News

2014年4月10日(木)

『魔都紅色幽撃隊』に出演している声優の遠藤ゆりかさんにインタビュー! メインキャラに加えてゴースト役にも挑戦!?

文:カネキング

 アークシステムワークスから、本日4月10日に発売されるPS3/PS Vita用ソフト『魔都紅色幽撃隊』。本作のエンディングテーマ『黄昏ジュヴナイル』を歌う声優の遠藤ゆりかさんにインタビューを行った。

 『魔都紅色幽撃隊』は、今井秋芳監督が手掛ける“學園ジュヴナイル伝奇”シリーズの最新作だ。物語の舞台となるのは、社会的にオカルト専門の出版社という顔を持ちながら、裏でさまざまな除霊を請け負う“夕隙社(ゆうげきしゃ)”。この会社の社長にしてオカルト雑誌の編集長である“伏頼千鶴(ふくらいちづる)”に誘われ、除霊ビジネスの世界に身を投じる少年少女たちの物語が描かれる。

 遠藤さんは、エンディングテーマの他、声優としても曳目てい役で出演している。今回のインタビューでは、アーティストとして、声優としての両方の面からさまざまな質問をぶつけてみた。

『魔都紅色幽撃隊』 『魔都紅色幽撃隊』
▲お話をうかがった遠藤ゆりかさん。“第2回声たまオーディション”プリンセス受賞を機に、声優としてアーティストとして、幅広く活躍中だ。▲遠藤さんが演じる曳目てい。荒川区織部神社の巫女で、物静かな性格をしている。弓道部の部長も務めており、バトルでは弓を使って戦う。

 なお電撃オンラインでは、連載企画として『魔都紅色幽撃隊』の各キャラクターの声優インタビューも掲載している。こちらの記事でも、遠藤さんに収録の様子などを語ってもらっているので、あわせてチェックしてほしい。

■『黄昏ジュヴナイル』ミュージックビデオ


■『黄昏ジュヴナイル』はデビューシングルよりも前に収録

『魔都紅色幽撃隊』

――エンディングテーマ『黄昏ジュヴナイル』について、どのような曲なのか教えてもらえますか?

 ロックな曲調の楽曲なのですが、最初と中盤、最後にしっとりとしたサウンドになることが特徴ですね。途中にハーモニカの音が入っているんですが、これが『魔都紅色幽撃隊』のイメージでもある夕暮れ時の哀愁漂う切ない感じをうまく表現していて、聴きごたえがあります。

――遠藤さんのデビューシングル『モノクロームオーバードライブ』とはまた雰囲気の異なる楽曲になっていると思いますが、比べてみていかがですか?

 それはレコーディングしていて、私自身も感じていました。どちらも疾走感がある曲なのですが、『モノクロームオーバードライブ』は近未来的なイメージの曲で、『黄昏ジュヴナイル』はどこか懐かしい感じがする曲です。『魔都紅色幽撃隊』は“青春”がテーマの1つになっているので、『黄昏ジュヴナイル』はゲームのイメージにぴったりですね。

 あと、『黄昏ジュヴナイル』は私が普段歌う声色でストレートに表現させていただいたんですが、『モノクロームオーバードライブ』は声色からいつもと違うものを探すという挑戦をさせていただいた楽曲になります。

 ですので、『モノクロームオーバードライブ』を先に聴いていただいている方には、『黄昏ジュヴナイル』の声色が意外に感じられるかもしれませんが、私としては昔から『黄昏ジュヴナイル』のような声色をメインで使っていたんです。

――私がまさにそれでした。『モノクロームオーバードライブ』→『黄昏ジュヴナイル』と聴くと、『モノクロームオーバードライブ』が普段の遠藤さんの歌い方のように感じますね。もしかして、『黄昏ジュヴナイル』を先にレコーディングしたのでしょうか?

 そうなんです。『黄昏ジュヴナイル』は『モノクロームオーバードライブ』よりもかなり前にレコーディングさせていただいています。

――『黄昏ジュヴナイル』を歌うにあたって、気をつけたところを教えてください。

 私はロック調の曲が好きなので、少しクセのある歌い方をすることが多かったんですが、『黄昏ジュヴナイル』は“青春”というテーマを真っ直ぐ伝えるということを意識して、歌い方のディレクションの時にすごく直していただきました。ですので、聴いていてすっと耳に入ってくるような歌い方になっているのではないかなと思います。

――『黄昏ジュヴナイル』を初めて聴いた時の印象を教えてください。

 エンディングテーマと聞いて、落ちついたバラード曲になると想像していたんですが、聴いてみると疾走感あふれるサウンドだったので驚きました。

 あと、初めてデモを聴かせていただいた時はハーモニカが入っていなかったので、完成した曲を聴いて、また違った雰囲気になったと感じました。最初に聴いた時はロック調で懐かしい感じがする、少し明るめの曲という印象を受けていたんですが、ハーモニカが入ったことで、切なさがギュっと凝縮されて詰め込まれたなと思いました。

――ハーモニカがポイントだったんですね。

『魔都紅色幽撃隊』

 ポイントですね! さらにカッコいい楽曲に仕上がっていて、本当に驚きました。聴きどころとしては、サビに入る前にハーモニカが流れる部分ですね。あのハーモニカが入ることで、スピード感がぐっと増しました。そこから勢いよくサビに入っていくという構成がステキなんです。

 途中には曲調が落ちつく部分があるんですが、そこはより切なさを倍増させるようなフレーズになっています。最初の部分も、私の声だけのところに音楽が流れて始まるという出だしになっているので、ここも聴いてもらえるとうれしいです。

――『黄昏ジュヴナイル』は『魔都紅色幽撃隊』のPVにも使われていますが、ゲームの中ではどういった形で聴けるのでしょうか。

 各話の終わりに短いバージョンのものが流れます。クリアした時にはフルコーラスのバージョンが聴けるので、ぜひ最後までプレイしてほしいです。

――遠藤さんは、声優として演技をしている時の声と、歌っている時の声がかなり違うと思うのですが、そこは意識していたりするのでしょうか?

 昔から、ロックやメタル、スクリームといった激しい楽曲がすごく好きで、カッコイイアーティストさんの曲を聴くことが多いんです。そんなカッコイイ歌い方にあこがれて意識していた部分が多々あるので、その影響かもしれません。そこで培った歌い方でレコーディングしたのが『黄昏ジュヴナイル』ですね。

――どういったアーティストさんにあこがれていたんですか?

 たくさんいらっしゃるんですが、昔から椎名りんごさんが大好きですね。アニソンというくくりですと黒崎真音さんが好きで、洋楽だとオーテップさんやフライリーフさんにハマっています。詳しいわけではないのですが、こういうジャンルの曲が好きなので、いろいろな曲を聴きつつ勉強している最中なんです。

――音楽活動をしていくうえで、目標にしている人はいますか?

 高校生の時にバンド活動をしていたんですが、始めたきっかけは椎名りんごさんへのあこがれだったので、音楽面ではすごく影響を受けている方です。声優としての活動も含めますと、坂本真綾さんにあこがれます。坂本真綾さんは、歌っている時は透明感のあるキレイな声色を披露してくださるのですが、声優さんとして活動されている時は、カッコイイ役柄が多く、そのギャップってステキだなと思うんです。ですので、私はその逆でいこうと思っているんです。

――今後の目標などはありますか?

 声優としては、自分の年齢に近いキャラクターを演じさせていただくことが多かったので、これからは演技の幅を広げていければと思っています。あと、私自身アニメが大好きで、来期のアニメ情報をまとめてチェックしたりするんですが、その中に好きな声優さんの名前があるとテンションが上がるんですよ。なので私も、名前を見つけてもらった時に「遠藤ゆりかキター!」と喜んでもらえるような声優さんになりたいと思っています!(笑)。

――すごくファン目線の具体的な目標ですね(笑)。私もアニメが大好きなので、その気持ちはよくわかります。音楽活動についてはいかがですか?

 アーティスト面としては、激しくて暗い曲が好きなので、より技量を磨いてその好きな曲を表現したらどうなるのかなと気になっているところです。もちろん今後はカワイイ曲も歌っていくことになると思いますので、自分ではワクワクと不安が半分ずつという心境です。すでにキャラソンには挑戦させていただいているのですが、これからも自分を高めつつ、いろいろな楽曲を歌わせていただければと思っています。

■ボイス収録では怨念のこもったゴーストの役にも挑戦!

『魔都紅色幽撃隊』

――ていのボイス収録を振り返ってみて、感想を教えてください。

 収録の時は、今井監督に直接ディレクションをしていただいたんですが、自分が普段話しているトーンの声を使いつつ、落ちついた雰囲気と年齢らしさを出していくのが難しかったですね。

 ていちゃんは、おしとやかで巫女さんで弓道部でと、たくさんの要素があるのですが、これを意識するとどうしても大人っぽくなってしまうんです。逆に高校生という年齢を意識すると、トーンが明るくなってしまって。自分の普段の声色を使いつつ、どこまでていちゃんに近づけられるかを考えて演技させていただきました。

 あとは、バトルシーンも苦労しました。おしとやかな巫女さんなので、どうやって戦うんだろうと。戦う時には技名も言うんですが、ちゃんとていちゃんらしく表現するのが難しかったですね。

『魔都紅色幽撃隊』 『魔都紅色幽撃隊』
▲弓道部部長のていは、得意の弓を使って戦うキャラクター。どのようなバトルシーンに仕上がっているのだろうか。

――てい以外で収録したボイスなどはないのでしょうか。

 実はゴーストも収録したんです! 看護師さんと学生さんと、ゴーストを1種類担当したんですが、ゴーストの収録は今井監督にほめられて、スムーズに収録が終わりました(笑)。私が演じたゴーストは、怨念がこもった女性のゴーストという役だったのですが、収録後に「ちょっと変わった役の方がやりやすいのかなぁ」と今井監督に言われたのを覚えています。ただ、役柄のイメージはしやすかったかなと思います。どこかでこのゴーストとバトルすることになったら、よろしくお願いします(笑)。

『魔都紅色幽撃隊』 『魔都紅色幽撃隊』
▲ゲーム中に登場するさまざまなゴーストたち。その中の1つを遠藤さんが担当しているという。どのゴーストなのか、探しながらプレイしてみるのも楽しいかも?

――それは見どころの1つですね(笑)。ぜひそのゴーストとていを戦わせてみたいです。今井監督の印象なども教えてもらえますか?

 一番最初にお会いしたのは、エンディング曲の参考に歌声をお聴かせする場だったんです。3曲用意したんですが、1曲目の1コーラスだけ歌ったところで「もういいです」と言われ、「これはもうダメだ!」と思いながらブースに戻ったんです。そうしたら、「ぜひお願いします」と言われて、ほっとしたのを覚えています。気さくでお優しい方なのですが、この時はドキドキしました。

――逆にバッチリだったんですね。

 本当によかったです。その時に、今井監督が手掛けられていた『東京魔人學園』シリーズのお話を聞かせていただいたのですが、ゲームのロゴをご自身で描かれたというエピソードなどを聞いて、ご自分の世界を持っている方だなと思いました。『魔都紅色幽撃隊』についても、その時にいろいろと聞かせていただいたので、レコーディングの際はイメージがしやすかったですね。

――レコーディングの時の今井監督の反応はいかがでしたか?

 ご指摘いただいた部分もあったのですが、全体的にはサクサク進んでひと安心でした。『黄昏ジュヴナイル』は今井監督が作詞をされていて、作品のキーワードでもある“夕暮れ”や“青春”を表す歌詞が散りばめられているんです。ですので、歌詞にも注目していただきたいですね。

――収録中の印象的なエピソードはありますか?

 今井監督から気になるキャラクターを聞かれて、久伎千草(くきちぐさ)くんと左戸井法酔(さどいほうすい)さんを挙げたんです。千草くんはもうあの外見が大好きで、設定もたまらないんですよ! 左戸井さんも、陰のある過去を背負っているような感じがステキだと熱弁しました。そうしたら、左戸井さん役の田尻浩章さんと別の現場でお会いする機会があったんですよ。現場では、『魔都紅色幽撃隊』の話題で盛り上がりました。早くゲームをプレイしたいです!

■ゲーム好きとしても『魔都紅色幽撃隊』は気になる作品

――以前別の企画で遠藤さんを取材した時に、「今年の目標は、FPSの腕前を上達させることです!」とおっしゃっていたことがすごく印象に残っているんです。すごい目標が飛び出したなと思いまして(笑)。もしかして、かなりのゲーマーなのでしょうか?

 ゲームはすごくやりますね(笑)。昔からネットゲームが好きで、最近友人に誘われてFPSをプレイしているんです。銃撃戦のあるアニメが大好きということもありまして。まだまだ初心者でうまくはないんですが、頑張って練習中です。

――FPSはPCでプレイしているのでしょうか?

 伯父にゲーム用のパソコンを組んでもらって、一時はノートPCと2台でオンラインRPGを遊んでいました。母も叔父もゲーム好きなんです。今はゲーム用のPCだけでプレイしているんですが、マウスはゲーミングマウスを使っています。RPGだと必要ないんですが、最近遊んでいるゲームですとかなり活用できるかなと思いまして。

――まさかゲーミングマウスまで使われているとは……! 本格的ですね。他に好きなゲームはありますか?

 他には推理しながら進めるアドベンチャーゲームも好きですね。散りばめられた謎が最後に1つになるという展開がいいんですよ。『魔都紅色幽撃隊』も、ストーリーが進むにつれて少しずつ謎が明らかになっていくゲームなので、早くプレイしたいと思っています!

――『魔都紅色幽撃隊』の見どころについて教えていただけますか?

 全13話構成になっていて、アニメやドラマのように、各話ごとにオープニング曲とエンディング曲が流れるんです。それが新しいなと思いました。内容についても、五感を使ったシステムに驚きました。ぜひていちゃんに対しては、愛をもって匂いをかいでほしいですね(笑)。

『魔都紅色幽撃隊』 『魔都紅色幽撃隊』
▲今作では、用意された選択肢を選ぶのではなく、自分で感情と五感を入力することで、キャラクターがさまざまな反応をしてくれる。
『魔都紅色幽撃隊』
▲特定の条件を満たすと、第六感が目覚め、ストーリーに隠された真相に迫れる。
『魔都紅色幽撃隊』
▲仲間と親密度を上げると、恋心が芽生えることも!? 感情と五感をフルに活用して、ゲームを進めていこう。

――“感情入力システム”では愛+匂いを選んでほしいということですね(笑)。

 あとは、バトルシステムにも注目ですね。『魔都紅色幽撃隊』は、ノベル風のアドベンチャーゲームに見えますが、やりごたえのあるバトル要素がちゃんと用意されているんです。バトルシステムも、相手の居場所を予測しつつ攻撃していくという、頭を使うものになっていて、やりごたえがあります。さまざまな要素がたくさん盛り込まれているので、いろいろな人にプレイしてもらいたいと思いました。

――遠藤さんはゲームショウでもゲームを体験されたとのことですが、バトルは難しくなかったですか?

 最初は、相手の位置を予測するのが難しかったですね。推理ゲームで培った経験はどうしたんだろうと(笑)。でも少し遊んだら理解できて、無事に最後までプレイできたのでよかったです。

『魔都紅色幽撃隊』 『魔都紅色幽撃隊』
▲霊の位置と動きを予測しながら、仲間に指示を出して戦うバトルパート。マップをもとに、敵の行動を読んで立ち回る必要がある。

――本日は楽しいお話をありがとうございました。それでは最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。

 『魔都紅色幽撃隊』は、ストーリーはもちろんおもしろいですし、斬新なゲームシステムや濃いキャラクターも楽しんでいただけると思います。皆さんに見ていただきたいポイントがたくさんありますので、隅々まで味わってもらえたらうれしいです。あと、エンディングテーマも、毎回飛ばさずに聴いていただけたら幸いです。クリアするとフルコーラスで流れますので、ぜひていちゃんを仲間にしていただいて、最後までプレイしてみてください!

『魔都紅色幽撃隊』

(C) ARC SYSTEM WORKS/TOYBOX Inc.

データ

▼『魔都紅色幽撃隊』
■メーカー:アークシステムワークス
■対応機種:PS3
■ジャンル:AVG
■発売日:2014年4月10日
■価格:6,800円(税別)
 
■『魔都紅色幽撃隊』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『魔都紅色幽撃隊』
■メーカー:アークシステムワークス
■対応機種:PS Vita
■ジャンル:AVG
■発売日:2014年4月10日
■価格:6,800円(税別)
 
■『魔都紅色幽撃隊』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『アークシステムワークス25周年記念 公式キャラクターコレクション』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:2013年10月24日
■定価:本体3,200円+税
※B5判256ページ(フルカラー)
 
■『アークシステムワークス25周年記念 公式キャラクターコレクション』の購入はこちら
Amazon.co.jp

関連サイト