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2014年3月21日(金)

『World of Tanks』でこんな車両編成はイヤだ!? “小隊”のメリットとデメリットを実例でレクチャー【めざせ! 戦車道免許皆伝 第24回】

文:田中尚道

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■どのような車両で小隊を組むべきか?

 最大3名まで参加できる小隊。どのような車両の組み合わせがいいのかと考えた時、「こう組めば完璧」という方法論が確立されているわけではありません。とはいえ、あまり好ましくないチーム編成もあるわけで、これは明確です。同じカテゴリーの車両で編成した場合には……。

●すべて軽戦車

 すべてが軽戦車だった場合、決定的に攻撃力が不足します。足の速さと偵察能力が突出するのですが、敵車両の撃破が目的の『WoT』においては、軽戦車だけで連携するシチュエーションがあまりないのです。また軽戦車だけで固まっていても、チーム全体の視界が狭まるだけなので、勝利に貢献できません。軽戦車の特性を殺すことになりかねないので、注意しておきましょう。

『World of Tanks』
▲味方に気を取られている敵の後ろに回り込んだものの、非力な砲では背面装甲も貫通できず……。

●すべて自走砲

 すべてが自走砲の場合でも、積極的に連携することは至難の業。敵の重戦車に対して、3両の自走砲が一斉に攻撃を加えるのはなかなか豪快ですが、そもそも1試合中に3両が同じ目標を狙えるシチュエーションがどれだけあるかという話になります。敵と味方は同数からスタートして戦っているので、3両による小隊ならば、3両の敵を破壊しないと収支がプラスになりません。また、ごく近い場所で自走砲が3両固まっていると、見つかった時に一網打尽にされる可能性があります。自走砲は装填も速度も極端に遅いので、この状況を挽回するのは困難です。

『World of Tanks』
▲見つかってしまうと一網打尽の憂き目に。

●すべて駆逐戦車

 自走砲の場合ほどではありませんが、固定砲である駆逐戦車は強力な攻撃を叩き込める反面、死角ができてしまうデメリットがあります。2台の駆逐戦車がお尻を合わせて死角をなくしたらどうかと言えば、そもそも連携して強火力を叩き込むというコンセプトが台なしに。

 ただ、駆逐戦車は正面装甲が厚いことが多く、1両がラミング(衝突)で敵の足を止め、後衛の駆逐戦車が側面から攻撃を仕掛けるという連携も不可能ではありません。重戦車よりも足が速く、中戦車より装甲が厚い駆逐戦車ならではの戦術と言えますが、側面および背面を他の車両に狙われると、足が止まっているのでほぼ確実に昇天します。

 また、駆逐戦車の砲は口径が大きいので、精密に狙わないと、足止めのために敵の隣にいる味方に当たってしまうかもしれません。当然、榴弾を叩き込むなどもってのほか。

 この他にも、味方主力のやや後方に位置し、前衛の発見した車両に攻撃を叩きこめば大いに貢献できますが、よほど開けた場所でないと、3両の火力を同時に叩き込むシチュエーションを作るのは難しいです。どのマップで戦うかは、事前にわかりませんから。

『World of Tanks』
▲射界が狭いため、どうしても近い場所に固まりがちなのが難点なのです。

 これらは悪い組み合わせの例となっていますが、こういった状況を念頭に置き「まぁ、ましなんじゃない?」という組み合わせが、以下のもの。

●すべて重戦車

 足が遅いのと車体が大きいのが難点ですが、旋回砲塔もあり攻撃も強力と、複数の重戦車で連携が決まった時には爽快感すら覚えます。とはいえ目が悪い(視界が狭く遠くまで見えない)ので、先行して進むと敵から先に殴られることが多く、隘路にはまり込むと逃げ場がなくなって各個撃破されてしまいます。逃げようと思っても、味方の車両が邪魔で回避できないのです。気分は今川義元。戦記物のダメ司令官の気分を満喫できます。

『World of Tanks』
▲開けた場所なら、重戦車小隊の圧倒的な存在感を、装甲と火力で見せつけることが可能です。

●すべて中戦車

 悪くないけど良くもない組み合わせ。足はそこそこ速いものの、決定打に欠ける器用貧乏の編成です。特に重戦車相手だと、火力不足に絶望します。当てても当てても弾かれ、相手からの一撃で大破とか、やってられん!

『World of Tanks』
▲キレイに並んだ味方のスクラップ。向こうに見える敵重戦車の被ダメージのなさが憎い!

 と、まぁそんなわけでして、なるべく小隊内の車種を変えた方がフレキシブルな対応が可能になります。マップをあらかじめ選択できないので、不利なシチュエーションが生まれるような死角のある編成はなるべく避けましょう。

●オススメ! 軽戦車+駆逐戦車+重戦車

 視界をさえぎるオブジェクトが多いマップなら、先行して茂みに隠れた軽戦車が敵をスポットし、後衛の重戦車と駆逐戦車がこれを攻撃します。この時、軽戦車は攻撃して履帯を切ってもいいですし、敵戦車が近づいてこないなら隠れ続けてスポットし続けても構いません。火力が高いものの視界が狭い重戦車や駆逐戦車の弱点を、軽戦車が補う布陣です。

『World of Tanks』 『World of Tanks』
▲リストの左下がわれわれの小隊。軽戦車が混ざっていたために、Tier IV戦車でより上位のTier VIIIの戦場へ紛れ込んでしまうことに……。▲このあと、正面にいる【T32】に一撃で屠られました……。

●オススメ! 中戦車+重戦車×2または駆逐戦車

 先行する重戦車が敵の攻撃を引きつけている間に、中戦車が敵の後ろや側面に回り込んで攻撃する編成です。また中戦車の攻撃力なら、重戦車の履帯を切るのも軽戦車よりたやすいので、確実な足止めが期待できます。軽戦車を入れないことで、上位Tierとのマッチングの可能性も減りますよ!

『World of Tanks』
▲重戦車が目の前にいたら、そちらへ注意が行ってしまうのが普通。その隙を突けば、容易に敵の背後へ回り込めます。

●オススメ! 軽戦車+中戦車+重戦車または駆逐戦車

 軽戦車はスポット用と割り切り、【双眼鏡】【被膜】【カモフラージュネット】を装備して潜伏します。軽戦車がスポットした敵戦車の履帯を中戦車が切り、中戦車が足を使って攻撃を振り切っている間に、重戦車あるいは駆逐戦車で攻撃する布陣です。

『World of Tanks』
▲中戦車が先に攻撃し、敵の重戦車の攻撃をひきつけます。足が速いので、相手の攻撃をかわすのもお手の物。この隙に、小隊の駆逐戦車が攻撃できるチャンスを作ります。

●オススメ! 軽戦車+中戦車+自走砲

 軽戦車がスポットし、中戦車で対処できる敵戦車は前線にて対応。撃破できない場合は、自走砲に攻撃を頼むフォーメーションです。マップによっては自走砲が攻撃しにくい場合もあり、軽戦車と中戦車に負担がかかるので、生存率が低いのが少々難点。また、軽戦車を破壊されると自走砲の活躍の機会が一気に減るので、注意が必要です。

『World of Tanks』 『World of Tanks』
▲小隊の軽戦車がスポットしてくれたので、前線の敵の位置が一目瞭然。▲ところが、敵をスポットしていた軽戦車が大破してしまうとこの通り。敵がまったく見えません。

 注意点としては、強火力の戦車はなるべく一直線に並ばないようにしてください。左右に広がって、敵戦車の砲を複数のポイントに向けて旋回させることができれば、敵の攻撃機会が減ります(砲塔の旋回時間+レティクルの収束時間が増すため)。

 敵が駆逐戦車なら、2カ所あるいは3カ所からの攻撃で、こちらの1両または2両の安全が確保されます。ただし、必ずしも開けた場所で戦闘できるわけではないので、固まらざるを得ない状況もあると思います。

 また、重戦車と駆逐戦車が同じ小隊にいるなら、重戦車から駆逐戦車という順番での攻撃が望ましいです。これは、重戦車のほうが射撃後に障害物の陰へ隠れやすいから。まぁ攻撃のタイミングまで指示するのはかなり難しいので、可能であればというところです。なお、小隊での連携に関してさらに言えば、先行する車両が第六感を持っていると大変便利です。敵に見つかったことがわかれば、後退して陣を立て直すことも容易ですから。

(C) Wargaming.net

データ

▼『World of Tanks(ワールド オブ タンクス)』
■メーカー:ウォーゲーミングジャパン
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT
■配信日:2013年9月5日
■価格:無料(アイテム課金)

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