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2014年6月25日(水)

兎月山羊先生の新作『ザ・ブレイカー 黒き天才、その名は』は凶悪犯とのスリリングな頭脳戦が展開するサスペンス【電撃文庫新作紹介】

文:電撃オンライン

 兎月山羊先生が執筆する電撃文庫『ザ・ブレイカー 黒き天才、その名は』の紹介記事をお届けしていきます。

『ザ・ブレイカー』

 本作は、人質を殺しながら不自然な要求を突きつけてくる凶悪な籠城犯と、他人の命に価値を見出さない冷酷な悪魔が、手に汗握る知能戦を繰り広げる本格サスペンスドラマです。

 200人以上の学生を人質に取られ、謎の男が高校に籠城。そこに交渉人として現れたのは死刑間近の大量殺人犯の少年だった。その少年の名はカナタ。彼は100万人の命を奪った毒ガステロに加担した上、64人の刑事を殺害した罪で死刑判決を受けていた。

『ザ・ブレイカー』

【物語のここに注目!】

凶悪犯とのスリリングな頭脳戦――
事件の裏側に隠された真実とは!?

 警察組織と凶悪犯の頭脳戦、サスペンス系の犯罪ドラマが大好きな人にオススメ!! まず驚かされるのは事件の異様さ。その概要を説明すると、正体不明の爆弾魔が270人もの教師&生徒を人質にして静峰学園を占拠。そして「学生たちが自分の正体を暴けば全員助ける。それができなければ、敷地内に仕掛けた爆弾をすべて起爆させる」――そんな要求を突き付けてきたのです。

 さらに爆弾魔が警察との交渉人に指名してきた人物が、これまた不可解……。元テロリストで死刑囚の少年・緋上カナタという少年でした。なぜ犯人はカナタを選んだのか? なぜ学園を占拠したのか? 主人公と一緒に事件の裏側に隠された真実を探し出すスリルを味わえる、それが本作最大の魅力ではないでしょうか。


【登場人物のここに注目!】

はたして2人はわかりあえるのか?
事件と共に変化していく、緋上兄妹の心の交流に注目!!

 注目すべきは、5年ぶりに再会した兄妹・緋上カナタと緋上リセの関係がどうなるのか――? 物語の序盤、刑務所の中で他人を拒絶して無気力に生きるカナタからは、なんの感情も伝わってきません。

 しかし、静峰学園で人質になっていた妹のリセと再会した時から、固く閉ざしていた彼の本心がだんだん見えてきます。大事な妹を救おうとしていること。償いたいと思っていること……。一方、リセは過去に多くの人の命を奪った兄を許すことができず、「とっくに処刑されたのかと思ってたよ」などと怒りを露わにします。昔は仲よしだった描写があるだけに、ますます切ない!! この兄妹の心の交流の先にある真実、それをどうか見届けてください。

(C)兎月山羊/KADOKAWA CORPORATION 2014
イラスト:ニリツ

データ

▼『ザ・ブレイカー 黒き天才、その名は』
■著:兎月山羊、イラスト:尾谷おさむ
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:2014年5月10日
■定価:本体630円+税
 
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