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2014年3月28日(金)

『サモンズボード』開発者インタビューで今後の方針やプレイのコツなどを質問! モンスターの先行公開情報も掲載

文:滑川けいと

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントから配信されているスマートフォン用アプリ『サモンズボード』、皆さん、プレイしていますか!? こんにちは、ある時はサモンボーダー、ある時はライターの滑川けいとです。

『サモンズボード』

 『サモンズボード』は、プレイヤーがサモンズボーダー(召喚士)となり、4×4の盤面に配置したモンスターを動かして敵を倒していくボードゲームです。バトルはターン制となっており、1ターンに1体のモンスターを動かしながら敵の撃破を目指します。そのターンにどのモンスターを動かして、どう効率よく敵を倒していくのかといったような、本格的な戦略バトルが楽しめるタイトルなのです。

『サモンズボード』 『サモンズボード』
▲各モンスターは、矢印で表示されている方向に移動、攻撃ができます。各種モンスターで自由に編成を組み、最強のサモンズボーダーを目指しましょう!

 さて、配信から約2カ月が経過しようとしている本作ですが、このたび、開発者インタビューを行うことになりました。開発秘話から今後の指針まで、気になることをたっぷり聞いてきましたよ。すでにプレイしている人はより本作がおもしろく、まだ未プレイの人は本作を触ってみたくなる内容になっておりますので、ぜひご覧になってください!

『サモンズボード』
▲今回インタビューを行ったのは、『サモンズボード』のプロデューサー・荻原智さん。お気に入りのモンスターは、“ルーメン”と“コカトリス”なのだとか。
『サモンズボード』
▲聖天女神ルーメン
『サモンズボード』 『サモンズボード』 『サモンズボード』
▲獄炎獣コカトリアス▲緑鈎獣コカトリオス▲激流獣コカトリエス

■スマートフォンゲームにおける、新たな試み

――『サモンズボード』を作るに至ったきっかけは?

 今のゲームユーザーさんにとって、スマートフォンが初めてのゲーム機になるケースというのが増えてきていると思うんです。そして、スマートフォンゲームのジャンルは、パズルRPGやカードRPGというものが圧倒的に多い。そこで、他にもこんなジャンルのゲームがあるんだというのをユーザーさんに届けられればと思ったのがきっかけとなり、ボードゲームRPGの『サモンズボード』が生まれました。

――ボードゲームというジャンルのゲームを作るにあたって、こだわられた部分や苦労された部分を教えてください。

 本作は盤面上で戦うのですが、この盤面上にどうゲーム性を落とし込むのかというのが一番のこだわりでもあり、苦労した点ですね。盤面も最初から4×4と決まっていたわけではなく、6×6や5×5といった広い盤面などの候補の中から、どのサイズの盤面で戦うのが一番いいのかを絞りました。

 さらにモンスターの移動方向や、1ターンにどれだけのモンスターを動かせるようにするのかという部分にも悩みましたね。かなりの試行錯誤の末、現在の4×4、1ターンに1体のモンスターを移動させるというのが決まりました。作っていて難しいのが“誰にとってちょうどいいのか”というものです。ゲーム性や思考性を保ちつつ、なるべく多くの人に触れていただくことを重視し、考え抜いたうえで今の盤面とルールに決めました。

『サモンズボード』
▲ただ単に将棋的なものを4×4に落とし込んだのではなく、モンスターを1体動かしたあと、盤面上で攻撃できるモンスターは全員攻撃を行うという、他にはないシステムを取り入れたという荻原さん。1ターンに1体のモンスターしか動かせないというターン制バトルではありつつも、ダイナミックに盤面上が動くように気をつけて作ったのだそう。

――ゲーム性もですが、モンスターのデザインも非常に凝っていますよね!

 そうですね。かなり気合いを入れて作っています。モンスターの詳細画面にバトル時のデフォルメアイコンがあるんですが、あれを触るとスキルアニメーションの動きをするんですよ。スキルのないモンスターにもアニメーションがあって、何かに役立つとかではないんですけど、一部のユーザーさんが気付いてくれて「犬(ガルム)がかわいい」って言っていただけたりするとうれしいですよね。細部にまでこだわって作っているので、そういうところも含めてお楽しみいただきたいです。

――アプリ配信後の反響はいかがですか?

 非常に多くのユーザーさんに楽しんでもらえている状況です。前回、初めてランキングバトル(ランバト)を開催したのですが、参加率だけで申しますと実にプレイしてくれている半分以上のユーザーさんが参加してくれました。中には職業がサモンズボーダーなんじゃないかというくらいガッツリプレイしてくれているユーザーさんもおられて、そういうユーザーさんを見ると本当に本作を作ってよかったと実感します。

 楽しいと言ってくださったユーザーさんも多いのですが、特にランクが高いユーザーさんがうまくポイントを稼げないという状況が発生することもありました。一生懸命遊んでくれているユーザーさんでも、ランクが高いと損をしてしまう状況が生まれてしまったというのは真摯に受け止めています。ユーザーさんもモチベーションを高く遊んでくださっているので、このようなことが起こらないようにしっかりと内容に反映し、今月末に新しいランキングバトルという形でお楽しみいただけたらというように考えていますので、ぜひ楽しみにしていてください!

――たくさんのユーザーがプレイしている本作ですが、現在人気のモンスターは?

 特に人気があるのは、光属性のキマイラと闇属性のナイトメアですね。攻撃力が高いので、好まれるユーザーさんが多いのかなという印象です。それに牽引される形で、先日のイベントで出た“ルーメン”と“ノクス”という光と闇の女神シリーズの人気が高いです。女の子というのもあると思いますが(笑)。

『サモンズボード』 『サモンズボード』
▲激昂獣ヘルキマイラ▲ナイトメアカオス
『サモンズボード』 『サモンズボード』
▲聖天女神ルーメン▲堕天女神ノクス

■開発者の語る、初心者プレイヤー脱却術!

――初めて本作のゲーム性に触れるプレイヤーの方もいると思うのですが、本作をスムーズにプレイしていく上でのポイントを教えてください!

 ポイントはいくつかあります。1点目は、逆L字型になっている“モンスターの初期配置”です。例えば編成で逆L字型の角の部分に配置したモンスターの移動範囲が十字方向1マスずつだけだと、バトル1手目で動かすことができなくなってしまうんですよ。ですので、あそこには2重矢印のあるラインで移動できるモンスターや斜めを持っているモンスターを配置するようにしてください。敵を誘い込んでコンボを狙いやすいですし、いざとなったら前にでることもできるので、 グッとプレイがしやすくなるんです。また、初期配置の上2マスには、前方向に矢印をもっているモンスターを配置するとコンボを組みやすいですね。

 それに慣れてきたらテクニカルなモンスターも使ってみてください。現状でいうなら“コカトリス”が挙げられますね。コカトリスは前1方向、後ろ3方向、上下という将棋で言うと金の逆の動きができるんです。本作では前方から敵が進んでくるため、コカトリスの動きだとどうしても使いづらい印象はあるのですが、一番下の列にコカトリスを配置して、最初に一気に敵の陣地に移動させることで、上のモンスターと挟み撃ちしやすくしやすくなるんです。ですので、しっかり初期配置を考えていただくといいなと思います。

 もう1点は、ズバリ“コンボを組む”こと。基本的には、1ターンでモンスターが矢印方向全部に攻撃できるので、バラバラに攻撃したくなるんですよ。つまり、複数の敵のHPを少しずつ減らしていくというプレイになりがちなんですが、実際はコンボを使って1体ずつモンスターを倒していくほうが圧倒的に有利なんです。そうすると敵のターンで受けるコンボ数も減りますし、移動量とかモンスター数も減ってくる。本作は、各モンスターが個別にHPと攻撃力をもっていて、個別にやられてしまうので、できるだけ敵に囲まれないような状況を作るために、とにかくコンボを狙って各個撃破するということをまず心がけていただけるだけで、だいぶ進みやすくなるはずです。

『サモンズボード』 『サモンズボード』
▲身振り手振りで私にモンスターの動かし方を指南してくれる荻原さん。

 あと、ボス戦ですね。実はボスモンスターって、一定以上のコンボ数で攻撃したら怒って構えを変えてくる、という風に作ってあるんです。なので、実はあえてあまりコンボ数を増やさずに攻撃したほうが、うまく倒せる場合もあるんですよ。あとは使ってくるスキルの変化に注目してもらいたいです。構えによって攻撃方向と使用スキルは決まっているので、この構えになったら、特定の場所から逃げておいたほうがいいというのが実はあるんですよ。モンスターを育成してすごく強くして、パワープレイするというのもいいですし、何度も戦うことでボスモンスターの特徴を把握することで戦いやすくもなりますよ。

――モンスターの育成についてお聞きしたいのですが、育成していると何か属性が付くことがありますよね?

 あれはこっそり入れているのですが、気付かれましたか(笑)。本作では、進化に必要な素材はゲーム内ですべて確認できるようにしているのですが、完全に全部わかってしまうとゲーム的におもしろくないと思うんです。「なにこれ?」みたいな余地を残したいということもあり、こそっと入れた要素ですね。

 この要素は、“副”属性というイメージを持っていただけるとわかりやすいです。例えると……私、コーヒーが好きなんですけど、コーヒーばかり飲んでいたらカフェインに耐性が付く気がするじゃないですか。そのような感じで、育成時に火属性のモンスターばかりを素材にしていると、火属性が副属性として付くというシステムになります。火に火が付く場合は、木により強くなるんですけど、水により弱くなります。火に木が付く場合は、火に対して少し弱くなりますが、もともと火の弱点になっている水に対して少し強くなるんです。そういった耐性をフォローできるようなものを入れようと思い、取り入れました。長所を伸ばすか、短所を補うか、自分なりのモンスターを作ってもらいたいですね。

――結構革新的なシステムですよね。では、ギルドについてはどうでしょう。ギルドでは、BPをふることでHPと攻撃力とクリティカルにボーナスを付けられますが、優先的に上げておけばいい項目はありますでしょうか。

 最終的には全部の項目を上げてください! ただ、開発チームの中でもさまざまな意見がありますね。個人的な意見で言わせていただくと、HPでしょうか。「HPは裏切らない」というのが持論でして(笑)。HPが高いと純粋にモンスターがやられにくくなりますよね。やられにくくなるということは、その分余計に攻撃できるじゃないですか。HPは裏切らないと思います。

■今後の展開に迫る! 電撃独占、先行公開のモンスターの姿も!?

――今後のアップデートなどの方針をお聴かせください。

 短期で見ると、現在も行っているイベントダンジョンを毎週欠かさず実施していきたいですね。先ほどランバトの話をしましたが、次回開催するランバトは、もっとプレイしやすい環境にする予定です。マッチングの見直しだったり、あまり長時間プレイできないユーザーさんのために1回に1枚のチケットを消費するのではなく、複数のチケットを一気に消費できるようにしたりなど、前回の改善点を反映させていきます。さらに新しい試みも考えているので、実装されれば前回以上に楽しんでいただけると思います。

 あとは、新モンスターの追加ですね。直近で、聖獣シリーズというモンスターを新たに追加しようかと思っています。3月末に実装予定でして、結構強いんですよ。ぜひ注目してほしいのが、バトル時のデフォルメアイコンです。新モンスターになるたびにイラストも段々豪華になっていっているのですが、これらも例に漏れずすごくいいアイコンに仕上がっています。バトル中にもよく動いて、周囲がピカピカ光ったりと、かなり小技が効いていますよ。

(進化前)朱雀→(進化後)炎帝・朱雀

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(進化前)玄武→(進化後)玄帝・玄武

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(進化前)青龍→(進化後)蒼帝・青龍

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(進化前)白虎→(進化後)白帝・白虎

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(進化前)麒麟→(進化後)黄麟・麒麟

『サモンズボード』 『サモンズボード』

 その他イベントの種類として、いわゆる降臨ダンジョンがあります。すでに1回目が開催されましたが、1日限定といったすごくショートスパンのダンジョンです。降臨では過去最高クラスの強さを持ったモンスターが登場しますので、ユーザーさんにはしっかり腕を磨いてチャレンジしていただきたいですね。

(進化前)闇の伝承ベルナデッタ→(進化後)漆黒竜ベルナデッタ

『サモンズボード』 『サモンズボード』
▲なんと、電撃オンライン独占で今後実装予定の超難関ダンジョンに出現するモンスターを先行公開!

 中期的なところでいうと、いわゆるGvM(ギルド対モンスター)のような機能を考えています。ギルドメンバーの協力によってダンジョンなどを攻略できて、それによってギルドメンバーみんなにイイコトがある、という感じです。もう1つは条件付きのダンジョン(テクニカルダンジョン)を考えています。例えばターン制限や属性制限、☆4以下のモンスターで組んだチームでないと挑戦できないといった条件のあるダンジョンですね。

 長期的に考えると、やはりリアルタイムでの対戦をやりたいですね。他には、将棋のような“成る”機能があって、盤面上で特定の条件を満たすとそのバトルでのみ進化するみたいなものも考えています。あとは、そもそも4×4じゃない盤面でしょうか。広めな盤面やひし形みたいな盤面など、ボードゲームとしての遊び方の拡充をしていきたいですね。

『サモンズボード』
▲「盤面が広くなれば、桂馬のようなトリッキーな移動方向を持つモンスターも登場するかもしれないですね」とのこと。
『サモンズボード』 『サモンズボード』
▲「ユーザーさんの意見をなるべく早く反映したい」と話す荻原さん。「初期配置モンスターの位置を自由に変えられるようにします」と語っていただいていたのですが、なんとインタビューから数日後には見事ゲーム内に実装されていました。この機能は私も前々から欲しいと思っていたので、うれしいですね!

――それでは最後に、ユーザーへメッセージをお願いします!

 いただけるいろいろな意見をなるべく早く吸収して反映していこうと思っています。どんどんおもしろい方向にアップデートしていくので、ぜひ継続して遊んでいただきたいと思っています。また、これから本作をプレイしていただくユーザーさんは、ひょっとしたら触ったことのないゲーム性かもしれません。でも、触ってみると操作やルールはシンプルで理解しやすいと思いますので、ぜひこの体験を一度味わってみてください。よりよいゲームになるよう頑張っていきますので、よろしくお願いします!

――新ダンジョンや新モンスターなど、今後のアップデートが非常に楽しみです。ありがとうございました!


 なお、インタビュー後に荻原プロデューサーからコメントが寄せられたので、以下に掲載する。

 3月13日に実施したアップデートメンテナンス時の不具合修正に伴い、たび重なるメンテナンス延長のため、長期間に渡りゲームをプレイすることができない状況となり、ユーザーの皆様にはご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした。今後はこのようなことがないよう、今まで以上に気を引き締めて開発、運営を行って参りますので、今後とも『サモンズボード』をよろしくお願いいたします。

(C)GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

データ

▼『サモンズボード』
■メーカー:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
■対応機種:iOS/Android
■ジャンル:ボードゲームRPG
■配信日:iOS 2014年2月17日/Android 2014年2月10日
■価格:無料(アイテム課金)

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