソウル・サクリファイス デルタ』

 トークセッションにて本村さんは公開中のローンチPVについて言及。動画内では600種類の魔法があると説明されているが、実は900種類以上にのぼると語った。鳥山さんは『ソウル・サクリファイス』のコンセプトである“共闘”について、今作では1からの見直しが図られており、特にシステムに注目してほしいとコメントした。

 本作の世界観などほぼすべてに携わっているディレクターの下川さんは「基本的に全部」と言いながら、物語の根幹となっている魔術書“リブロム”がポイントと語った。本作には数々の伏線が物語内に含まれており、本編では語られていないようなことも文献として収録されているとのこと。

 岡村さんはNPCの数を見どころとして挙げた。NPCが前作よりも増えている他、それぞれ強くなっているとのこと。マーベラスAQLでのディレクターとして今作に関わった平田さんは、バトルについて説明。本作はハイスピードに展開されていくバトルが特徴の1つだが、今作ではさらに魔法連携などで共闘が楽しめるようになっているという。

 各人による見どころが語られた後は、会場からの質問に答える形でトークセッションが進められた。本作の設定や内容にグイグイと切り込む質問が多く、ファンの集いであることが再確認された。

 前作で好評だった無料DLCについては本作も同様に行っていくとのこと。また、コラボDLCについても詳細はもちろん明かされなかったものの、「ご期待ください」と伝えられた。また、会場からあがった「次回作について」という質問についても、何も答えられないとしながらも「ご期待ください」と述べた。

■魔法使いチームvs奴隷チームの戦いが勃発!

 エキシビジョンマッチ Vol.2では、魔法使いの衣装に身を包んだ魔法使いチームと、結さん率いる奴隷チームとの対決が行われた。魔法使いチームには下川さんと代わって松島さんが参戦。奴隷チームは、本作のニコニコ生放送で活躍してきた結さん、ニコ生実況主のまっくすさん、ぬどんさん、鎌首さんの4人。

『ソウル・サクリファイス デルタ』 『ソウル・サクリファイス デルタ』
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 ドSの女王様とドMの貴族という2人が魔物に変化した“ウサギとカメ”と戦うこのエキシビジョンマッチでは、奴隷チームが先にスタートさせるというクレバーな戦法を見せたものの、タッチの差で魔法使いチームが勝利。負けてしまった結さんが言葉に詰まるほど本気で悔しがるという、本作に対する愛情を見せた戦いとなった。

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▲接戦の末、魔法使いチームが勝利!

■コンセプター稲船敬二さんが登場

 続いて、『ソウル・サクリファイス』シリーズのコンセプターを務める稲船敬二が登壇し、本作に対する思いや仕事観などについて語った。

『ソウル・サクリファイス デルタ』

 稲船さんは前作『ソウル・サクリファイス』の発表時に「これまで遊んだゲームで一番おもしろいと言わせたい」と語っていたが、本作でもその域にはまだ達してはいないとコメント。前作の発売から今作の発売まで約1年と、短期間で制作されたタイトルながら、DLCに対する評判、体験版に対する評判などユーザーからの声を聞いて改良していくのが大事であると語った。

 また、稲船さんが所属していたカプコンの『モンスターハンター』シリーズを例に出し、「大ヒットに至るまでに6作かかっている。『ソウル・サクリファイス』はまだ2作しか出せていないのでまだまだ」とコメントした。

 稲船さんは開発体制についてもコメント。今作のディレクターを務める下川さんは、前作で初めてディレクターを務めた人物。今作で同様の立場にあたるのはマーベラスAQLの平田さんで、平田さんも今作が初めてのディレクター作品であるという。これについて、稲船さんは、「今は若い力をなかなか表に出せていない」として、「彼らにチャンスを与えることでクリエイターとして育てたかった」と語った。

『ソウル・サクリファイス デルタ』

 また、『ソウル・サクリファイス』シリーズとしての今作の立ち位置は「次回作に繋げるための道を作る第1歩」とコメント。稲船さんも下川さんも、この先の展開を考えた作品作りを行っており、その道にあたるのが今作とのこと。しかし、『ソウル・サクリファイス』のパブリッシャーはSCEであるため、SCE側から声がかからなければそもそも次を作ることができない。これについて本村さんは「やりましょう」と前向きなコメントを残した。

■『ソウル・サクリファイス』知識王決定戦はまさかの展開

『ソウル・サクリファイス デルタ』

 会場に訪れたユーザーにクイズを出題し、その結果による上位5名で行われた知識王決定戦。この5人に結さんも乱入し、6人による決勝戦が行われた。会場に来たユーザーの中でもさらに知識の深い5人だけあって正解が連発。しかし後半で1人、また1人と脱落していき、ラストバトルはミツヤスさんと結さんという戦いに。

『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲レッドフードさんから配られるりんごがポイントの代わりとなる。
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■8チーム32人で争われた来場者タイムアタックバトル

 イベントの開催と平行して進められた8チーム計32人によるタイムアタック大会。予選を勝ち残ったAチームとEチームによる決勝戦が行われた。

『ソウル・サクリファイス デルタ』 『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲Aチームの4人▲Eチームの4人

 決勝戦での相手はシンデレラ。その場でランダムに組み合わされた4人組ながら、予選を勝ち抜いてきただけあって、さすがの動きを両チームとも見せる。戦いの終盤、メンバー2人が瀕死になってしまったEチームが、2人とも生贄に捧げて禁術“エクスカリバー“を発動。そのままシンデレラへと突撃すると勝負が決まり、劇的な展開でEチームが優勝となった。

『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲2チームがタイムアタックとして戦うのは魔物・シンデレラ。
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▲禁断魔法をうまく活用したEチームが優勝!
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▲稲船さんによるマントの贈呈が行われた。

■開発最強メンバーで前作のラスボス“ドラゴン”に挑む

 最後に行われたエキシビジョンマッチは、開発メンバーの中から選りすぐりの最強チームによるドラゴンとの対決。ドラゴンは前作でのラスボスにあたる存在なのだが、今作ではそれがマルチプレイ用に調整されて登場するという。ただし、いつでも戦えるわけではなく、ランダムで登場するとのこと。

『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲前作のラスボス、ドラゴン。
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▲左から平田さん、マーベラスAQL鈴木一徹さん、ワダナツキさん、開発陣で一番上手いと評判の川嶋 聖さん。
『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲供物の少なさで苦戦していたものの、中盤から川嶋さんがサポートに周り、見事にドラゴンを退治!

 内容盛りだくさんで約6時間にわたって行われた“ソウルサクリFES”も、ドラゴンとの戦いが終わり、終了をむかえた。最後には発売日前日となる3月5日に『ソウル・サクリファイス デルタ』のニコニコ生放送が行われることも発表された。このニコ生はもともと行う予定はなかったようだが、本イベント直前に急遽決まったという。詳細については、後日発表される。

『ソウル・サクリファイス デルタ』 『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲来場者プレゼントとなっていた“奴隷の法衣”は、後日DLCとして配信されることが決定。▲3月5日にはニコニコ生放送が配信される。
『ソウル・サクリファイス デルタ』
▲会場の全員でデルタマークを作って、歓声の中でイベントは終了した。

(C)Sony Computer Entertainment Inc.

データ

▼『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』(ダウンロード版)
■メーカー:SCE
■対応機種:PS Vita
■ジャンル:ACT
■配信日:2014年3月6日
■価格:3,900円(税込)

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