2014年5月21日(水)

【電撃PS 20周年】待望の月刊化や『電撃PlayStation G』などの増刊も刊行したVol.2~Vol.10をプレイバック!【1995年2月~1995年10月】

文:電撃PlayStation

『電撃プレイステーション』

 電撃PlayStationの20周年を記念し、バックナンバーを振り返りながら当時のPSタイトルやPSの歴史をひも解く特別連載企画『電撃プレイステーション バックナンバークロニクル』。第2回は、月刊化を果たしたVol.4や、ジャンル増刊『G』や『F』を含むVol.2~Vol.10をプレイバック!

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 初代PS本体と同時に発売されたソフトの1つに、『麻雀ステーション MAZIN~麻神~』(サンソフト)というゲームがあった。COM相手に4人打ち麻雀を打てる作品だったが、お色気シーンがあるワケでもなく、ゲーム内容そのものは平凡といえた。それにもかかわらず、編集部でこのゲームを見た人は誰もが驚愕し、爆笑し、そして絶賛した。

 『MAZIN』では麻雀を打つとき、雀士(COM)がズームアップされて牌を打つアクションがポリゴンで描写されており、その姿が当時は鮮烈だった。当時驚きを持って迎えられたのには、“ポリゴンの使い方”に理由があった。

『麻雀ステーション MAZIN ~麻神~』 『麻雀ステーション MAZIN ~麻神~』
『麻雀ステーション MAZIN ~麻神~』 『麻雀ステーション MAZIN ~麻神~』

 Vol.2のレビューを読み返すと、本作は点数こそ控え目につけられていたものの、「おそれいりました。ポリゴンキャラによる圧倒的迫力の麻雀バトルは、大爆笑」とか、「PSの機能を存分に使いまくった、ポリゴン天国な感じがたまらない」など、熱のこもった文章で褒められている。

 ゼイタクに3Dのポリゴンで作られた雀士(空手家やヴァンパイア、ボディコンギャルなどが登場!!)のインパクトと、ポリゴンを遊び心で演出に用いた作風で、当時の『MAZIN』は記憶に残るゲームの1つとなった。

 初代PS登場の頃、ポリゴンは使われるだけで脚光を浴び、そして、その表現法からどんな新しいゲームが生まれるのか、誰もが胸をワクワクさせていた。『MAZIN』の記事に垣間見るテンションは、そんな時代の空気をそのまま封じ込めた、一種のタイムカプセルと呼べるかもしれない。

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■■■■■電撃プレイステーション Vol.2(発売日:1995年2月22日)■■■■■
■■■■■表紙:ヴァンパイア■■■■■

『電撃プレイステーション』

◆主な掲載タイトル

◇『ときめきメモリアル』(KONAMI)
 当時注目度急上昇中だった恋愛シミュレーション。初代PS版の画面写真がこの号でついに初公開された。

『電撃プレイステーション』

◇『闘神伝』(タカラ)
 初代PSオリジナルの3D対戦格闘。人物相関図、隠しキャラ情報、キャラ別戦術指南など16ページにわたり攻略を掲載。

◆そのほかにこんな記事も……!

◇新作ソフトレビューDEEPER
 人気のレビューコーナーが連載スタート。Vol.2では、4人のレビュアーが当時発売されていた初代PSのゲーム全24タイトルをレビューした。

『電撃プレイステーション』

◇PSの奴隷
 ポリタンとお姉さんが贈る読者ページが4ページで連載スタート。現在も続く電撃PSの顔と言えるコーナー。

『電撃プレイステーション』

◇電撃PS移植化計画
 アーケードや他機種の作品で、PSに移植希望の声が届いているゲームを紹介する新企画。

◇タイムアタック激走グランプリ
 電撃PS主催で、初代PSのゲームを使った競技ルールを決めて、読者からハガキで記録を申請してもらい、誌面上で優勝者を決定するという企画ページ。掲載後にこのコーナーは一定の支持を集め、以降長期にわたって連載されることに。


■■■■■電撃プレイステーション Vol.3(発売日:1995年4月22日)■■■■■
■■■■■表紙:ときめきメモリアル forever with you■■■■■

『電撃プレイステーション』

 増刊号での人気が高まり、この号から月刊で発売されることが決定。

◆主な掲載タイトル

◇『鉄拳』(バンダイナムコゲームス)
 アーケードから移植+αされた3D対戦格闘。ゲーセンではCOM専用キャラとして登場した中ボスを、初代PS版では使用できることが公開に。そのほか、キャラ別戦術指南も詳細に攻略していた。

『電撃プレイステーション』

◇『ときめきメモリアル』(KONAMI)
 恋愛シミュレーションへの注目度は増すばかり! 初代PS版オリジナルのイベントなどがこの号で初公開された。

◆そのほかにこんな記事も……!

◇Go Go RPG
 RPGにスポットを当てて紹介する新企画。『アーク ザ ラッド』(SCE)を筆頭に新作5タイトルを紹介し、RPGの未来を占う企画ページなども掲載。

『電撃プレイステーション』

■■■■■電撃プレイステーション Vol.4(発売日:1995年5月22日)■■■■■
■■■■■表紙:豪血寺一族2 ちょっとだけ最強伝説■■■■■

『電撃プレイステーション』

◆主な掲載タイトル

◇『豪血寺一族2 ちょっとだけ最強伝説』(アトラス)
 ひとクセあるキャラたちが戦う対戦格闘。アーケードで人気だった本シリーズの、初代PS版画面を電撃PS独占で公開した。

『電撃プレイステーション』
『電撃プレイステーション』

■■■■■電撃プレイステーション Vol.5(発売日:1995年6月30日)■■■■■
■■■■■表紙:機動戦士ガンダム■■■■■

『電撃プレイステーション』

 ファーストガンダムとセイラ・マスが描かれた、サンライズ描き下ろしの超貴重な表紙。Vol.5以降、電撃PSは多くの『ガンダム』表紙を採用することに。

◆主な掲載タイトル

◇『3×3EYES ~吸精公主~』(エクシングエンタテイメント)
 高田裕三原作の人気コミックがオリジナルストーリーのアドベンチャーに! キャラクター紹介や開発者インタビューも交えて、10ページでゲームの概要を紹介した。

『電撃プレイステーション』

◇『機動戦士ガンダム』(バンダイナムコゲームス)
 あの国民的人気アニメが3Dシューティングに! 基礎攻略からSTAGE別攻略まで、モビルスーツの紹介も交えながら16ページの濃密攻略をお届けした。

『電撃プレイステーション』

■■■■■電撃プレイステーション Vol.6(発売日:1995年7月29日)■■■■■
■■■■■表紙:3×3EYES ~吸精公主~■■■■■

『電撃プレイステーション』

◆主な掲載タイトル

◇『ときめきメモリアル』(KONAMI)
 発売日が(その当時)延期になってしまったが、ゲーム内容のおさらい+声優の金月真美さんのインタビューを掲載した。

『電撃プレイステーション』

◇『出たなツインビーヤッホー! DELUXE PACK』(KONAMI)
 『ツインビーヤッホー!』と『出たな!!ツインビー』が2本カップリングされてPSに移植。アーケード版のシステム解説や『ツインビー』の歴史、國府田マリ子さんのインタビューを掲載した。


■■■■■電撃プレイステーション Vol.7(発売日:1995年8月30日)■■■■■
■■■■■表紙:ヴァンパイア■■■■■

『電撃プレイステーション』

◆主な掲載タイトル

◇『Zero Divide ~ゼロ・ディバイド~』(ズーム)
 ロボット同士の戦いを描いた、初代PSオリジナルの3D対戦格闘。隠しキャラ情報から、基本攻略、キャラ別戦術指南まで24ページで詳しく攻略した。

『電撃プレイステーション』
『電撃プレイステーション』

◇『豪血寺一族2 ちょっとだけ最強伝説』(アトラス)
 キテレツな登場人物たちが激突する、設定&内容ともに豪快な(?)対戦格闘。アーケード版との違いを中心に、ゲームシステムやキャラクターを紹介した。

『電撃プレイステーション』

■■■■■電撃プレイステーション G Vol.8(発売日:1995年9月14日)■■■■■
■■■■■表紙:ときめきメモリアル forever with you■■■■■

『電撃プレイステーション』

 電撃プレイステーションの増刊という形で初めて刊行された増刊号。“G”は“ギャル(GAL)”の頭文字を現わし、美少女ゲームを中心にホットな情報を掲載した。

◆主な掲載タイトル

◇『ときめきメモリアル』(KONAMI)
 またまた注目の恋愛シミュレーションにページを割き、登場する女の子たちを改めて詳しく紹介した。

『電撃プレイステーション』

◇『NOeL NOT DiGITAL(ノエル・ノット・デジタル)』(パイオニアLDC)
 近未来を舞台に、3人の女の子とTV電話を通して親交を深めていく。当時の他の恋愛シミュレーションゲームとは一線を画したシステムで注目された。

『電撃プレイステーション』

◇『エンジェルグラフィティ あなたへのプロフィール』(ココナッツジャパンエンターテイメント)
 マンガ『気まぐれオレンジ☆ロード』のまつもと泉氏がキャラクターデザインを担当した恋愛シミュレーション。当時独占公開だった画面写真を交え、声優さんインタビューなど盛りだくさんにお届けした。

『電撃プレイステーション』

◆そのほかにこんな記事も……!

◇キュートボイスSPECIAL
 人気声優のかないみかさんと金月真美さんに10ページでロングインタビュー。お2人のステキな写真もタップリ掲載した。


■■■■■電撃プレイステーション Vol.9(発売日:1995年9月30日)■■■■■
■■■■■表紙:出たなツインビーヤッホー! DELUXE PACK■■■■■

『電撃プレイステーション』

◆主な掲載タイトル

◇『リッジレーサー レボリューション』(バンダイナムコゲームス)
 プレイステーション1周年記念タイトルとして、『リッジレーサー』の続編がこの号で発表に。バックミラーの搭載や通信対戦の実装など、前作からの進化点を紹介した

『電撃プレイステーション』

◇『悪魔城ドラキュラX ~月下の夜想曲~』(KONAMI)
 PCで人気を博した『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻(ロンド)』の続編にあたる作品。『悪魔城ドラキュラ』シリーズ初のPSタイトルをスクープした。

『電撃プレイステーション』

◇『Zero Divide ~ゼロ・ディバイド~』(ズーム)
 ロボットを操作して戦う3D対戦格闘。豊富な隠し要素や、ワザ表(コマンド一覧)など攻略に役立つデータをギッシリとページに詰め込んでいた。


■■■■■電撃プレイステーション F Vol.10(発売日:1995年10月13日)■■■■■
■■■■■表紙:アドヴァンスト ヴァリアブル・ジオ■■■■■

『電撃プレイステーション』

 “F”は“ファイト”の頭文字を表し、対戦格闘を中心に紹介&攻略を掲載した。

◆主な掲載タイトル

◇『GUILTY GEAR(ギルティギア)』(アークシステムワークス)
 一撃必殺システムを採用した対戦格闘ゲームの風雲児がPSに殴り込み!! ディレクター・石渡太輔氏のコメントつきで10人のキャラクターを紹介した。

『電撃プレイステーション』
『電撃プレイステーション』 『電撃プレイステーション』

◇『鉄拳2』(バンダイナムコゲームス)
 アーケードで稼働中の3D対戦格闘。初代PS版の発売はまだまだ先だったが、『2』のシステムを総ざらいで全22ページの特集を展開した。

『電撃プレイステーション』

◇『アドヴァンスト ヴァリアブル・ジオ』(TGL)
 登場するキャラクターがすべて女の子という、美少女対戦格闘のパイオニアと呼べる作品がPSに参戦。PS版の内容の予測やキャラクターのアクションを紹介した。

『電撃プレイステーション』

■■■■■この頃発売された主なPSゲームタイトル■■■■■

◆1995年1月27日:『雷電プロジェクト』(セイブ開発)
 アーケードで人気の縦スクロールシューティング『雷電』と『雷電II』をカップリングで移植。

◆1995年3月31日:『鉄拳』(バンダイナムコゲームス)
 アーケードでのデビューからわずか3カ月で初代PSに移植された3D対戦格闘。

◆1995年4月28日:『Jumping Flash! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻』(SCE)
 個性派の3Dアクション。2段ジャンプ後に視線が真下に向き、落下していく感触が当時目新しかった。

◆1995年6月30日:『アーク ザ ラッド』(SCE)
 ファンタジックな世界を冒険するRPG。比較的短時間でクリアできる作品ながら質は高かった。

◆1995年10月13日:『ときめきメモリアル』(KONAMI)
 恋愛シミュレーションの金字塔ともいうべき名作。高校生活3年間で自分を磨き、意中の女の子から告白されるのが目的。


 以上、Vol.2からVol.10のプレイバックをお届けした。次回は『FFVII』や『女神異聞録 ペルソナ』の記事が登場し始めたVol.11~Vol.20を紹介予定。こちらもお楽しみに!!

データ

▼『電撃PlayStation Vol.2』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年2月22日
■定価:本体573円+税
▼『電撃PlayStation Vol.3』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年4月22日
■定価:本体573円+税
▼『電撃PlayStation Vol.4』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年5月22日
■定価:本体573円+税
▼『電撃PlayStation Vol.5』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年6月30日
■定価:本体476円+税
▼『電撃PlayStation Vol.6』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年7月29日
■定価:本体476円+税
▼『電撃PlayStation Vol.7』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年8月30日
■定価:本体476円+税
▼『電撃PlayStation G Vol.8』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年9月14日
■定価:本体534円+税
▼『電撃PlayStation Vol.9』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年9月30日
■定価:本体476円+税
▼『電撃PlayStation F Vol.10』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:1995年10月13日
■定価:本体534円+税

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