2014年5月9日(金)
現在放送中のTVアニメ『エスカ&ロジーのアトリエ~黄昏の空の錬金術士~』。本作を手がけるアニメプロデューサーのコラム第4回を掲載する。
【ライタープロフィール】高篠秀一(タカシノ・シュウイチ)
創通所属のプロデューサー。メンバーの順位を自分の中で作るたびに、「μ’sのメンバーに優劣なんかないんだ、9人で1つなんだから」って脳内葛藤するにわかラブライバー。
みなさんこんにちは! タカシノPです! 現場の作業は徐々に後半戦に差しかかってきており、まさに佳境を迎えています。
さて先日放送された第4話。登場人物も増えてきまして、コルセイトの街もだいぶにぎやかになってきました。今回はゲーム中にイベントに出てくる“エスカのしっぽ”話を膨らませたアニメオリジナルエピソードとなっています。
原作が何であれ、アニメオリジナルエピソード、というものはアニメを作る上で非常に難しい要素です。登場するキャラクターやエピソードがシリーズに大きな影響を与えるのか、それとも単発なのか。原作のストーリーをベースにすればするほど悩みます。
実際、熱烈な原作ファンがいるような作品では、とにかく原作を忠実に映像化して、アニメオリジナル要素など入れて欲しくないというファン声も聞きますので、非常に気を使うところです。
今回『エスカ&ロジー』のアニメならではのオリジナルポイントの1つは、“エスカ・ロジー以外のキャラクター同士のエピソード”という点です。原作をプレイした方ならわかると思うのですが、ゲームは基本的にエスカとロジーの視点で進んでいますので、どのキャラクターもエスカとロジーを通したイベントが中心になっています。
今回出てきたエピソードでは、旧知の間柄であるマリオンとウィルベル・ニオ組がアーシャのゆくえを追っているのに、それぞれの立場が邪魔して表立っては協力できない、というような場面を作り、キャラクター同士の関係性を掘り下げるエピソードを入れ、ゲームとはちょっと違った視点で物語や世界観を楽しめるような工夫をしています。こういうポイントで原作ファンが違和感のないようにするのもなかなか難しいところです。
そういったドラマを入れつつも、今回はお話として“コルセイトの街を舞台とした賑やかな日常”というシリーズ中盤の方向性がぐっと打ち出されまして、ここからしばらくはコルセイトでのエピソードが続いていく感じになっています。未登場のキャラも次々に登場しますよ!
シリーズ後半戦でもまた、オリジナルエピソードが用意されていますので、お楽しみに。
さて今週の制作現場です。
こちらが岩崎監督のデスクです。コンテや設定がどっさり積まれています。
棚には『電撃マオウ』や資料がたくさんありますね……。『電撃マオウ』では、阿倍野ちゃこ先生による『エスカ&ロジーのアトリエ』コミカライズが掲載されています。
来週もまた、アニメ制作現場のいろんな要素をお届けしていきたいと思います。
げーっ! 幼女エスカ!! カワイイ!!! そして、エスカのお母さんもアニメオリジナル設定として登場です。未見の方はぜひ見てください。ママは美人の若奥様でした。“奥様は錬金術士”ですね。似たようなタイトルのアニメありましたね。アレも髪の毛ピンクだった気がします。そういえば岩崎監督の別作品でもピンク髪の魔法使いが主役だったような気もしますが、きっと気のせいです。
そういえばついでに書きますが、この状態のリンカさんは、一人称が「わっ●」なんでしょうかね。これも気のせいにしておきます。
そして、今回のベストカットはやはりこれ。マリオンさんの文字通りのニャンニャン写真。ところで“ニャンニャン写真”って表現自体、昭和の匂いを感じますね。そんなことはどうでもいいですが、アラフォー世代はマリオンさんを激しく応援しています。
(C)ガスト/エスカ&ロジーのアトリエ製作委員会
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